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ラ・ラ・ランド

2017年03月01日 | 映画

「セッション」のデミアン・チャゼル監督によるミュージカル、「ラ・ラ・ランド」(La La Land)を見ました。ロサンゼルスを舞台に、女優志望のミア(エマ・ストーン)と、自分の店を持ちたいジャズピアニスト セブ(ライアン・ゴズリング)が繰り広げる、ロマンティックなラブストーリーです。

公開が楽しみでうずうずしていた本作、早速見に行ってきました。予告で見た通りの、ロマンティックですてきな作品。期待を大きく超えるものではなかったけれど、シアターを出る時にコートの裾をふりふりしたくなったり、無性に語りたくなったりと、快い興奮を与えてくれる作品でした。

特にオープニングの高速道路でのフラッシュモブは、ミュージカル好きにはたまらなく、いきなりハートを鷲掴みにされました。物語は緩急織り交ぜながら展開していきますが、ファンタジーと現実、60年代と現代がパズルのピースのように組み合わされ、夢の世界へと誘われました。

キャッチーでシンプルなメロディが心に残り、今も気がつくと口ずさんでいます。特にミアが心を込めて歌うオーディションの曲がお気に入り。セブがクリスマスに弾いていたワルツはさっそく耳コピして、ピアノで再現して弾きながら、映画の余韻を楽しんでいます。

ポップでレトロな映像が美しく、タイトル通り、LA(ロサンゼルス)の魅力があますことなく伝わってきました。クリスマスでも陽光輝くLAは、やはり東海岸とは空気の色がまるで違います。夜景で有名なグリフィス天文台もすてきでしたが、ハモサビーチのたそがれ時の空の美しさに息をのみました。

往年のミュージカルへのオマージュもたくさんあって、宝探しの気分で楽しめました。「巴里のアメリカ人」「雨に唄えば」などのハリウッドミュージカルは想定内でしたが、大好きなフランスのミュージカル「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォールの恋人たち」を彷彿とさせるシーンがあったのはサプライズで、うれしかった!

オープニングのシーンは「ロシュフォール~」を思い出しましたし、ミアが書いた脚本のヒロインの名まえは「シェルブール~」のジュヌヴィエーヴでした。ラスト近くのアナザーストーリーは、書割の凱旋門やセーヌ川沿いでのダンスが登場し「巴里のアメリカ人」を思い出しました。

エンディングは思いがけないものでしたが、そこがよかった。ほろ苦い結末ではあったけれど、さわやかな風が吹き抜けていったような、心地よい余韻を味わいました。

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おまけです。どの映画の影響を受けているか、たくさんの人が動画にまとめていておもしろかったのでひとつご紹介しますね。見る人によって所説あると思いますが...。

La La Land - Movie References

それから、こちらはロケ地のリスト。Google Mapsをチェックしながら映画のシーンを思い出して楽しんでいます。
La La Land Film Locations (IMDb)

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