ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

徳勝龍優勝、王将戦第2局

2020-01-27 18:09:28 | Weblog
大相撲初場所は千秋楽を迎え、1敗で単独トップに立つ徳勝龍が、結びの一番で大関・貴景勝を下し、初優勝を決めました。前日の14日目に1敗で並ぶ正代を破ったあたりから、徳勝龍優勝の流れになったと思います。強い勝ち運が付いていました。それが大学の恩師の場所中の死であるのか、何なのかはわかりませんが。
こうなると、大関と幕尻の番付の差がかすんでしまうから不思議です。五分五分と思っていましたが、貴景勝との一番は快勝といっていい内容でした。おそらく、場所前に徳勝龍の優勝を予想した人はいないでしょう。確かに白鵬、鶴竜の両横綱も衰えは隠せず、波乱含みの展開になる可能性はあり、朝乃山や遠藤あたりの優勝を期待していたファンはいたと思うのですが。

その朝乃山は10番勝って、来場所の大関昇進に望みをつなげました。体つきや取り口に素質を感じます。ぜひ大関、そしてもう一つ上を目指してほしい器です。遠藤、炎鵬の人気力士の活躍も場所を盛り上げました。そして、照ノ富士はよく戻ってきましたね。

将棋は王将戦第2局。渡辺王将に広瀬八段が挑戦しています。初戦は渡辺さんが勝ち、早くも広瀬さんは正念場を迎えていました。しかし、最近不調だった広瀬さんが見違えるような将棋を指しました。
中盤から積極的に広瀬さんが仕掛け、渡辺さんが受ける普段とは逆の展開に。完全に広瀬さんは開き直っていました。これには流石に現役最強ともいわれる渡辺さんも、少し意表を突かれたのではないでしょうか?広瀬さんの猛攻に渡辺玉は逃走。それを逃さず見事に捕らえ、広瀬さんの勝ちとなりました。
これで1勝1敗。才能的には渡辺さんにも引けを取らないと見ているので、広瀬さんが本領を発揮すれば、面白くなりそうです。

それにしても、アベマTVのAIを用いた形成ボードや最善手予測は見ていて白けます。それでも藤井フィーバー以降に興味を持ち出した将棋ファンからすれば、ありがたいと思う人も多いのかもしれませんね。
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谷川降級、そして決断

2020-01-24 17:59:01 | Weblog
昨日、行われた順位戦B級1組、谷川浩司九段と千田翔太七段との対局は千田七段が勝利し、谷川九段のB級2組への降級が決まりました。

予測していたこととはいえ、やはり残念です。注目の順位戦の進退ですが、谷川九段は「よほどの心変わりがない限り、B級2組で指します」と来期も順位戦に参戦する意向を表明しました。個人的には少し安堵しています。ひとつはまだ谷川さんの闘志が衰えていないこと、もうひとつは永世名人だからといって安易にフリークラスに編入してしまうと、それが慣例になり、後輩の永世名人である羽生九段、また次に生まれるであろう永世名人から指す自由を奪ってしまうことになりかねないですからね。

それにしても、来期のB2は格段に注目度が上がりそうです。藤井聡太七段の昇級はほぼ確実ですし、谷川九段との新旧中学生棋士対決、藤井・杉本の師弟対決も見られるかもしれません。

昨日の対局に戻りますが、谷川九段は角換わりの最新形で、AIの申し子である千田七段を相手に、持ち前の前進流でよく戦いました。谷川さんは「気持ちを入れ替えて頑張りたい」と言ったそうですが、それがAIを取り入れた研究であってほしい。自らの頭脳だけを頼りにする時代は終わりました。

谷川将棋の終盤の代名詞は光速流ですが、棋士人生の終盤はどうやら泥沼流を選ぶのかもしれません。
谷川さんに憧れ、その棋風にも谷川将棋の面影がある渡辺三冠や藤井七段、そして愛弟子の都成六段は、この決断をどう捉えるのか、谷川さんは彼らに何を伝えたいのか、将棋の神様は、舗装されていない道を歩こうとしている谷川浩司をどう見ているのでしょうか?
プロ入りから43年、最年少名人から36年、そしてあの震災から25年が過ぎました。
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45歳定年制

2020-01-22 14:44:34 | Weblog
朝のワイドショー番組で会社内に「妖精さん」が存在することを知りました。なぜ「妖精さん」なのかといえば「めったに姿を見せないから」ということです。主に若い社員から働かない中高年社員に向けられた言葉のようです。

そう言われてみれば、大手銀行以外にも、一流企業で黒字経営なのに希望退職を募るところが増えています。これだけ人手不足が叫ばれる世の中でも、企業側からは辞めてもらいたい社員がいるのだなと思いましたが、それがイコール妖精さんなんですね。
また経団連が終身雇用や年功序列制度の見直しを提言しました。現在のグローバル経済に合わなくなってきたという理由で、優秀な人材が海外へ流失してしまう恐れが高まると指摘しています。

そこで45歳定年は考えてみる価値があるように思います。40歳では30代まで全力で駆け抜けてきて、突然、定年というのは酷かなと思うので、40歳から5年ほど考えた上で、45歳ぐらいが適切ではないでしょうか。
45歳といえば、大概の人は子育て真っ最中で、安易な決断はできない時期でもあります。会社にも残ってほしい人材も多くいるでしょう。そこで企業側が選択肢を与え、社員側に選ばせる形をとれば、円滑に進むのではと考えます。将来の幹部候補など優秀な人材は会社から「残ってください」と引き留めるでしょう。問題は妖精さん、あるいは妖精さん候補の社員です。給料は下げるけれども会社には残れるという条件を用意しておけば、少なくとも失業はしません。

このやり方でも大幅に退職する社員は増えるでしょう。しかし、これではあまりにも企業側、特に大きな企業ほど得をしてしまうので、リストラで浮いた賃金の一部を税金として納め、それを原資に政府は会社を辞める決断を下した人たちの就労支援やセーフティーネットを拡充していくことが重要です。

結局、これまで何度も記してきた事実上のベーシックインカムを始める時期に差し掛かったと言えます。これだけグローバル、デジタル化が進んだ現在、大きな企業が以前ほど多くの従業員を抱えていく必要はなくなりつつあります。70歳までは働くという流れができつつある今、定年を伸ばすというのは一見、理にかなっているようですが、妖精さんの拡大にしかならない可能性が高いようでは経済にマイナスです。それよりも、45歳という労働生活の中間点で、会社に必要な人材は残り、そうでない人は自分の向いている道を模索するという方向へ進んだほうが、個人の充実や満足感、また経済の活性化につながっていくのではないでしょうか?
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NHKスペシャルに北川景子が出演

2020-01-18 15:45:08 | Weblog
阪神・淡路大震災から25年が経ちました。NHKスペシャル「あの日から25年 大震災の子供たち」に北川景子がナビゲーターとして、その当時、小中学生だった人たちのその後を伝えました。

神戸出身の北川さん自身も小学2年で被災し、「隕石が落ちたような衝撃があった。助かって、普段の生活に戻りつつある自分に罪悪感もあった。そんな中で「がんばろう神戸」をスローガンにしたオリックスのイチロー選手らの活躍が励みになった。比べるのはおこがましいけれど、私も人々に発信する立場になったので、少しでも喜んでもらえるように頑張りたい」と語りました。個人的には「それに将棋の谷川さんが避難所から気の遠くなるような時間をかけて、対局場に向かったこと」を加えればパーフェクト。小学2年生の女の子にしては渋すぎますが。

それはさておき、この番組で印象に残ったのは、震災で母と弟を亡くした青年の話でした。失意の日々の中で、担任の女性教師が優しく彼に寄り添います。現在、青年は教師をしています。「周りの人に恵まれた」と彼は話します。どれだけ人との出会いが大きいかを物語っています。そして彼は、東日本大震災の被災者の家を訪れました。若い女性の「今、幸せですか?」という問いに「幸せです」と答え、彼女は「本当に?」と確認しますが、彼の答えはぶれませんでした。なかなか普通の生活をしている人でも、きっぱりと「幸せ」と言葉にできる人はそれほど多くないのではないでしょうか?確かに人は弱いけれど、同時に再生する強さも併せ持っているのだと再認識しました。その強さを引き出すには周囲の人の支えや社会の包摂が不可欠ですが。

昨日は比較的、順調に今を生きる人を取り上げていました。それを思うと、亡くなった多くの子供たちの未来が奪われてしまったのは残念です。若ければ若いほど、立ち直れる可能性は高いですし、むしろ災いをエネルギーに変えられた子もたくさんいたはずです。北川景子のような美しい女優、谷川浩司のように将棋の名人になれた子がいても不思議はありません。それよりもなによりも、幸せをつかむ才能はこうした悲しい経験をした人のほうがあるのかもしれません。

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シャッター街

2020-01-15 11:55:16 | Weblog
シャッター街のイルミネーションが暗闇に映える
僕はささやかながら煌びやかなそれに目を奪われた
その視線に力はなかったけれど

ポケットをまさぐっているのだが、心が足りないのだ
どこで落としてしまったのか思い出せない
諦めがつかない僕はその場にしゃがみ
心が落ちていないか、アスファルトに手を撫でて探した

冷たい雨が降ってきた
僕は数年前に潰れた店の軒下に避難し、またしゃがんだ。
さらに心が減ってしまって、立ち上がる力が沸かない
シャッターの中に入りたい
彼らと同化してしまいたい

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スローペース

2020-01-07 18:17:16 | Weblog
こんなペースじゃ間に合わない
だけど、こんなペースでしか進めない

どこで急ぎすぎたのか
どこから苦しくなったのか
動かなくなった足を少しずつ前へ出して考える
しかし、それはもうどうしようもないことだ

暗闇に一筋の光が射すのを
心の海底で微かに信じながら
僕はスローペースの前進を止めない
頬に伝うのが汗なのか、涙なのかも分からずに
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