強烈な世界だ。
なんとなく気になった部分があって、もう一度、最初からDVDを見返したら
すっかり引き込まれて、また最後まで観てしまった。
登場人物が9人と多いせいで、どうしてもストーリーに目がいってしまい、
画面をきちんと見ていなかったことに気がついた。
(なんと愚かなことに、校庭から見える富士山の姿に気づかなかったのだ・・・
いくらテレビの小さな画面とはいえ、自分の目がいかに節穴か、ひどく反省) . . . 本文を読む
最初のタイトルが出てくるまで、
キッチンの真上の蛍光灯の傘ごしに、俯瞰で食卓をうつしていく、
カメラのゆるやかな動きに吸い込まれた。
家族が順に現れ、朝食をとり、何気ない会話をかわす。
皆が出かけると、今度は、ふりこが揺れるように、ゆっくりと
バスに乗っている夫(板尾創路)、娘(鈴木杏)、息子(広田雅裕)をうつしだし、
走っていくバスの天井をうつす。
明るい朝の光の中、何を考えているのかわからない . . . 本文を読む
昨年のぴあフィルムフェスティバルの自主製作映画のコンペティション部門「PFFアワード」で、
グランプリと技術賞に輝いた本作。
アマといいながら、高橋監督の研ぎ澄まされたセンスに圧倒された。
いくら相手のことを思っても、結局、わかりあうことなんてできない、という
若いカップルの寂しさ、苦しさ、やりきれなさを
じっくりと撮っていくドキュメンタリータッチに、
諏訪敦彦の「M/OTHER」を思い出した。 . . . 本文を読む
「黄泉がえり」のスタッフが再結集し、
みごたえのある作品が生まれた。
音楽のつかいかたが見事で、涙せずにはいられない。
ポイントとなる曲が
ヴァイオリンを習う人が最初に練習する「ロングロングアゴー」と
オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲。
比呂志(伊藤英明)は、故郷の門司に向かう飛行機で、
20年前の1986年にタイムスリップしてしまう。
少年時代の自分自身、ヒロ(富岡涼)と、
難病 . . . 本文を読む