朝散歩でヴァ―ツラフの騎馬像を見ていた時の事
若い20歳前後と思われる一人の女性がふらふらと お酒に酔っ払ったときの様な足取りでどこからともなく歩いてきた
明らかに 朝の広場を訪れている人々の中では異質の感じがした
騎馬像の辺りにいた人々の視線は自然とこの女性に集まっていく
女性は騎馬像の真下まで来るとそこで立ち止まった
そして騎馬像を背にし 騎馬像を眺めている人たちと対峙する様なかたちとなった
短い髪の毛は整えられていなくて ミニ丈のノースリーブワンピースを着たとても華奢な女性だ
周りの視線を知ってか知らずか 驚くことに彼女はこの場でいきなり下着を脱ぎ始めたのだ
すかさず一人の年配の女性が彼女のもとに走り寄り 何か言葉をかけた
そのとたん彼女は大声で言葉を返し年配女性に食って掛かっていった
周りの人達は遠巻きにその様子を呆気にとられながら見ているだけだった
年配の女性は荒れる彼女にひるむことなく一生懸命説得している様だった
年配女性の行動力と勇気に感服しつつ この時この状況を遠巻きで見ているしかない私だった
若いミニワンピースの女性は下着を脱ぐことなく 何か捨て台詞のように言葉を発して
またふらふらと道の方に向かって歩いて行った
人々は芝居を見終えた後のようにそれぞれの行動を始めたけれど 私は若い女性が気になって目で追っていた
道路に出た彼女は相変わらずの足取りで 駅の方向に向かって歩いていた
彼女の後ろを二人組の男性が歩いて行ったのが気になった
美しいプラハの街の裏側をほんのちょっと垣間見た出来事だった