○ビーチャム指揮BBC交響楽団(EMI)1954/12/8ロイヤル・フェスティバルホールLIVE
叫ぶビーチャム!音は悪いしやたら速くて直線的、時にオケが歯切れ悪くなるし、1、2楽章ははっきり言ってイマイチ。テンション芸で押し切れる後半楽章は面白い。特に3楽章からのなだれ込む音楽は即物的な解釈の中でも覇気と気合いに溢れた凄い迫力のもの。最後のリフレインではテンポ変化を含むフレージングの妙味が初めて感じられ、全てが計算であることを思わせる。シベリウス受容の先鋒たるイギリス、そのさらに嚆矢を担った一人であるビーチャム。力強い凱歌の後の烈しいブラヴォもうなづける終焉である。後半のみで○。
叫ぶビーチャム!音は悪いしやたら速くて直線的、時にオケが歯切れ悪くなるし、1、2楽章ははっきり言ってイマイチ。テンション芸で押し切れる後半楽章は面白い。特に3楽章からのなだれ込む音楽は即物的な解釈の中でも覇気と気合いに溢れた凄い迫力のもの。最後のリフレインではテンポ変化を含むフレージングの妙味が初めて感じられ、全てが計算であることを思わせる。シベリウス受容の先鋒たるイギリス、そのさらに嚆矢を担った一人であるビーチャム。力強い凱歌の後の烈しいブラヴォもうなづける終焉である。後半のみで○。