○ノイマン指揮チェコ・フィル(SUPRAPHON)1979/4/24-28・CD
牧歌的と思うなかれ。トスカニーニを彷彿とさせる突進するテンポの上に、粗野さもあるものの起伏の大きなダイナミックな音楽を、チェコ・フィルの未だ独特の表現をもつ技術力の高さが支えているさまはなかなかによい。弦楽器の東欧的な艶やオーボエをはじめとする美しい響きの木管、強靭なブラスがロシア的とも言うべき雑味の中にもバイエルン放送管のようなライヴ性溢れる魅力をはなっている。悲劇的が「劇性」を交響曲の峻厳な枠組みの中で表現したマーラーの型式音楽における極地とすると、ノイマンはその劇の部分をとても大事に表現している。若々しさすら感じるものゆえ円熟味は無いが、6番がとりわけ好きな人は好きな類の演奏だと思う。浅薄な部分もあるかもしれないが、録音のせいとも思える。名演とは言わないが楽しめる演奏。スケルツォの表現の面白さはノイマンとチェコ・フィルの丁々発止のやり取りに尽きるし、3楽章の美麗さも深い感傷性に裏付けられている。終楽章のハンマーの金属質の打音に戦慄せよ。○。1楽章提示部の繰り返しをやっている。
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牧歌的と思うなかれ。トスカニーニを彷彿とさせる突進するテンポの上に、粗野さもあるものの起伏の大きなダイナミックな音楽を、チェコ・フィルの未だ独特の表現をもつ技術力の高さが支えているさまはなかなかによい。弦楽器の東欧的な艶やオーボエをはじめとする美しい響きの木管、強靭なブラスがロシア的とも言うべき雑味の中にもバイエルン放送管のようなライヴ性溢れる魅力をはなっている。悲劇的が「劇性」を交響曲の峻厳な枠組みの中で表現したマーラーの型式音楽における極地とすると、ノイマンはその劇の部分をとても大事に表現している。若々しさすら感じるものゆえ円熟味は無いが、6番がとりわけ好きな人は好きな類の演奏だと思う。浅薄な部分もあるかもしれないが、録音のせいとも思える。名演とは言わないが楽しめる演奏。スケルツォの表現の面白さはノイマンとチェコ・フィルの丁々発止のやり取りに尽きるし、3楽章の美麗さも深い感傷性に裏付けられている。終楽章のハンマーの金属質の打音に戦慄せよ。○。1楽章提示部の繰り返しをやっている。
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