メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

6匹のねこもお出迎え! 『りすが遊びにやって来る森のCafeの12ケ月』(宝島社)

2016-07-21 13:50:59 | 
6匹のねこもお出迎え! 『りすが遊びにやって来る森のCafeの12ケ月』(宝島社)
ももとみらい/著

ライヴ友さんに教えてもらったTwitterをフォローして、
毎回、ネコとリスさんお両方に心底癒されている

森の中の、動物に囲まれた一軒のお菓子屋さん
憧れる気持ちはあふれても、私には到底ムリな生活。



ターシャさんや、ベニシアさん同様、そこには、どこまでも心のこもった、丁寧な暮らしがある。
自然の恵みからいただいて作るおいしい食べ物は、
動物や植物、子どもを育てる心とつながっているといつも思う。

季節の移り変わりを楽しむ心は、厳しい北海道の冬を越える強さでもある。

私は口ばかりのエコロジストで、実際は、便利なコンビニや、スーパーなどの流通がないと生きられないし、
命を育てたり、食を愛したり、もてなす心が十分でない。
だからこそ、こういう生活に強烈に憧れる。



6匹の個性あるネコたちももちろん可愛いけれども、
私はプーさん(プレイリードッグ)など、手が前にきてる動物に弱いので、
こんなに間近まで来てくれるリスさんにメロメロになる

野生のリスがこれほど可愛くて、これほどコミュニケーションがとれるんだと初めて知って驚いた!
とくに、冬になると、耳やしっぽ、全体の毛がのびて、さらに可愛さ増し増し


著者と動物たちの節度と愛のある距離感も素晴らしいといつも思う。

まさに夢のような世界。こんな暮らしを選ぶこともできるんだ。

ペットブログにハマっていた頃も、こうしてブログ人気から生まれた本はたくさん出たけれども、
自然の中でヒトが慎ましく、丁寧に暮らす姿勢に心が休まるんだな。


【内容抜粋メモ】

まえがき

「momo cafe」は、千歳空港からクルマで約30分ほどの厚真町という小さな街の郊外にぽつんと建っているお店。
お店の名前は、最年長の飼い猫からとった。
森の中には、お店、実家、木工作家の父のアトリエがぽん、ぽんと建っている。




6匹のねこたち

 

 

 

そのほかの仲間たち

 



生活のようす

チィチィは毎日窓にへばりついて、りすさんが現れるのを待っている。



フランスの老舗洋菓子店ラデュレ。その色合いが大好きで、そのまま自宅のインテリアに持ち込んだ。
ドアノブまで発注したり、ペンキでドアを塗ったり、本当に1つ1つにこだわってるんだなあ!

母がせっせと植えたガーデンの花たちも、「そのかわいい姿をみんなにも見せてね」と摘んできて、
部屋のあちこち、ケーキなどに飾る。


ムーミンのクッキーもある!



「momo cafe プロフィール」
厚真町に越してきたのは2歳のとき。季節を問わず、庭に出て遊ぶ子どもだった
高校卒業後、短大で栄養士免許を取得。

その後、札幌、東京のレストラン、ブーランジェリー、有名ホテルなどを回り、
2013年10月に念願の自分のお店をオープンした。
(じゃあ、ツイッタでここまで拡散したのも最近のことだったんだ/驚

店内のあちこちにある飼い猫やりすさんをモデルに作られたフェルトのぬいぐるみは
織物作家の長野いずみさんの作品。

お店で使っているのはクリストフルの銀食器。
私が初めて勤めたレストランでひと目惚れして以来、少しずつ集めた宝物。

母が織物をしていたので、毛を採るためにヒツジを2頭飼っていて、
お隣りの牧場には馬も2頭いて、
私が過ごした多くの時間は自然と動物とともにあった。

料理の修業をしていた頃は、札幌、東京に住んでいたが、最後まで窓の向こうの景色に慣れることはなかった。

6匹のねこのうち、うっしー以外は全員女の子。
譲渡会で引き取ったコ、道端で出会ったコ、野良からいつの間にか一緒になったコなど、
みんな違う経緯で、バラバラのタイミングで家族になった。

ねこ専用扉があるので、全員自由。庭や森で遊んで、ごはんと寝る時は必ず家の中。

「りすさん」と呼んでいるエゾリスは、小鳥のために用意していた餌を時々食べに来ていたきっかけでお近づきになった


巻末には、お店で定番のお菓子の紹介・レシピも載っている。絶対、美味しいんだろうなあ!


「momo cafe」
北海道勇払郡厚真町豊沢495-4
open 11:00~日暮れまで
close 火曜日



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レイモンド・ブリッグズ『THE MAN おぢさん』(小学館)

2016-07-21 13:49:59 | 
レイモンド・ブリッグズ『おぢさん』(小学館)

『THE MAN おぢさん』(小学館)
レイモンド・ブリッグズ/作 林望/訳

「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。


「魚と珍客は三日おけば臭う」(中国のことわざ)


最初のページに書かれていて、なんのこっちゃと思った。
でも、読んだ後なら、この意味も、表紙のおぢさんの哀愁も分かる。

レイモンド・ブリッグズは『水たまりおじさん』(BL出版)のキャラ設定もキョーレツだったけど、
こんどのタイトルはズバリ「おぢさん」ていうのもスゴイ。

イギリスの一般庶民が日常的に食べているものが詳細に分かって、なんだか興味が湧いた。
こっちの輸入食料品店でも売ってるかな?


あらすじ(ネタバレ注意

【月曜日】
ジョンをたたき起こして「なにか着るものをくれってんだ」と言うおぢさん。
まだ夢を見ているんだと思うジョン。

次は「なにか食べるものはないのかね?」と催促するが、
菜食主義者の母親が買う食糧に「くだらない健康志向だ」と文句ブツブツw

ジョンが普段食べているもの
ブランフレーク(玄麦)
脱脂粉乳
など


スノーマンが描いてあるw

おぢさんが買ってきてくれと頼んだもの


マザーズプライドの白い食パン
フランク・クーパーのマーマレード
PGティップスの紅茶
ジャージー牛乳のゴールドトップ(濃厚で、乳脂肪分が多い


ジョンは、おぢさんが「拝借さん」だと思うがそれも違うという(『床下のこびとたち』アリエッティだ!
母親も開けない秘密の戸棚に寝たらいいとすすめるジョン。



お風呂に入りたいというおぢさん。
「バスフォームあるかね。アボカドか、ピーチブロッサムがいいんだが」と好みがうるさい。

「わしは、自分の家を持っているわけじゃない。あちこち移動しつづけていなけりゃならんのさ」

年齢を聞くと、「年を数える長さがちがう」

髪も切ってあげながら、妖精なのかと聞くと
「このわしが、くそったれの妖精なんぞに見えるか!」と怒る。


父母はもちろん、自分のことは誰にも喋るなと誓わせる。

「とりわけ官憲に漏らしてはならん。すなわち学校当局、市役所、厚生省、警察・・・それらの脳なしどもだ。
 それからヤジ馬根性のクズ連中、つまりヒワイな新聞、下賤な雑誌、お涙頂戴のくだらん本を出す出版社、
 アホタレのテレビ局、ペラペラ軽薄なラジオ、要するに、どうしようもないゴシップを撒き散らす奴らのことだ」


衛生にうるさいおぢさんは、水洗トイレは命取りの深さだから、屋根にのぼって、配水管でするという。



【火曜日】

ジョンの普段の朝食は、ブランフレーク、ナチュラルヨーグルト、全粒粉のパン(なんだか親近感
おぢさんは、ベークドビーンズを要求。

大声で「朝の朝礼」(BBCのラジオで日曜日の朝に放送される教会の礼拝番組)の聖歌を歌って、
ママに聞こえて、芝居の練習をしていると誤魔化すジョン。

「もう、いくらも残っちゃいないんだ、わしらは」

「ぼくの姉さんは自然保護協会に勤めてるんだ。きっとおじさんたちの種の保存を図ってくれるよ」

「冗談じゃない、ジャムじゃあるまいし、保存なんてまっぴらだ」

今度は、ジョンはおぢさんが「物乞い」だと思うが、それも違うという。




お菓子はアフターエイト(ミントクリームを挟んだ薄いビターチョコレート。私の好きなやつかな?)を注文。
買い物から帰ると、サッカーの中継を見ているおぢさん。
ジョンは芸術のほうが好きだというと口論となる。

「きみは幸せな子だな。見ろ、なんでもあるじゃないか。
 わしもピカピカの大きなクルマを持って、こんなバカデッカイ家を持って・・・」


“緊急事態”でパパたちの寝室の電話を使い、ジャムで汚れていたことを怒られるジョン。




【水曜日】

油料理を禁止されているジョンは、目玉焼きの代わりにゆで卵をつくる。
「丸いほうから食べる? とんがってるほう?」
(『ガリバー旅行記』の小人たちは、これが原因で戦争となる

「ぼくは何をしてあげたらいいんだろうかって心配してたんだ」と言われて憤慨するおぢさん。

「自分でなんでもするんだ。
 もしわしが、おまえさんのために何かしてあげるって言ったら、どんな気がする?
 いったい、お前さんは何様かね、神様かね?」


(そう、母親から“何か送る?”“心配だ”と何万回も言われるのは、信用されていないような、
 私のやり方を全部否定されているようで毎回傷ついてしまうんだ
 単純な同情は、人間の驕りでもある


フライドポテトが食べたいというおぢさん。「テイクアウェイ(イギリスではこう言う)の店はないのか?」

実は、この家にずっと前から目をつけて、しょっちゅう出入りしていたと告白する。

「居心地よし、おふくろさんはしょっちゅう外出、おやじさんは朝7時~夜8時までいない
 イヌ・ネコなし、幼児なし、きわめて善い少年あり」


クリスマスプディングも美味しかったという。
イギリスのXmasパーティに欠かせないお菓子。
前年の暮れにつくり、翌年のクリスマスに蒸しなおして食べるのが習慣/驚


また親に怒られて、口論になる。

「おじさんをおいてあげてるのは、可哀相だと思ったからにきまってるよ」

「誰にでもそうするのかい。わしの小ささに関係ないかい」


自分の部屋でごはんを食べるのがおしおきなんだ。
フライドポテトが出されるのも週に1度。

急に「抱っこしてくれ」とせがむおぢさん。

「この世界は・・・危険でいっぱいだ。
 もう長いこと、わしらの仲間には会っていない。たった一人を除いてな」

「とうとう分かったぞ、おじさんは難民なんじゃない?」

外国人だと言われて、また怒るおぢさん。

「わしらはわしらの種族が大好きなんじゃ。
 お前さんたちの種族も大嫌いだ。世界中をぶち壊す、ばかでかい怪物め」


(ジョンが次々とおぢさんを定義する人々の総称は、世の中の低層で暮らすたくさんの人々がいるってことの表れにも思える


母親がジョンを心配している声が寝室から漏れてくる。
「きっと、私が菜食、菜食って言いすぎたんだわ/泣」



【木曜日】

すっかり嫌気がさして、おぢさんを放っておくと「わしは自分でお茶くらいいれられるぞ」
と言うので、キッチンに置くと、滑って落ちそうになり「死んだかと思った」と蒼白になる。

「ごめん。一人でほっといちゃ、いけなかったね」

でも、すぐに横柄になって、キッチンの掃除をしながら、またジョンは理不尽さを感じる。
「女の子じゃあるまいし。女の子は料理が好きだし、掃除や片付けなんかも好きだけど」(それも偏見だ

プライベートのない生活に文句を言うおぢさん。

「娯楽がほしいなら、テレビでも見てろ。わしは、わしなんだから」

「じゃ言うけど、おじさんは小さいことを売り物にしてる」

「珍物もすぐに飽きるってわけだ」


ママから臭いが酷いと言われたと告げる。「体臭なんてもんじゃない。おじさんはクサイんだ」

「今ちょうどラジオでおじさんみたいな人のことを言ってた。世話と保護が必要な人たち
 僕は、おじさんのソーシャルワーカーってわけだよ」


ジョン「当方、屋敷内で浮浪者を保護しましたって電話をするか。老人慈善協会、老人ホーム、救護ホーム・・・」

おぢさんも反撃に出て
「わしはマッチ棒1本あればいい、家を燃やしちまえば、お前はホームレスってわけだ、わしみたいにな。
 お前たちも保護と世話を要するってことになるわけだ」



「今日で何日目? うちへ来てから」
「まる3日さな」


【金曜日】

2人は夜中に散歩に出て頭を冷やす。
ジョンはおぢさんに謝るが、もういない。





(ブリッグスの登場人物は、いつも急にいなくなっちゃうんだ。ずるいや/涙


【あとがきに代えて 辛口の絵本 林望 内容抜粋メモ】
『グリーン・ノウの子どもたち』を書いたルーシー・ボストン夫人の居館に8ヶ月ほど寄宿していた時、
彼女は私にこう諭したことがある。

「子どもはつねに大人の言葉を使いたいものですよ。
 だから子ども向けの本を、子ども言葉で書いてはいけません。
 私は、大人のきちんとした言葉、あえて難しい英語で書くのです」


本書も甘口のヒューマニズムを期待すると、見事に裏切られる。言葉も世俗的で乾いている。
人生はきれい事ではなく、背後に辛く苦いものを内包しているのだと教えている。その代弁者がおぢさんなのだ。
ごく普通の世俗的な生活の中にこそ、真の意味でのヒューマニズムの依拠すべきものがあるとでも言いたげだ。

この本はあえて、辛口の乾いた言葉で訳した。
けっして乱暴でも、言葉知らずなのでもない。
それがこういう優れていて、社会批評的な児童文学の正統的な文法だと信じてのことである。




いつだったか、女の子が寄ってきて、大事に握り締めていたグミを私にくれたことがあるのを思い出す。
ベタベタだったし、私はグミは好きじゃないけど、ちょっと恥ずかしくて、ちょっとホンワカした

小さい子どもって、なにか自分の持っているものを、大人にもあげようとする。無心で。
あとで、自分の手元に何も残らないなんて考えもせずに。

そして「ありがとう」と言うと、とってもステキな笑顔までもらえる。二重のプレゼント。
それこそが、ヒトの本当の姿。

等しく分け合うこと。
ない人に、ある人があげること。

それが世界中でできたら、いっぺんにこの世界は天国と同じになるだろう。

でも、そんな子どもを、大人は1日も早く、大人のルールってやつで「教育」する。
「社会性を身につけさせるために」とかいって。
大人のいう「社会性」て何だ。



ところで、ウチにもいるかなあ、小さなおぢさん。

よく芸能人とかでよく見るって人もいるし。でもそれは妖精の類なのか?
まあ、“種”はなんでもいいかw

なにせ、ウチではしょっちゅうモノがなくなったりするから
・・・いや、それは私の不注意で、濡れ衣だな

でも、本書に出てくるみたいなおぢさんだとちょっと困る
なにせ、典型的なおぢさんだもんね

しょっちゅう世話が必要で、自分の趣味を押し付けたり、
違った価値観で口論になったり、お風呂嫌いで臭うとなるとさらに・・・
小さいからって、勝手に洗うのも失礼だし。

私も中途半端な菜食主義者だから、気が合わないかも・・・


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谷中敦@深夜喫茶スジガネーゼ

2016-07-21 13:18:36 | テレビ・動画配信
谷中敦@深夜喫茶スジガネーゼ

「仲良くなった人にメールで詩を送るのが好き」という谷中氏。
(最近は、ツイッタや、インスタにも書いてるけどね

その「恋愛名言」の一部を披露した。






名言の一部を隠して、他のゲストに当ててもらうクイズ形式に。
関西人のナヲさんが面白かった。

Q:「男は女の幸せを願う。女は○○の幸せを願う」

ナヲさんの答え:

「女は常に世界平和を願ってる」て、こっちのほうが名言だ!

セイジさんの答え:


で、答えは・・・


すごく納得したセイジさん。
以前、バイクで後ろに彼女を乗せて、嵐の中を山越えしてて、大型のクルマとスレ違ったりして、
セイジさんは「とにかく彼女だけでも助かってくれ!」て祈ってたけど、
後で聞いたら、彼女のほうは、「2人とも助かるように」と祈っていたという。

谷中:
男女間のズレが面白い。
予想外の価値観をもってきてくれる女性に救われたりするし、自分も予想外のことで彼女を救いたいって思う
違う目線で見てくれる人がそばにずっといてくれるのは強味だよね

セイジ:
人は意外性に惚れる


次のクイズ。
Q:「男女の仲というのは、○○のときは、あきらめろ」

ナヲさんの答え:


セイジさんの答え:


答えは・・・


これにも納得のセイジさん。
すごく地味な女性がいて、バイク(とにかくバイク大好きなのねw)に乗っていた時、
隣りをピンクのスポーツカーが勢いよく追い抜いていって、パッと見たら、同じ女性だった。
それから見る目が変わった。

谷中っちの名言もイイけど、それを裏付けるセイジさんのエピソードが面白い。
「それは、嵐の時、後ろに乗せてた彼女とはまた別の人?」てナヲさんのツッコミも笑うww


あれ? 15分番組で、これはつづきがあるのか? 予録しそびれた?


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