乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

伊豆急乗り鉄(前編・乗りバス)

2012-07-25 | 静岡県
 先日箱根に行った帰りに特急踊り子号を見て、長らく伊豆急に乗ってないなあとふと思いました。
 そういえば最古参の電車100系が復活したという話を聞いたけどいつ乗れるのかな、と何気なく伊豆急公式サイトを見たところ「ビーチトレイン号」として運転されるという記事が目に入ります。読んでみると特に予約も必要なく普通運賃だけで乗れるというからありがたい話で、それならと伊豆急下田に行って捕まえることにしました。

 伊豆急の入口伊東までどうやって行こうかな、東海道線の鈍行はかったるいけど新幹線もつまらないし、という消去法で踊り子にします。ケチって自由席にしたらトップナンバーでした。気がつけばもう30年選手だから185系もなかなかしぶといものですね。そう積極的に乗りたいとも思わないけど窓が開けられるし自由席なら鈍行のグリーン車平日料金と同じくらいなので「スーパービュー」よりはずっとアリです。もっとももしかつてのように転換クロスのままボッタくっていたらそうは思わないでしょうけれど。


 伊豆急線内分の特急料金を浮かすため伊東で下車すると、かの「ハトヤ」の送迎車が見えます。ちなみにナンバープレートはちゃんと「4126」になっています。


 ハトヤには一度だけ泊まったことがあるけどそのときはうれしくて「電話はヨイフロ」の歌が頭の中でエンドレスに流れ続けたものです。今回は伊東に着く前の車窓から「サンハトヤ」、そしてこの送迎車を見るだけなのが残念ですが「歌」はしっかり頭の中で繰り返されてしまいます。
 伊東駅は有名なお稲荷さんをはじめ駅弁がイイ感じなので物色し(それも伊東で降りた理由)後続の鈍行を待つと元東急8000系の伊豆急8000系がやって来ました。


 タネが通勤電車ながら海側にボックスシートが配置され観光路線らしい配慮は感じるのですが、山側がロングシートだとそこからの視線がちょっと気になります。もっともこちらがロングシートに腰掛けたらボックスの様子など気にしませんから自意識過剰なのかもしれませんが。考えてみればボックスシートではすぐ前からの視線があっても気にならないわけですし単に慣れの問題なのでしょう。


 幸い1ボックス占領でき駅弁を食べながら終点の伊豆急下田に着きました。改札口左手に見えるマンガのパネルは「夏色キセキ」というご当地が舞台のアニメのキャラクターなのだそうです。豪気なことにそのキャラクター絵はがきがタダでもらえるというので私ももらいました。リゾート21の「黒船電車」が入った絵柄だったのでちゃんと鉄道グッズしています。おかげでなんだか儲かった気分になりました。


 せっかく下田まで来たのですが肝心の100系が発車する時刻まであまり余裕がありません。のんびり観光というのは無理なので少しはバスにでも乗れないかと考えてみました。伊豆急下田駅を出る(南伊豆)東海バスの時刻表を見ると海側の爪木崎行きか山側の賀茂逆川行きのどちらかならうまい具合に往復できます。爪木崎は観光地だけど見物する時間はないから今度でいいや、ということで賀茂逆川行きにしてみました。(画像真ん中のバスが賀茂逆川行き。)


 賀茂逆川は下田の市街地から国道414号線を北上し下田市から河津町に入った辺りです。ただバスが走るのはずっと国道ではなく、下田駅から蓮台寺駅の北にある「お吉が渕」までは西側の旧道然としたところを走るのでなんとなくホッとする空気でした。また市・町境付近など末端にはそうギチギチではないものの狭隘区間が少しあります。今回眺めている分には交通量も少なくごくのんびりした雰囲気でしたが、運転士さんによると慣れない観光客が多い時期は行き違いに手間取り結構詰まってしまうこともあるそうです。そんなところはさすが一大観光地の伊豆ですね。


 乗る時間は30分くらい、狭隘区間が終わりまた道が広くなって終点の賀茂逆川に着きます。公民館前が転回所になってました。特にこれと言うようなものもない道端でもバスの終点だととりあえずイイなと思えてくるから不思議です。

 降りてみるとなんとなく去年韓国の全羅道で乗りバスしたときを思い出してしまいました。終点に公民館然とした敬老会館があったからですが、考えてみればここも「半島」の南部だし穏やかに田畑が広がってるし、とムリヤリこじつけてみます。
 バス停が見当たらないのでまさか韓国式(韓国のローカルバスはあまり停留所に標柱がありません。)かと辺りを見回すとシンプルな一本棒の停留所がこっそり立っていました。こういうのもなかなかいい味わいです。バスは数分停まって伊豆急下田駅に折り返すので私もまた乗ってとんぼ返りしたらとりあえず満足しました。

 
(後編・次回に続きます。)

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