田舎暮らし~南信州四季折々の記

南アルプスと中央アルプスをのぞむ田舎での四季折々のつれづれの記写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

エジプト旅日記15 ルクソール西岸1

2019-05-28 14:20:29 | 日記

 


 ルクソールの西岸  生者の町と町言われた東岸からナイル川を渡り死者の町と言われた西岸に来た

 西岸はどちらかといえば田舎、農村地帯といわれる通り、 東岸とは趣が違う

       

 小さな川と向こう岸の風景 

 今年、エジプトは異常気象とのことで 乾燥して雲などめったに出ないこの地、この時期に空を覆う雲が出ていた

 

       

 川向うを電車が走っている カイロ⇔ルクソール⇔アスワンを結ぶ

 観光客の場合はどの列車にも自由に乗れるわけではなく ツーリストポリスの常駐している列車に限られている

 これは治安上の理由からで、そのうち外国人が利用できるのは1等、2等、寝台のみだという

 ちなみにカイロからルクソールまで列車だと10時間ちょっとかかるらしい

       

       

 中央に見えるドームはモスクのようだ

 

       


      

 川岸にある小さな町

 


      

 立ち並ぶ家々 手前には緑の畑


      

 広々とした田園風景

      

      

 水の動きが感じられない川

      

 川の水はあまりきれいではない でも時々魚釣りしている人を見かけた

 向こう岸にポツポツと白く見えるのはレジ袋などのごみ やがて川に入って海に流れ着いて

 今問題になっているマイクロプラスチックになるのではないか・・・

 

 

 

      

 壁一面に書かれた落書きらしきもの

      

 ロバに引かせた荷車 向こう側には日干し煉瓦の建物 舗装してない道路

 田舎では昔ながらの服装をした人が多い

 

      

 この線路はサトウキビを運ぶ貨車のようなものが通るためのものだという

 辺りにはサトウキビの茎が散らばっている

 エジプトの人は総じて甘いものが大好きらしい

 おいしい=甘いもの 甘いもの=おいしいということで 砂糖の個人年間消費量も日本に比べてかなり多いようだ

 サトウキビは取れるし ハチミツも豊富に出回っているようだから 甘いものには事欠かないようだ

      

 オレンジ色の装飾がきれいな家 バルコニーの両側に頭をもたげたコブラのようなものが見える

 洗濯ものは横に張ったロープにかけてある 乾燥しているので重なっていてもすぐ乾いてしまいそうだ

 窓の外には両開きの木戸のようなものがついている エアコンも取り付けてあるようだ

 この辺りではかなり裕福な家のように見える

      

 ほこりをかぶった橋、歩いている人の服装やヤシの木にもエジプトらしさを感じる

 

      

 凝った作りのきれいな塀 中には何があるのかな

 

      

 覗いてみたけど・・・アラブらしい柱が見えただけだった

 

      

 

        

 


エジプト旅日記14 ルクソール神殿のライトアップ2

2019-05-21 10:14:50 | 日記

 

       

 神殿内にちょっと違和感のあるこんな建物が・・・

 これはイスラム教のモスクで 13世紀に建てられたものらしい

 見上げるほど高い場所にあるこの扉は入り口だったという

 こんな高いところにある入り口にどうやって入ったかというと

 実はこれが建てられた当時は ここまで砂に埋まっていたのだという

      

 なのでこの高さが地面になっていて この扉から出入りしていたのだ

      

 古代の神殿とイスラムのモスクが共存している面白い光景になっている

 

             

 列柱の向こうに塔門やモスクの尖塔が見える

        

 右側に並んでいる柱はパピルスを8本束ねた形になっている

 

        

 神への捧げ物のレリーフ

 エジプトは乾燥した気候のため埋葬された食物などが石化して見つかり 古代どんなものが食べられていたか

 かなりわかっているらしい

 大麦、小麦、玉ねぎ、にんにく、レタス、ブドウ、ナツメヤシ、ざくろ、いちじく、

 そらまめ、ひよこまめ、など・・・

 魚や野鳥、小動物を捕って煮たり焼いたりしておかずにしていたようだ

 ナイル川はこれらの宝庫であり 魚やカモは壁画にも描かれている

 牛は農耕用の大事な財産であったり、神への供物だったため 一般人の口に入ることはほとんどなかったようだ

 ビール、パン、ワイン、はちみつなどは普通に食べられていたという

 結構豊かな食生活だったようだ

       

 手の先にたくさんの鳥が見える

       

 首の長い鳥のようだ

       

 小さな丸いものは豆なのかな

       

 

           

 オベリスクの頂上付近に月が見えた

       

       

 ガデシュの戦いの一場面を描いたレリーフ

 馬(青丸内)と弓矢を構えた(黄丸内)人物が見える

 古代エジプトとヒッタイトは2世紀にわたって シリアをめぐり戦争をしていた

 この時の戦いの一つがガデシュの戦いといわれる

 しかし両国とも第三者の脅威に直面し、ラムセス2世とヒッタイト王は成文化された平和条約を結ぶことになる

 これは記録に残っている中では歴史上最古の平和条約とみなされている

 現在ニューヨークの国連安保理会議場入り口上部には その複写が飾ってあるという

 

 

 


エジプト旅日記 13 ルクソール神殿ライトアップ

2019-05-14 07:19:01 | 旅行

 

 

            

 古代の遺跡にあってこそのオベリスクだと思うけれど・・・

 古代エジプト時代に作られたオベリスクの多くは 帝政ローマ時代に戦利品として持ち去られ

 13本がイタリアへ運ばれたと言われる

 古代に作られた(真のオベリスク)の特徴は一枚岩でできていること

 大抵はアスワンの採石場の花崗岩から掘り出されたそうだ

 花崗岩は大変硬い石のようで 切り出すのには相当な困難を伴ったと思われる

 カルナックにあったハトシェプストのオベリスクの土台に記述があり

 (採石場からオベリスクに使う一枚岩を切り出すだけに7か月を要した)

 (継ぎ目なし 結合なし)と

 19世紀にはエジプト政府により一対のオベリスクが寄贈されているという

 一本はアメリカに行き ニューヨークのセントラルパークに

 もう一本はイギリスに行きロンドンのテムズ川沿いに立っている

 通称クレオパトラの針と呼ばれているけれども クレオパトラとは関係がない

 クレオパトラの時代よりも1000年以上も前に制作されたものなのだから

 ちなみにオベリスクとはギリシャ語で 串 という意味らしい 

              

         

 柱や壁に彫られたレリーフが浮かび上がってくる

         

        

 ラムセス2世の中庭 ファラオの立像と座像がライトに浮かび上がる

 柱の頭部が開いた 開花式パピルス柱 という柱が並んでいる

 右側の像を拡大すると ↓

              

              巨大なラムセス2世の座像

       

      

     

 ラムセス2世の玉座に描かれた儀式のレリーフ

 上エジプトのシンボルロータス 下エジプトのシンボルパピルスを

 豊穣の神ハビが 真ん中の統一を意味するヒエログリフの柱に結びつけているところ

 国家統一を表現している


      

 カルトゥ―シュごとに一人づつ人間が描かれている

 征服した国や地域の名前と 捕らえられた人間が表されている

 捕らえられた人は首をロープで繋がれている

       

 両手は後ろ手に縛られている 

 こんな風に縛られたまま長い距離を歩いてきたのだろうか

 逃走されないようにするにはこうしなければならないとは思うけれど・・・

 征服された者は捕虜として連れてこられ 奴隷として扱われたようだ

 奴隷とされたのは男性のみならず女性もいたらしい

 また家畜なども略奪されていたという

 

  

 

   

 

             

  

 

 

 

  

  

      

      

 

         

 

 

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エジプト旅日記12

2019-05-08 07:24:17 | 旅行

       

  エジプトの紙幣(単位エジプトポンド) 表面    どれもエジプトらしい絵柄になっている       

                                 

 カメラ券を買うのが主な目的でエジプトポンドに両替したけれど それ以外で使うことはなかった

 ホテルでもレストランでもお土産屋さんでもアメリカドルの方が喜ばれた

  

    

     

                                

 裏面にはモスクのような建物の絵柄が こちらはアラビア文字表記になっている

 

         

 

                           

 夕方日が傾くころに 今度はルクソール神殿に行く ナツメヤシの木がシルエットになるころ・・・

 

                          

 ルクソール神殿は カルナック神殿から2.5㎞離れたところにあり

 カルナックの副殿として18王朝のアメンホテプ3世と19王朝のラムセス2世により建てられた

 かつてこの二つの神殿はスフィンクスの並ぶ参道で結ばれていて 今もその一部が残されている

 

 

                       

 カルナックへと続く参道 現在まだ復元中らしくロープが張られて立ち入り禁止状態だった

 

 

                         

 両脇にはスフィンクスが整然と並んでいる 一部頭部の欠けたものがあるのは残念

 ロープの貼ってある立ち入り禁止区域を黒い犬が自由に歩き回っていた

 親子なのか皆黒一色 

 

                         

 野良犬のようだ こうした自然の状態で見ると 犬は群れで生活する動物だということがよくわかる

 エジプトでは町でも田舎でも観光地でも 普通に野良犬が闊歩していた

 狂犬病の予防接種もしていない犬が歩き回っているのはちょっと怖い

 人を襲ったりすることはないのだろうか・・と心配してしまう

 首輪を付けた犬や人と散歩している犬は見かけなかった気がする

 

 

                        

 なぜ日没のころにこの神殿に来たかというと これからここがライトアップされるから

 昼間見る神殿とはまた違った雰囲気が味わえそうで期待が膨らむ

 


          

 昼間通りかかった時にはこのようにあまり人影がなかったのに


                           

 夕方ライトアップのころには人が集まってきて 大賑わい 

 この塔門の高さは24メートル幅は65メートル

 塔門の左にオベリスクが見える たかさ25メートル ラムセス2世が建立し

 彼の治世をたたえるヒエログリフが刻まれている

 このオベリスク 本来は右側にもう一本あり対になっていたけれども 

 19世紀ムハンマド・アリの時代に時計台と交換でフランスに渡ってしまうのだ

 この時の時計台は今もカイロのモスクに残っている

 現在パリのコンコルド広場に立っているオベリスクがそれで 嘗てはここにあったものなのだ

 コンコルドに運ばれたオベリスクについては 当時フランス政府がこれを入手することを考え

 海軍技官を交渉にあたらせたそうで 1年間かけてムハンマド.アリとの交渉の末 入手する許可を得たそうだ

 当初は一対になっている左右両方を運び出す計画だったようだ

 まず 保存状態の良い右側の物から運び出したという

 そして1836年10月25日コンコルド広場の真ん中に建てられた 

 この時にはフランス国王ルイ.フィリップも臨席していたという

 もう一方の左側のオベリスクはフランスとエジプトの関係が悪化したため持ち出しできずに残ったようだ

 



                          

 


                         


                           


エジプト旅日記11 ナイル川

2019-05-05 19:37:21 | 旅行

 

          

 昼食後サンデッキに行きナイル川を眺める

 親子と思われる二人が乗った小舟が見える 魚を採っているようだ

 ゆったりとした流れで船の揺れは感じられない 舳先の向いている方向が上流だとわかるけれど

 何もなければどちらが上流なのか下流なのかわからないくらいおだやかな流れだ

 だから船酔いの心配はない

        

 ナイル川は6650㎞もあるという 現在のところ世界最長らしい 2位はアマゾン川といわれる

 6650㎞といってもピンとこないけれど わかりやすく言えば 札幌から鹿児島間のなんと4倍もあるという

 ウガンダ、ルワンダの高原からの白ナイルと エチオピア高原からの青ナイルが

 スーダンのハルツーム付近で合流して地中海に注ぐ長大な川だ

 6~7月ころ発生するモンスーンが上流の高原に降らせる雨によりナイル川が増水して氾濫

 10月ころ水が引くと上流からの堆積物で肥沃な大地になったという

 エジプトで天文学が発達した一因に ナイル川の氾濫を正確に予測する必要があったとの説がある 

 また 氾濫後水が引いた後に土地復元や農地再配分のため測量技術が進歩したといわれている

 

        

 ところどころに大きな中洲があったりする


        

 豆粒くらいにしか見えない遠くの様子を望遠で引くと面白い

 二人の女性が歩いている 一人は(たらい)の様な物を持ち もう一人はなにやら脇に抱えている

 洗濯にでも行く途中なのか・・・

        

 腰をかがめている女性は犬を撫でている 後ろに見えるどれかの住居に住んでいるんだろうか

 旅先でこういう日常の一こまを垣間見るのはとても楽しい