メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

春の嵐

2005-08-31 18:15:35 | lyrics
風が強い

また春がやって来ようとしている
私はそこに立っていられるだろうか

なにかしてあげられることはないですか

ちょっとなら歌えるし
ちょっとなら踊れる

ちょっとつまずいたら
ちょっと君を笑わせられる

そうっと声をかけるよ
邪魔にならない程度に

そうっと息をかけるよ
くすぐる程度にさ


ああ すべてが一瞬で
過ぎてゆく 過ぎてゆく
ほんの少しの音もたてずに


私はそこに立っていられるだろうか
今の私に何ができる


こんな春の嵐のあとの
おだやかな 晴れた日に





2016.2.13


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思わぬ瞬間

2005-08-30 16:38:18 | lyrics

思わぬ瞬間
思わぬ状況にて
生命(いのち)は減っている
たった今 の少し前
ノート上のアルファベットが




一定規則で
言葉になるんだよ
一分前の 零点一五秒後
手の甲にはりついた命
机上にのびきっている命
多種多様の手段を投じて




私たちは生き延びてきたけれど
この
気づかないうち
正確には
気づく 多少の寸前
奪われゆく生の
恍惚を伴う




おお可愛や マンブリナ
愛し恋しや マンブリナ
君はクール
唇は薄情
優しすぎる人間は恐い
笑顔のうまい奴は信用出来ない

なのに

マンブリナは鬼神か菩薩のように
万物に笑いかける




自らの記憶が他の者たちの記憶と
混じる時
奪われる生の恍惚が体中に走る

地球は一個になれない
余談であるが

人から好かれない奴は
やはり好きになれない
冷酷なマンブリナ
君は人気者




姿が美しい者は心も美しい
姿の美しさは
歯並びから始まる

だけど

マンブリナには歯がない
歯なしのマンブリナ
マンドリンと遊ぶマンブリナ
マリファナをやって
マンボを踊った
ブリキ製のバンダナを腰につけ
満開のリンドウをまっかに燃やす




サボテンさんの根が
グデングデンに腐ってしまった
君にはすっかりだまされてしまった
顔を見ただけじゃ死んでるなんて思えない

君は必ず再生する
生命(いのち)の再生には惰性を覚える
根は水を含んだ茶色で
土はカビている
夜の外気は
サボテンさんの魂にチャンスを与えに
近づいてくる




君の生命(いのち)はマンブリナに
しばし預けるとする
マンブリナは復活の神

サボテンさんの脳はまだ
腐っちゃいないよ
体の十分の一はカビてるし
トゲは紅葉色だけど
誰が死んでも
その意識は生き続けるのだから




謝ってばかりいる者は許したくない
機械の機嫌をとる
キカイはなかなかうまく私を使いこなす
キカイは私のほうかもしれない

時間内での自由
宇宙の選択
ノアの方舟は宇宙船かUFOか

君と一緒にもう少し生き延びてみよう
あともう少しだけ生き延びてみよう
地球爆破の瞬間
この目の裏に映してみたい



10
私が一兆分の一であるとすれば
足の下に這いずっている虫なんかなんだ
大森林の中の
一本の大木の中の
一枚の葉の裏に棲む
一匹の虫けら

お前らにとって その葉っぱの裏の
十平方センチメートルが全世界だ
十平方センチメートル内での
喜怒哀楽
生老病死

お前らに大木が理解できないどころか
大森林なんて地球上に
いっぱい存在していることも

一滴の水滴どころか
海という大水があることも

人間と呼ばれる我々が
コンクリートでできた囲いの中で
毎日、毎週、毎年、あくせくしていることなんかもちろんのこと

こんな地球のほかに
星なんかまだまだ
いくらでも宇宙に存在していることなど
分からないのだ

そんな大量のことを一度に教えたら
虫けらのなけなしの頭は
ちりぢりのこなごなだよ



11
背の高いハッピゲムは
頭のてっぺんに自意識を掲げて
頭の中にはオガクズを詰めている
夕暮れには影の射す部屋で
くせっ毛を大切に梳かす



12
人助けは優越感と良心の呵責
人は私が機械人間(アンドロイド)だとは
まだ気づいていない

美人、聡明、お人好しがハッピゲムのタイプ
そして加減のいい純情さが決めて

理想イメッジを掲げて歩いている奴は怖い
いちいち合わせていられない



13
人の欲望は限りない
一度満ち足りるとあっけない

サボテンさんの亡霊が
なま暖かい風に揺れている
雲はごうごうと空の中で流れている



14
影法師は自分のために泣いてたっけ
もうあんたについてゆくのはこれっきりだと
神経質な横顔は泣いていた

爪の間に
ひとの顔をかきむしった時の
皮が残っている

ハッピゲムはキャラメルみたいな目をしている
カーテンは開けたままで 夜が訪れる



15
そのまま朝が降りる
低空をカラスがまるで鷹になった気になって
翼を風に乗せようとしている







1989年3月5日記

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戦って何が得られるのか

2005-08-29 17:23:53 | lyrics
戦って何が得られるのか

争いからは何も生まれない

愛する人が目の前で
血を吐き倒れることだ

美しい建物が崩れ落ちることだ


今、電流に撃たれたような
あなたを助けることはできない


戦いで死んだ者は
二度と笑うことも 走ることも
海を眺めることもしない

生きながらえた者は
死体の中でさまよい歩き
食べることもままならない


戦いから一体何が得られるのか

愛するあなたの命を
途中で突然もぎとることだ


この瞬間も

また一隻の船が
一機の飛行機が
一人の人間が

誰かのために
心を奮い立たせる

それぞれの夢を見て
空を見上げながら





1987.5.23作 映画『Uボート』を観て
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自由な時間

2005-08-28 14:25:55 | lyrics
永遠にある時間を

自由に

自分のために使う権利を

ほんとうはみんなが持っている


わたしたちのあの自由な時間は
一体どこに消えたのだろう

わたしたちのあの自由な時間を
一体いつから忘れてしまったんだろう

みんなが持っていた
いちばん大切なものだったのに

みんなが持っていて
いちばん当たり前のものだったのに


時間と引きかえに 何をもらった?

高い家
高い車
高い靴
高いおもちゃ


それでもみんな「これじゃ足りない」と泣いている

ほんとうに楽しい時間が
消えてしまったから

なにか他のモノと
とりかえてしまったから


いい加減こびりついたキッチンの汚れ
たまったメール
見ようと思ってる番組も

いつかいつかと先送り
いつかやるんだ、そう

「いつか、時間のあるときにね」


かたづけても かたづけても
いつまでたっても終わらない
日常



つかれたら横になろう
ステキな想像をしよう

なにもない青い空
道端に咲くポピー

目が合った子どもに
大きく手を振ったら
はにかんで笑ってくれたよ


電気で動くモノはたくさん増えて
便利になったのに
時間はいっこう増えないよ

スピードに追いつけなくて
もっともっとと 息が切れた


わたしは取り戻すぞ
わたしの時間を

どうにかして
どうにかして


ほんとを言えば
時間は永遠にあるんだ

時計とカレンダーを外したら
3000年そこに立ちつづける大樹のように


そしたら あなたは何がしたい?


まずはそこから
すべてがはじまる


あなたは いちばんなにが好き?






2014.6.15作


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選択

2005-08-27 13:59:34 | lyrics
やればよかったこと
しなきゃよかったと思うこと


言えばよかったこと
言わなきゃよかったと思うこと


今日、友だちが流している涙は
私の涙と同じ成分でできている


いつも選択は 自分の中にある

嫌いなアイツのせいじゃなく
自分より優れて見えるあのコのせいじゃなく
見知らぬお偉い先生のせいじゃなく


変わりたいか
変わりたくないか

生きたいか
消えてしまいたいか

決める自由は自分にある


私たちはこの世に
ちょっとの金を集めに来たんじゃなくて
いろんなことを 体験しにやって来たのだから


時間はどんどん 過ぎていく
どんどんどんどん 過ぎていくけど


自分は、いま、ここに生きている


戻らない過去ではなく
分からない未来でもなく

この瞬間、瞬間の
選択の連続の上に生きている


このコトバは なかなか届かない
ちいさく心を閉めている人には

これまでも
何度も何度も聞いたセリフだから

それでも何ひとつ
変わらなかったのだから


だけど

変わりたいか
変わりたくないか

生きたいか
消えてしまいたいか

選べるのは自分だけ


わたしは
わたしだけの道を歩くんだ






2014.8.24


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表と裏

2005-08-26 12:24:44 | lyrics
ヒトは見えてる部分をあれこれ言うけど
その裏にこそ本当の姿がある

裏側を見るには 想像力が必要だ
想像力をもつには
自分も同じ経験をしてみないとわからない


その明るさの裏には
誰にも言えない暗い穴があって

その自己否定の裏には
偏見や差別があるかもしれない

いいヒトとわるいヒト
これは良くて、これは悪いの?


真実はいつも 裏側にあって
電線みたいに絡み合っている


けれども、みんな忙しくって
どうでもいいことで時間を潰して
それが幸せだと信じてる

誰かに傷つけられたと嘆いても
同じ言葉で
ほかの誰かを傷つけていることには気づかない



想像してみる

想像してみる

あらゆることが

自分とつながっているって



今朝捨てたプラスチックの箱
排水溝に流した洗剤液
アスファルトの上をパンプスでコツコツ歩くこと
残して捨てたランチ
何気なく言って忘れてしまったことも


ぜんぶ
ぜんぶ


遠い国で殺されていく子どもたち
家や大好きな人を失くした人たち
毎日聞き流しているニュースも

まさか自分に起こるなんて考えてもみなかった
って思うまでは


地球を守ろうっていうけど
地球は一千万年経ってもあるだろう

ただ、そこにヒトがいないだけ
ただ、そこに花が咲いていないだけ
ただ、そこに鳥が鳴いていないだけ


ほんとうにそうなってみるまでは
みんなは自分の悩みだけでいっぱいだ
なにせとても忙しいものだから

忙しいのを理由に
大事なことから
後回しにしているから





2014.8.24


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私の中の天使

2005-08-25 12:27:57 | lyrics
希望をもってたちあがれ
あきらめずに前に進めば、必ず道は開けてくる
みんなでがんばろう

テレビや街角から
そんな歌が流れている
私もそう信じたい


でも

産まれたときから永遠とつづく
この悲しみはなんなのだろう

私は深く切った指先に
薬の代わりに塩を塗り込んでいる


白衣を着た医師たち
親や福祉の顔をした大人たち

私はたくさんの人間に聞かせたが
どうやら誰にも通じない

彼らは答える代わりに聞いてきた

「ところで、この世界を要領よく渡るには、
 一体どうすればいいのかね?」


私の中の天使なら
すべての答えを知っている

彼女はそれをカラダのどこかで 四六時中美しく歌っている
まるでなんの目的もなく鳴いている 朝の鳥たちのように


私たちは天国がどこかを知っている
そうだ、かつて住んでいたことがある

そこでは、みんなが等しく笑っている とくに笑う理由がなくても
そこでは、みんなが等しく分け与えている とくに分け与える理由がなくても
そこでは、みんなが等しく許している とくに許す理由がなくても


でも

モノとオカネをとりかえるようになってから
働いて 働いて
オカネを貯めることが幸せになった


それから

私たちは1個ずつに分かれてしまった

いっぱいもったヒトと
すこしだけ持ったヒトでは

まともに言葉が通じなくなってしまった
なにも信じられなくなってしまった

右手には銃を持ち
左手にはいっとき痛みをやわらげてくれる
薬を固く握り締めている

わずらわしいものは、いつでもすぐに消せるように
殺虫スプレーを肌身はなさず持っている


そして

鳥がなにを喋っているか分からなくなったように
自分の中の天使とも 話せなくなってしまった


毎日同じ時間に起きて

毎日同じ肉を食べて

毎日同じ電車に乗って

毎日同じ机に座って

毎日同じ会話をしている



私の天使はどこにいった?
聞きたいことが山ほどあるんだ
話したいことがたくさんあるんだ

それには静かにならなきゃならない
今朝みた夢のストーリーを
一つずつ思いかえせるくらい


最初から話すから
ひとつ残らず聞いてほしいよ
このカラダが産まれる
ずうっと前のことから


まずはじめに

いろんな所にポツポツ落としていった
かつて大好きだったものを
ひとつずつ思い出そう


その在りかもちゃんと
私の中にいる天使は
正直に覚えているのだから




2014.6.20作


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永い旅

2005-08-24 17:13:21 | lyrics
ひとりの女がいた
路地の隅に立っていた

都会の渦に飲みこまれては吐き出され
片手をいつもジーンズのポケットにつっこんで

いつになってもとれない
いつかの夏の日焼けで外した指輪のあと
思い出をただ追うばかりの目で

たったひとり

次は誰を愛そうか
ただ待っているだけの髪で

彼女の名を誰も知らない
かならず一度通りかかる女





1987年作

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羽根

2005-08-23 16:57:34 | lyrics
ハトさん、ハトさん
すこしは首をやすんだら?

あなたの天敵は多いけど
しきりにあたりをうかがって

ここはどうか
こっちはどうか
巣作りの場所を探しているの?


二重まるのちいさな眼にはなにが映る?

近代ビルの冷たい青色

一斉に飛びたつのは何のため?

ここもだんだん危険になった
住みづらいから ほかをあたるよ


ハトさん、ハトさん
いってしまった
せっかくうたを作ったのに






過去作


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想い人

2005-08-22 11:08:16 | lyrics
なぜそんなに苦しめるのか

まるで亡霊のごとく

心に棲みつき

なにもかも粉々にしてしまう

浮かんでは消え

浮かんでは消える幻よ






1987作
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