ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

レンブラント ‐ ナショナル・ギャラリー(19)

2014年05月16日 |  ∟イギリスの美術館

 17世紀オランダ絵画黄金期に、スポットライトを駆使、明瞭な明暗対比と自在に操る赤褐色や緑褐色などの色彩、そして場面を明確に伝える劇場性と登場人物への揺ぎ無い考察力を備えたひとりの画家がいた。

 その画家とは、カタリナ が愛して已まなかったレンブラント・ファン・レイン(1606-1669)。

 A_2ここナショナル・ギャラリーには、「フローラを装うサスキア」「水浴する女」「ベルシャザルの酒宴 ‐ 壁の言葉」「キリストと姦淫の女」「34歳の自画像」「63歳の自画像」と、錚々(そうそう)たる作品が並ぶ。

 まずは、女性を描いた彼の絵の中でも屈指とされる、「水浴する女」から。

 傑作を前にペトロ、女性がたくし上げた肌着と水面に落ちる影が放つエロティシズムに「・・・」、何時もながらに緩む口元が「締まりがない」と呆れられるのである。

 この絵には画家の個人的な愛情がこもっていて、ポーズも非常に打ち解けているうえに技術的にも伸び伸びとし、実際にあった場面、つまり愛人のヘンドリッキエ・ストッフェルスが、恰(あたか)も小川を渡っている瞬間を写生したかのように見える。

 しかしながら解説書は、川岸に脱ぎ捨てられた金色と紅の衣装から、水浴びをする女性は、“ 聖書、もしくは、神話に登場する女性だと読み取るべきだ ” と言う。
 では、その女性とは一体誰、バロック美術の巨匠が描こうとしたのは? 続きは次号(5/17 投稿予定)で。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.808

 ※ ロンドン・ナショナル・ギャラリーの旅(18)へは(コチラ)から入れます。

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