田舎暮らし~南信州四季折々の記

南アルプスと中央アルプスをのぞむ田舎での四季折々のつれづれの記写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

イタリア旅日記 NO18 フィレンツェ 4

2017-11-27 07:09:09 | 旅行

 シニョーリア広場を囲む建物

 左側がランツイの回廊

 ベッキオ宮殿

 

シニョーリア広場からフィレンツェの象徴的建物ドゥオモ(大聖堂)へ向かう

サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会(花の聖母教会)

        

大聖堂、ジョットの鐘楼、サン・ジョヴァンニ洗礼堂で構成されるカトリックの教会

手前の高い塔はジョットの鐘楼 ジョットによって建設されますが

彼は鐘楼の完成を見ることなく死去してしまいます

ジョットが死去した後建設は弟子に引き継がれました 

高さ48メートル 414段の階段を上った先に(アポストリカの鐘)といわれる鐘が

吊り下げられています

        

建物には赤、白、緑色三色(イタリアンカラー)の大理石が使われています

色の大理石がふんだんに使われているので華やか

右奥に見えるのは高さ107メートル フィレンツェのシンボルともいえる

石(レンガ)積みのドームとしては世界最大の八角形のドーム 中央はジョットの鐘楼

左はドゥオモ正面入り口

         

         大聖堂入口

ファサード(正面部分)には数々の彫刻が施され窓の部分もモザイクで彩られている

一つ一つの彫刻も窓のモザイクも扉もどれをとっても見ごたえのある芸術品ばかり

建物側面からドーム方向を見る

       

       

       

       大聖堂の内部

内部のステンドグラス

ドームの天井には全面に旧約聖書題材の最後の審判のフレスコ画が描かれています

ヴァザーリ(コジモ1世お抱えの芸術家)ら複数の芸術家によって描かれたものです      

中心部を拡大してみるとフレスコ画とは思えないほど

まるで彫刻のように立体感があり 人物が動き出しそうなリアル感があります

       

      大聖堂の内部

     

     正面の壁中央に見える時計を拡大すると ↓

      入口上部にある24時間時計 

普通の時計とは逆に下から左回りに24時間を表示しています 針も左周りに動くようです 

長針はその季節の日没時刻を表しているそうです

一日のはじまりは教会の鐘によって人々に知らされていたといいます

時計の四隅に描かれているのは四人の聖人だとか

        

        トレンティーノの騎馬像

     黄金の扉

10枚のパネルに彫刻で旧約聖書の物語が描かれていて

ロレンツィオ・ギベルティによって製作されたもの

ミケランジェロが天国の扉と称賛したとか

物語としてアダムとイブ、カインとアベル、ノアとその家族、アブラハム、

エサウとヤコブ、ヨハネとその兄弟、モーゼと法律、ヨシュアと約束の地への入り口

ダヴィデとゴリアテ、ソロモンとシバの女王の10話が描かれている

       

   サン・ジョヴァンニ洗礼堂 11世紀に起工されたロマネスク様式の建物

   八角形、幾何学模様の大理石の建物

   かのダンテもここで洗礼を受けたという

   白と黒の縞模様はシエナの大聖堂を思い出させる

 

 

 

 

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イタリア旅日記 NO18 フィレンツェ 3

2017-11-19 11:04:58 | 旅行

       

 ギリシャの英雄 ペルセウスの銅像(チェッリーニ作)

 剣を持ちメデューサの首を掲げていて メデューサの首からは

 血がしたたり落ちている

 このギリシャ神話からとった題材の芸術作品は彫刻でも絵画でもよく見かけた

  こちらはウフィツィ美術館に所蔵されているカラヴァッジョ作のメデューサの首

 恐ろしい形相をしていて 首から血が噴き出している 蛇のうねりもリアルだ

 同じ場面も作者によっていろいろな表現があり面白い

 ゴルゴン3姉妹の末っ子メデューサは 元はとても美しい娘だったのだけれど

 愛人のポセイドンとの密会を女神アテナの神殿でおこない 怒ったアテナに

 怪物にされてしまったとか あまりの美しさのために醜悪な怪物とされたなど

 諸説あるようですが・・・

 髪は蛇、歯はイノシシ、そしてその姿を見たものを石にしてしまうという・・・

 一方母と共に箱舟で海に流されたゼウスの子ペルセウスは島に流れ着き

 母に横恋慕した島の領主にゴルゴンの首をとってくることを命ぜられる

 ペルセウスはアテナから鏡のように磨きあげられた青銅の楯を 

 ヘルメスから金剛の鎌を借り メデューサの元へと向かう 

 姿を見ないよう鏡のような楯でメデューサの姿を確認し首を鎌で切り落とす

 この時 首から滴り落ちた血から天馬ペガサスがうまれたといわれる

 メデューサは首になっても石にする力を持っていた

 この銅像のペルセウスは静かな表情をしている

 メデューサを見ないように視線をおとしているようにも見える

 ペルセウスは生首を持ち帰る途中 生贄にされている美少女を助けるため

 海の怪物と戦うが剣では全く歯が立たないので メデューサの首をとりだして

 怪物を石に変えて美少女を救う 

 この美少女がアンドロメダで後に二人は結婚することになる

 彼はアテナにメデューサの首を送り アテナは楯にこの首を付け

 見たものを石にする最強の楯とした

 古代ギリシアやローマではこの話にあやかり 

 武具などによくメデューサの首が描かれるようになる

 ポンペイの遺跡から発掘されたモザイク画にもこのような武具を付けた大王が

 描かれているそうです

     ランツイの回廊の彫刻に戻ります 回廊の中央にあるのは

     パトロクロスを抱き抱えるメネラウス

 パトロクロスはトロイ戦争で親友アキレスの武具を借りて参戦するも

 深追いしすぎトロイの王子ヘクトルに討たれる 

 ローマで見つかった古代ローマの彫像を復元したものだそうです

 後ろに見えるのは大理石の女性像 壁に沿って何体か並んでいる

     

    ピオ・フェンディ作のポリュクセネーの陵辱

 ポリュクセネーはトロイの美しい賢明な王女でアキレスは敵側の彼女に

 惹かれてしまう アキレスは彼女を信用して自らの弱点がかかとであることを

 明かしてしまう のちに彼女の兄弟によって待ち伏せにあったアキレスは

 そのかかとを毒矢で撃たれてしまう アキレス腱の所以である

 アキレスの恨みを晴らすため息子がポリュクセネーを生贄にするため

 捕らえようしているところ すがりつく母親に剣を振り下ろそうとしている

 ランツイの回廊の前は階段状になっていて 腰かけて休んでいる人も多い

 この辺りは待ち合わせの場所としてもよく使われている様子

 こんな素晴らしい芸術品が 多くの人々が行き交う手の届くようなところに

 置かれいるのです

          

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イタリア旅日記 NO18 フィレンツェ 2

2017-11-16 05:02:50 | 旅行

 フィレンツェ歴史地区の中心シニョーリア広場へと向かいます

     

 前方に見える塔はベッキオ宮殿の塔 ここを目指して歩きます

     

 レストランやホテルなどが立ち並ぶ通りをあるいていて見かけたおいしそうな

 ピッツアのディスプレイ 

     

 ベッキオ宮殿に到着 当初フィレンツェ共和国の政庁舎だったところで 

 一時はメディチ家の住居としても使われたことのある建物

 現在は市庁舎として使われているロマネスク様式の宮殿です

 シニョーリア広場に面して建てられています

 シニョーリア広場に立つとまるで野外美術館のように素晴らしい彫刻の数々が

 目に飛び込んできます

 

     

 ベッキオ宮殿入口正面にはミケランジェロ作ダビデ像のレプリカが置かれています

 当初ここに置かれていた本物のダビデ像は 風雨による劣化や人的損壊を

 避けるため現在フィレンツェのアカデミア美術館

(フィレンツェ美術大学の付属施設)に収納されています

  ダビデ像のレプリカは他の場所でも見かけますが 元々像が置かれていたのは

 この場所です ダビデ像は大理石で出来ていて高さ5・17メートル

 もある大きな彫刻作品です

 ダビデは旧約聖書に登場するイスラエル王国第2代目の王で この彫刻は 

 ダビデが巨人ゴリアテとの戦いで今まさに岩石を投げつけようと狙いを定めている

 場面を表現しています

 ベッキオ宮殿に向かってシニョーリア広場に立つと右手には 

 ロッジア・ディ・ランツイ(ランツイの回廊)があります

 シニョーリア広場に面して3つのアーチのある回廊で 時間をかけてじっくり観る

 価値のある見事な彫刻がいくつも置かれています 

 多くの人々が行きかう場所で そこを通れば誰でも自然に目にすることになります

      

 正面にフィレンツェのシンボルであるライオンが左右に2頭います

 右の方はローマ時代の物 左のほうは1500年代のコピーです

      

 ジャン・ボローニャ作(メディチ家の宮廷彫刻家) サビ二の女たちの略奪

 高さは4.1メートルあります 

 ロムルスによってローマが建国されたばかりのころは極端に女性が少なくて

 子孫を残し 国を維持するために多くの未婚女性を必要としました

 そこで近隣の部族サビニ人にローマ人との婚姻を要請しましたが

 軍事力を増強させているローマを警戒したサビ二人はこれを断ります

 そこでローマ人は一計を案じ サビニの未婚女性を大量に略奪します

 略奪された女性たちはローマ人の妻になることを強要され

 ローマ人との子供を産むことになります

 のちにサビ二人たちは略奪された女性たちを取り戻すため

 ローマと4回も戦いますが子供をもうけた夫と親兄弟が戦うことをよしとしない

 女性たちが間に入って戦いを終わらせます

 この彫刻はその一場面 略奪の様子を表現しています

 欧米の結婚式で見かける花婿が花嫁を抱きかかえて敷居をくぐる風習は

 このなごりだとか・・・

 

 

     

    

 

 

 

 

 

 

  

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする