風薫り薔薇や菖蒲の花が咲き誇る。
雑節のひとつ入梅を前に、一年で最も気持ちのいい月のひとつ皐月・5月。
そんな季節とは裏腹に、“ 内閣の要である官房長官、自民のベテラン議員に「こんなに物を決めなくていいんでしょうか」とこぼし、そうこうするうちに小沢元代表が勿体顔でまた登場、堂々巡りにうんざり ”(朝日/天声人語)、決められない政治がだらだらと締まりなく続く。
フクシマ以降1年以上もの時間がありながら、原発に替わる電力確保にだらだらと無為の時間を送ったことは棚に上げ、再稼動、再稼動と五月蝿いうえに、さもなくば計画停電と、恫喝紛いの業界。
そんな中、“ 世界一の東京スカイツリー開業 ” と、新聞やTVが喧(かまびす)しく伝えた同じ日にこんな記事が。
それは、先進国クラブとも呼ばれるOECD・経済協力開発機構が、各国の生活の豊かさを示す “ より良い暮らし指標 ” の最新版を公表したという。(読売)
記事に拠れば、住居、仕事、教育など11項目の指標で豊かさを点数化したらしいのだが、“ OECD加盟国とロシア、ブラジルを対象とした36国中日本は21位。昨年の19位からやや順位を下げた ” という。
さりとてペトロ、一向に豊かさの実感はないけれど、この記事を読んで、昨秋、ブータンの若き国王夫妻が新婚旅行を兼ねて来日、マスコミが大騒ぎしたことを思い出した。
26億という途方もない民が暮らすインドと中国。そのどでかい両国に挟まれた人口70万にも満たない小国ブータン。
前国王が提唱したのが国民総生産に代る国民総幸福量、国勢調査で国民の約97%もが「幸せ」と感じているという。
豊かさと幸福感、もとより同一視する訳ではないが、空の米櫃抱えて幸せもない、そこそこ豊かであってこそ、とひねくれモンは考えたりもする。
ちなみに、農業国ブータン、最大の輸出商品はナンと電力。
ヒマラヤの急峻を落ちる豊富な水を活かし発電、インドに売って外貨を得ているとか。幸せの素? を知って納得。
話は戻って、評価をそれこそどのように評価するかは区々だろうけど、決められない政治も借金だけはだらだらと際限なく重ね、今やその額天文学的数値となったこの国、ほどほどに豊かですよと言われてもねえ。
カタリナ が休みの日の昼下がり、「だらだらしていないで」と追い立てられ? カメラ片手に近くを散歩。
で、懲りずに撮ったのがまたまた薔薇、「他に撮るものないの?」とお嗤い召さるな!
Peter & Catherine’s Travel Tour No.474