20世紀ウラ・クラシック!<最新版>

このページは、19世紀末から20世紀の末流ロマン派クラシック音楽に焦点を当て、同時代の録音評を中心に紹介しています。

つなぎの更新

2008年07月29日 | Weblog
さいきん楽器弾いて無いなあ。時間とか余裕とか体調とかそういうことじゃなくて、占有されてしまう脳の部分がけっこう広いので(右も左も)、それなりに年とってくると楽器弾くなら絵描けなくなるとか、クラシック聴くならロック聴けなくなるとか、いろいろあるんだなあと思います。今はクラシックは殆ど聴かないし(聴きたい気はあるけど短い曲しか無理)楽器も弾かないですねー。絵と楽器はほんと、共に脳内に広いテンポラリ領域を必要としているので、今やっと絵リハビリを始めたところなので、楽器は弾かないほうがいいのだ。あと、物凄い勢いで本読んでる。マンガとか読まないなあ。好きな作家さんが限られているのだ。もう青年以下向けマンガは駄目だなあ。

クラシックじゃない記事は書いてたりする。
SWING OUT SISTER 新譜の「自主PV」二本を発表

絵リハビリはこんなかんじ。
<風流>怪奇漫画落之書
まあいつかは本気でちゃんと描かなきゃだめだとは思ってます。今は湯水のように出てくるものをとにかく書き留めるのがせいいっぱい。

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TREview

TREview謎過ぎる。上記「クラシックじゃないブログ」MUSIC_COMPLEX=r_o_k、トラバ機能が無いので、しちめんどくさい代行送信(blogpeopleのブログぴんぴん使用)を一記事だけやってみたところ、いきなりランキングが上位にきている。IN/OUTがもう余り重視されてないのはわかるけど、アクセス解析してもこのブログにそんだけ評価が上がるアクセスはなかった筈なんだよね・・・評価ポイントがよほど偏っているんだろうか。
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ディーリアス:ピアノ協奏曲

2008年07月25日 | イギリス
モイセイヴィチ(P)サージェント指揮BBC交響楽団(Guild)1955/9/13プロムスlive・CD

僅かに旋律や和声に工夫を加えた偽グリーグと言ってもいい三流ロマン派ピアノ協奏曲。ディーリアスを聴くには物足りなさこの上無い古臭い脂肪のついた重い楽曲だ。短い単一楽章であることが救いか、いや物足りなさに拍車をかけるか。モイセイヴィチの演奏は無難。なんか書くことが思いつかない。録音悪。無印。

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クレンペラー:メリー・ワルツ

2008年07月25日 | ドイツ・オーストリア
ストコフスキ指揮ニュー・フィル(imp,carlton,BBC他)1974/5/4クレンペラー追悼live・CD

最近のものはともかく、昔の録音は自作自演とこれくらいしか知られていないと思うのだが、クレンペラーはウィーンが好きだったんだなあと思わせる楽想で、同時にマーラー時代のシュトラウス演奏を知っている世代なのだなあとも思わせる雰囲気をもつ。しかし何せストコだ。演奏は拡散的で、ぐずぐずとまでは言わないが締まりはなく、ワルツに聞こえない。鋭いリズムの打ち出しにくいブラスを中心としてリズムが構成されている楽曲自体の問題もあるにせよ、ストコはオケのブラスを必要以上にブカブカ吹かせるので、曲の悪い部分が更に浮き立ってしまう。仄暗い雰囲気や旋律の魅力をちゃんと引き出しているとは言えない。無印。

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ワグナー:歌劇「マイスタージンガー」1幕への前奏曲

2008年07月25日 | ドイツ・オーストリア
○モントゥ指揮ボストン交響楽団?(DA:CD-R)1962/8/11live

この史上最強の完璧な構造物に対しモントゥの施していく立体的な彫刻はじつにぴたりとあう。完全に組み上がったパズルが、モントゥの独壇場とも言える軽やかで明瞭なリズムと律動によって盛り上げられ、この曲の聞かせどころである対位的書法の何とも言えないスリリングな表現ぶりは最高。明るく愉悦的な雰囲気満点である。ただ軽さが軽薄さと捉えられる向きもあろう。ナチが歪めた民族主義的イメージと楽曲の格調というかガチガチ感から違和感を感じる向きもあるかもしれない。だが内容的には軽い曲なわけで、まあここまで軽いと何だか別のラテン舞曲のようだけれども、録音のせいという気もしないでもないし許されるのではないか。放送ライヴなりではあるがステレオ。○。

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しょうじきわかりにくい

2008年07月22日 | Weblog
リニューアルしたTREviewブログランキング(レビュー専門トラックバックセンター)が正直わかりにくい。評価ボタン設置義務付けはいいんだけど、コピペで設置していたらそれではカウントされないとのこと。トラックバックとボタンが常に対になるようにしないと意味無いらしい(TBのみ送られるだけ)。いかんですよ。試しに過去記事にかなりボタン貼ってたんですが、カウントされないボタンがかなり含まれておりますが、とりあえず押していただけるとランダムで喜びます。て何ちゅう言い草。。

いくつかここに書くべき話題があったと思うのだが忘れてしまった。携帯から更新しなくなったので(エントリ数が減ったのものそのせい?)出先のその場その場でメモ、というかんじの記事がなくなったせいだなあ。もともと自分用の美貌もとい備忘ブログなので、本末転倒だけど、まあいいか。

DOCUMENTの廉価ボックスシリーズがスリムケースで更に半額くらいで出始めましたので前に買い忘れた骨董マニアはチェックチェック。オーマンディありますよー。古くても迫力のあった録音の復刻状態はおすすめしないけど。andanteの高価ボックスシリーズが全部ではないとはいえ2000円切る値段で売り出されました。これは噴飯もの。1万円オーバーとか、何だったんだろう。それに比べればかわいいものとはいえAltusにはもう期待していないとはいえあの値段で在庫吐こうとしてるのはどうなんだろう、中古屋が成り立たないというか中古屋に売る気がしなくなるというか新譜まで買い控えをしてしまうという悪循環ですよ。どうなんだタワレコ。TDKの日本公演ものも安いよね。あとアマゾンジャパンの商品送付が遅すぎる件。アメリカのamazon.comのほうが安くて「早い」のはいかがなものか。マーケットプレイスものは特にだめです。業者任せの部分もあるからいちがいにはいえないけど。

ここまで書いて思い出せるかと思ったのだが思い出せない。あ、マスネーっていマスネー?・・・引かないでください。鈴木鼓村(筝曲京極流創始者)が洋楽についてもいろいろ書いていて、この人怪談も好きだったんですけど、マスネ没後に劇場に幽霊が出没するようになって上演者たちが困ってる的な文章がありました。原文は載せてませんがこちらに「ほんとに」ちらと書いたので>うちの雑談ブログ

原文は復刻本で容易に読めるんじゃないかなあ。この時期にはふさわしいネタかと。

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シベリウス:交響曲第5番

2008年07月15日 | シベリウス
◎アンソニー・コリンズ指揮ロンドン交響楽団(DECCA)CD

シベリウス録音においてモノラル時代並ぶ者のいなかったコリンズの極めつけの一枚。ラジオでもさかんに放送され、ここまでまっとうにカタルシスを得られる演奏というのは他にない。もともと扇情的なこの曲に限らず初期から晩年作まで、全て例のトスカニーニ様式的な力強さと歌いっぷり、ではあるが男らしいというか雄渾で高潔な指揮ぶりは、シベリウス受容において世界一であった英国においてもビーチャムを凌ぐ魅力っぷりは否定できない。構造的な部分の鮮やかな組み立ても「スコアの読める」指揮者であることを再認識させる。まったく、モノラルという限界さえなければバルビローリですら奇演と聞こえたろうに。◎。全集が廉価で手に入るようになっている。お勧めで無いものはない。凄まじいのに聴きやすい。これだけだ。

シベリウス:交響曲全集
コリンズ(アンソニー)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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ウォルトン:戴冠式行進曲「宝玉と杖」

2008年07月11日 | イギリス
◎プレヴィン指揮ロイヤル・フィル(TELARC)CD

「王冠」よりはマイナーだが同じく色々な式典で使われる名行進曲である。比較してややメロウで感傷的であるかもしれない。現エリザベス2世の戴冠式用行進曲。この演奏は併録「王冠」よりも更に迫力があり、なまじ二番煎じ(威風堂々を一番茶とすれば三番?)の曲なだけにこれだけ威力を発揮する輝かしい演奏は◎にしなければならないと思わせるものがあった。

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ウォルトン:戴冠式行進曲「王冠」

2008年07月11日 | イギリス
○プレヴィン指揮ロイヤル・フィル(TELARC)CD

エルガーの跡を継ぐ名行進曲としてブラスバンドでも頻繁に取り上げられる、非常に演奏効果の高い曲だが、ここでもカップリングの交響曲第1番と比べて比較にならない迫力ある表現がとられており(「ロイヤル・フィル」ですからね)感情的効果の高いものになっている。弛緩もせっかちさもなく、これでしかありえない、という気高くも浮き立つ気分が素晴らしい。かといって他にもこのくらいの演奏はあるので最高評価にはしないが、引いたような交響曲の演奏スタイルとのギャップがあった。

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ウォルトン:交響曲第1番

2008年07月11日 | イギリス
○プレヴィン指揮ロイヤル・フィル(TELARC)CD

イギリス20世紀産交響曲で1,2を争う名作とされるが、プロコフィエフ的に分断され続けるシニカルな旋律にシベリウス的なキャッチーな響き、壮麗で拡散的なオーケストレーション(弦のパートが物凄く細かく別れたりアンサンブル向きではない華麗だが細かい技巧的フレーズが多用されたり)が、粘着気質のしつこく打ち寄せる波頭に煌くさまはちょっとあざとく感じるし、最終音のしつこい繰り返しも含め、長々しくもある。改訂で単純化というか響きを軽く聴きやすくされたりしているようだが、演奏スタイルも両極端で、ひたすら虚勢を張るような音楽を壮大にしつこく描き続け(て飽きさせる)パターンと、凝縮的かつスマートにまとめて聞きやすくさっと流す(ので印象に残らない)パターンがある。

そもそもライヴ感があるかどうかで印象が大きく違う。ロシアの大交響曲のように、ライヴでは力感と緊張感でしつこさを感じさせない曲なのである。ただ言えるのはよほど腕におぼえのあるオケに技術を持った指揮者でないと聴いてられない曲になってしまう恐れが高いことである。

プレヴィンの新録は日本では長らく手に入る唯一の音盤として知られてきた。RVWの全集など英国近代交響曲録音にやっきになっていたころの延長上で、RVWのそれ同様無難というか「整えた感じ」が「素の曲」の魅力の有無を浮き彫りにし、結果名曲とは言いがたいが演奏によっては素晴らしく化けるたぐいの曲では、図らずも「化けない」方向にまとまってしまう。旧録のLSOに比べロイヤル・フィルというあらゆる意味で透明なオケを使ったせいもあろうが、凝縮というより萎縮してしまったかのように表現に意思が感じられず、プレヴィンの技のままにスピーディかつコンパクトにまとめられてしまっている(この稀有壮大な曲でそれができるプレヴィンも凄いとは思うが)。ライヴ感が皆無なのだ。ステレオ録音の音場も心なしか狭いため、50年代押せ押せスタイルならまだしも、客観的スタイルでは入り込めない。

4楽章コーダの叩き付けるように偉大な楽曲表現にいたってやっと圧倒される思いだが、1楽章冒頭から長い序奏(構造的には提示部?)の間の次第に高揚し、主題再現で大暴れするさまがもっと演出されないと、両端のアーチ構造的な「爆発」が「蛇頭龍尾」という形に歪められてしまう。スケルツォと緩徐楽章はこのさいどうでもいいのだ。形式主義の産物にすぎない。いずれ後期プロコフィエフの影響は否定できないこの曲で、絶対的に違う点としての「無駄の多さ」が逆に魅力でもあるわけで、無駄があるからこそ生きてくるのが壮大なクライマックス。無駄を落としすぎているのかもしれない。

かなり前、これしか聴けなかった頃はよく聴いたものだが、録音のよさはあるとはいえ、もっと気合の入った、もっと演奏者が懸命に弾きまくる演奏でないと、複雑なスコアの行間に篭められた(はずの)真価が出てこないように思う。入門版としては適切かもしれないので○にはしておく。カップリングの有名な戴冠式行進曲2曲のほうは非常におすすめである。ひょっとして録音が引きになりすぎているのかな。プレヴィンはモーツァルト向きの指揮者になってしまったのだなあ、と思わせる演奏でもある。だからこそ、1966年8月録音のLSO旧盤のほうが再発売され続けるのだろう。

(参考)LSO盤
ウォルトン:交響曲第1番
プレヴィン(アンドレ)
BMG JAPAN

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ウォルトン:作品集
オムニバス(クラシック)
BMG JAPAN

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;同じ録音だがカップリングが違う。
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ファリャ:三角帽子第二組曲

2008年07月09日 | その他ラテン諸国
○ローゼンストック指揮NHK交響楽団(CBS,NHK)1956/3/14live・LP

迫力ある録音のせいもあるのだろうが立派な演奏で、しっかりしたリズムとかっちりしたアンサンブル、中欧臭いとはいえ色彩的に足りないこともなく演奏精度もライヴとしては十分。ラテン系の演奏にありがちな、血のままにリズムをとりがちゃがちゃやって派手に終わるあっさりしたものとは違い、あくまで抽象音楽として(ファリャ的にどうなのかはわからないが)昇華したうえで壮大な音楽絵巻に仕立てていく、生硬さが否めない部分もあるが、なかなか聞ける。両端楽章が聴きモノか。○。

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プロコフィエフ:古典交響曲(交響曲第1番)

2008年07月04日 | プロコフィエフ
○パレー指揮デトロイト交響楽団(da:cd-r)1963/1/9live

高速パレーにしてはわりとテンポが遅めだが、オケの技術的要因によるところが大きいようにも思う。弦楽器には無理のある細かい音符の応酬である。だが若干落ち着いているだけに曲のせせこましくて実に浅い感じが少しやわらいで、楽しく聴きとおせる。聴衆も楽しそうだ、○。

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ラヴェル:ラ・ヴァルス

2008年07月04日 | ラヴェル
○パレー指揮デトロイト交響楽団(DA:CD-R)1962/3/15LIVE

パレーの十八番で最後は大ブラヴォ、これはいつものこと。オケはけして一流どころではないからバラケがなきにしもあらず、でもきちっと縦をそろえるべきところはそろえてくる。最初録音が悪いが最後は迫力ある音響でわりと直線的でもなくうねり、ブラスのニュアンス表現にも即興的な面白みがあらわれたりして楽しめる。熱狂的演奏のたぐいと言えよう。芸風はいつものとおりだけど、雰囲気的に盛り上がったライヴ、という言い方が正しいか。○。

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バーバー:管弦楽のためのエッセイ第1番

2008年07月04日 | アメリカ
◎トスカニーニ指揮NBC交響楽団(DA:CD-R)1942/1/24放送用スタジオ録音

正規でも出ていそうな音源。トスカニーニの中では素晴らしく録音がよく、演奏精度も極めて高い。わりと細かい動きでばらけるNBCオケの弦楽器が細部までぴっちり揃って圧倒的な技術を見せ付ける。ここまできちっと出来ていると逆に、楽曲の何も言わないうちに終わってしまうような、あっさりしすぎた感じ、きつく言えば底浅さに気づかされる思いだ。ブリテンのシンフォニア・ダ・レクイエムに似た曲ではあるが前提となる深慮も構成にも創意はあまり感じられず、技術的才能だけで作った感じが否めない。前半の重厚でロマンティックなメロディと後半のちょこまかした細かい動きのパセージがただくっついている、それが余りにあからさまにわかってしまう。演奏精度が高すぎると、曲が剥き出しになってぼろが出る見本のようなものだ。ただ、演奏者と録音に敬意を表して◎。

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シベリウス:交響曲第2番

2008年07月01日 | シベリウス
○クーセヴィツキー指揮ボストン交響楽団(DA:CD-R)1948/4/20live

初出かどうか調べてないが多分初めて聞く気がする。録音悪。晩年に近い演奏であり、この人らしくなく(ただ2番は余り得意ではない感じはある)スピッカートがレガート気味でキレが悪く揃い方も半端で、旋律がロシア式に粘ったりするために声部がバラバラになるような、あるいは前半細かい音符がばらけるなど奇妙な弛緩がみられる。長い曲でなまじ思いいれがあるとこうなってしまうのかもしれないが、流されたようなライヴに感じる半面、歌謡的な流れに沿って非常に印象的につけられた抑揚には感銘を受ける部分もあり(終楽章の最後にヴァイオリン主題が回帰する場面など力強く独特の感動がある)、近視眼的な変化が目立つ中でもやはり弦楽器奏者だなあ、という面のメリットで評価できる。

あと、やっぱりこの曲は2楽章が要だ。クーセヴィツキーは型どおり終楽章に雄大なクライマックスをもってくるが(全般スピードが遅めなのはこの人特有の解釈である)、音楽のもっとも引き締まったのは2楽章で、冒頭よりキレよくびしっと揃い、リズムに裏付けられた立体感、内省的な音楽を内声部からしっかり組み上げることで明快にさばいてみせている。終楽章などバス音域を強調し、クライマックス後もロシア国民楽派的な粘着質の旋律を繰り返し続ける長々しい音楽のメリハリをしっかりつけて、ドラマ性を維持し印象的ではあるが、あざとさも感じる。

一見率直な解釈が持ち味のクーセヴィツキーに明らかに作為が見えるのがらしくないところではあるが、前記のとおり思い入れが強いのだろう。最後の録音とされるものに50年代の録音があるが、かつては定番として聞かれたものである。集中力と統制力という面で最盛期は戦中までだったとも思えるが、没後シベリウスがよせた言辞は(作曲家は彼より6年長く生きた)他の先立った数多い音楽家に比べいっそ個人的思いの深さをかんじる。

バルビローリはかつてシベリウスの交響曲を時期別にまったく違う作曲家として扱うべきと考え、解釈から奏法までも違えて録音した。クーセヴィツキーはそういう器用なことをしない指揮者であり、恐らく後期作品向きの芸風だ。それでも私はこの終演後には、しばし陶然としてしまった。聴衆の態度はやや悪いが、ライヴとしてはいい演奏だと思う。○。

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シベリウス:交響曲第5番

2008年07月01日 | シベリウス
○クーセヴィツキー指揮ボストン交響楽団(DA:CD-R他)1943/12(2?)/25live

他録と同じ可能性大。演奏スタイルもまったく同じ。録音はこの時代の非正規ライヴにしてはクリア。DAの記載では2月ライヴになっているがアナウンスが1943年のクリスマスと言っているのでそちらのほうが信用できる。前進的で緊密で浮き立つようなリズムに満ちている反面何度も聴くと飽きるような「わかりやすいがゆえの」単調さも否定できない。○。

クーセヴィツキーについてはこちら


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(参考:30年代正規)
Sibelius: Symphonies Nos.2 & 5
Boston So,Koussevitzky
Naxos

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