私は、ブランドものにはあまり興味はなく、特にきものを着るようになってからは、洋服への興味もぐっと減ってしまいました。
かつて持っていたバッグの多くはよそに行ったのですが、残っているのがヴィトンのバッグです。
このバッグ、きもののときに持つのにちょうどいい大きさなんですね。
先の東京駅で。
実用的なだけで使っていたのですが、このヴィトンのマークが日本の家紋をヒントにできていることをはじめて知りました。
フランスのヴィトン社のバッグは、1867年のパリ万博で評判になり、以後世界的に有名になっていったそうです。
同じ万博に、日本から訪れていた薩摩・島津藩の家紋を見て、ヴィトン社の人は「トレビアン!」と感銘を受けたらしい。
このパリ万博で日本の浮世絵や工藝品は、その後のヨーロッパに大きな影響を与えていくことになるわけです。
それはそれとして、世界的に有名になったヴィトン社は模倣品を防ぐために、まずダミエを発売、かの市松模様ですね。
そして1986年、あのマークを考案したわけです。
丸のなかに星の入ったマーク(左)・ヒントになった島津藩の家紋(右)。
似ているような、いないような~~。
こうして並べてみると、日本の家紋が、いかにデザイン的に優れているかがわかります。
ヴィトン社にとって日本は大きなマーケットですが、このマークを作った人は、先見の明がある人ですね。
日本人は無意識のうちに、このデザインに懐かしさを感じる(?)のかもしれません。
それにしては韓国の人もよく持っていて、あるとき、ツアーの韓国女性のほとんどが持っていたのを見たときには鼻白みました~~。
やはり何かあるのかな~。今度調べてみます。
きものへの敬意を表して(?)、
私は、もう使わなくなったヴィトンのバッグの一つを、草履の鼻緒にしてもらおうかなと考えています。
前に花想容に行ったとき 、草履をあつらえた「一脇」さんに相談したところ、「20センチカケル40センチ」の大きさがあれば大丈夫だとのこと。
「ヴィトンのバッグでもできますか」と聞くと、「大丈夫だよ」。
娘もいらないというショルダー仕様のヴィトンを、でも捨てるのはもったいない。
きものに生かそうと思います。
それにしても忘れられ、捨てられた、かつての日本のモノのなかに、まだまだ宝が隠されているのかもしれません。
きもの着ている人は、その宝を日々生かしているわけで。
簪とか笄とか洋服に使っても素敵だよね。
宝、もっと探してみます。
また楽しみが増えました。
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パリのヴィトンでは、今や日本人より中国人のほうが多く、従業員も日本語が話せる人より中国語にシフトしているようです。
お店でアジア系だと思って話しかけたら、中国人スタッフばかり…面倒臭そうに呼んでくれました。
昔のシンプルなデザインのものは、着物にもお洋服にも使えるので、やっぱりいいですよね。
でも、高くなりすぎてますよ(゜д゜)!
素敵な草履が出来そうですね。
私も考えてみますね。
コメントありがとうございます。そうか、中国人もヴィトンですか。手に取りやすいだけかも(笑)。また調べてみます。リアルなエピソード、ありがとうございます。
昨年、夏の歌舞伎座の地下の出店ブースです。
草履の誂えの出張販売だったのでしょうが、こういうものでもできますよ、という見本だったのでしょうね。
それは鼻緒だけではなくて土台も全部ヴィトン柄でしたが。
土台が全部ヴィトン!、私ずっと前にオークションで見たことがあります。わあ、と思って、でもそのときには特に興味なかったんですけどね。今は、持っているバッグの使い道として考えていて、そうか土台もできるところ探してみようかな。どうせなら、ですよね。
貴重な情報、ありがとうございました。