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No267「サンライズ」~不思議な世界に迷い込む快感~

10年以上前、蓮實重彦さんと山根貞男さんの交換書簡を綴った 「誰が映画を畏れているか」で、 「サンライズ」('27年、F・W・ムルナウ監督、サイレント)の 列車のシーンについての記述で盛り上がっているのを読み、 いつか観たいと思っていた。 今日、やっと観ることができ、驚いた。 ゴダールのようなわけのわからない作品と思っていたが、全然違う。 笑いあり、涙もあり、 表情豊かな脇役たちの妙味にあふれ、 . . . 本文を読む
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No266「サン・ジャックへの道」~こだわりからの解放~

歩くことは祈ること。 自分が、自我が、どんどん小さくなって、 他人や、自然や、自分の周りのことが、みえてくる。 世界がひろがっていく。 自分しか見えてなくて、せせこましい気持ちになっていたのが、 どこか解放され、救われたような気持ちになった。 フランスからスペイン北西部サン・ジャックへの巡礼の旅を一緒にすれば 遺産を相続させる、と風変わりな遺言を残して逝った母。 三人の子どもは、誰も神を信じてい . . . 本文を読む
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No265「ベン・ハー」~戦車競争の迫力とスピード感に息をのむ~

有名な戦車(チャリオット)競争シーンには、圧倒された。 4頭立ての馬がひっぱる二輪車に戦士が一人乗り、 競技場を何周も回る。 要は競馬なのだが、 追い抜き、追い抜かれたりだけでなく、 相手の車輪を攻撃して、穴を開けて、転倒させたり、 怖いくらいの迫力。 一体、どうやって撮ったのか、不思議なくらい。 カメラもすごいが、馬もすごい。 2台の戦車が並べば、計8頭の馬が横一列で、猛スピードで駆ける。 この . . . 本文を読む
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さよならシネフェスタ~日雇いの街に隣り合う映画館の閉館~

とうとうシネフェスタがなくなってしまった。 大切な場所を奪われたような淋しい気持ち。 さよなら映画祭は、500円という低料金と かつての名作の一挙上映とあって、 ぜひともスクリーンで観ようと大勢の観客が詰めかけていた。 最終日の3月31日には、場内で記念の写真を撮っていた人もちらほら。 私も、ずっと観たかった映画を 何本もスクリーンで観ることができた。 「明日に向かって撃て!」1969年。 セ . . . 本文を読む
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