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美しさとは何かを考えるー松本民藝館にて

2013-09-06 09:36:06 | アート・美術展

人の感じる「美しさ」ってこんなにも違うものか、

と思うことがあります。

苔(こけ)!に美しさを感じて

日本に住み始めたという外国の方や、

割れた茶碗に美を見出す美意識~。

身近では、私がメチャ可愛い、きれい、

と感じるものを娘や友人は

「どこがいいのかわからない」

と言うこともあります。

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この「美」への感性が育つのは、

環境が大きいと思いますが、

同じ環境でもまったく違う反応

をすることもあります。



 

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最初に「これは美しい」と感じ、

それを多くの人が「そう思う」

ようになるまでには長い時間と

学習が必要なのかもしれません。

 

 

そんなことを考えたのは、

松本民芸館に入ると、

いきなりこんな文章に出会ったからです。



「美しいものが美しい。

では何が美しいかと申しますと

色とか模様とか型とか材料とか色々あります。

その説明があってものを見るより

無言で語りかけてくる物の美しさを

感じることの方が大切です。

-物の持つ美を直観で感じてください」

松本民芸館を創った丸山太郎氏のことばです。

工芸店を営んでいた彼は

「民芸運動」に共鳴し自らの手で、

自分が美しいと思うものを集めたのです。

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館のなかは、

本当に美しいものばかりです。(撮影自由です

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刺し子

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この背負子!

しかしですね、この背負子の美しさを

娘は果たして感じるでしょうか。

話したわけじゃないけど、

おそらく「美しい」とは言わないのではないかな。

私だって、これが実際に使われていたときに、

「わあ、この背負子、きれいだわ。

これを私が使っていいんですか。

汚れるわ。ももったないないわ」

とは言わない。(労働拒否かと思われる?)

でも、実際に使っていた人たちは、

ことばにはしなくても、

この背負子の美を感じることで、

労働の辛さを耐えていたのではないでしょうか。


そう、美とは人にパワーを与えるものを

言うのかもしれません

だからこそ、普段使っているものに美を見出すのは、

それが身近なだけにかえって難しいような気がします。

沖縄モンや上布などに

目の色を変えてしまいますが、

それも民芸運動の人たちが

「これは素晴らしい」と伝えていき、

その美をようやく理解できる

ようになったからですね。

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工芸館のあとに行った実売のお店。

どんなものでも最初に

「美」を見出す人ってすごい

それを才能っていうんですね。

才能のない私は、

まずはパワーをくれるもの=美を大事にして、

せっせといろんなものを見て、

もっとたくさんの美を

感じ取れるようになりたい。

それって自分のパワーが

増すってことですものね

娘にもせっせといいものを見て、

いい男を選んで欲しい~、あれ、違いますね

娘が同行してくれたお蔭で

民芸品をまた違う目で見ることができました。

感謝

着用したのは、縮んだお召

「絹芭蕉、自分で洗ってみました」のときの失敗例のお召

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アンティーク・ショップで千円くらい!で購入した明石縮。

  

この二つを合体。

これに美を見出すのは私くらいなものだろうな

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コメント (8)
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