ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

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帯はお守り、きものは「気もの」?

2012-12-15 19:24:36 | きものと身体

母からの江戸小紋を「お守り江戸小紋」などと呼びましたが、

考えてみれば、きものって、もともとすべてお守りなんですよね。

「形見」ということばは、その人の「魂」がこもっているから、縁のある人に着てもらうことで「その人」を受け継いでいく。いわば襲名みたいなものなんですね。

きものを着始めたころ、こんなこんな言葉に「なるほど」と思ったことをすっかり忘れていました。

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「いのちを纏う」(志村ふくみ・鶴見和子 藤原書店)

本棚にあった古い本、手に取って読みふけってしまいました。

最初は通り過ぎた言葉の数々に何度も立ち止まり、雨の土曜日は過ぎていきます。

娘が幼いころ、きものを着付けられる(着なくてはいけないこと)があり、そんなとき娘は「怖~い」って、なかなか近づいてこないことがありました。

「いのち」や「魂」という「気」を、子どもだからこそ敏感に感じ取ったのかもしれません。

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宝尽くしの袋帯。「怖~い」というのもわかる気がします。

私がフォーマル苦手意識が付いたのも、子ども頃の「着せられ」感と、母のきものを着るときの張りつめた気持ちが嫌だったのかも~

それはともかく、帯には身体を守る要素がたくさんありますよね。

腰を守るし、冷やさない。いつか流行った「巻くだけダイエット」のきもの版?みたいな効用があるようです。

でも、身体だけではなく、心や運命までも守ろうと、守ってほしいという願いが込められていたんですね。

蕗は「富貴」につながる、茗荷は「茗荷」に通じる。蝙蝠は「福」に似ているなど「是真展」の説明にありましたが、日本の作家はこんな願いのこもった作品を作っている。

日本の美術・工芸って言葉を遊ぶ文化でもあるんだと、その面白さを改めて感じました

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是真の「蝙蝠蒔絵」

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まっすぐ育てと竹の帯

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窓の外はすっかり冬。やる気、元気、色気をなした「枯れ気」は人生の冬

つたない気づきにお付き合い

ありがとうございました。

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