湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ブルックナー:交響曲第2番(ハース版)

2007年08月04日 | ドイツ・オーストリア
○ロスバウト指揮南西ドイツ放送交響楽団(classical radio vault:CD-R他)1956/12/13

スタジオ録音と思われる(VOX?)。ブルックナーは最初からブルックナーだった。新しさの程度という点ではもちろん後期作品と比ぶべくもないが、少なくとも7番あたりまではほとんど同じ「目的」へのさまざまなアプローチが試みられているだけ、2番あたりでは3楽章などやや古典音楽につながる凡庸な楽想や展開もあるが、十分楽しめる。おおむねスタジオレベルのよい録音で聴くとロスバウドの主情的にはけしてならない一歩引いた立場からの引き締まった表現ではブラームスにもハイドンにもならないまさしくブルックナーそのものを聴いている気分になる。ブルックナーの交響曲のような、主情的なオケにはとくに弦あたりに「修行的なもの」を強いる単調なリズム表現をえんえん連ねる曲はかなりきつく感じられるもので、指揮者も一緒になって旋律と転調に必要以上に重点を置きロマンティックに崩す方向にいってしまいがちな曲において、プロフェッショナルな放送オケとして、またドイツの律せられた冷静なオケが担当しいてるというのは、かなりメリットとなっている。もちろんロスバウドのおかげでもあろう。○。まあ、ロスバウトくらいのレベルじゃないと聴かない曲だけど。
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