パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

コードネーム U.N.C.L.E. ★★★★

2015年11月15日 | アクション映画ーカ行
日本でも人気を博した往年のTVドラマ「0011ナポレオン・ソロ」を、「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督が映画化したスタイリッシュ・スパイ・アクション。東西冷戦時代を背景に、アメリカとロシアのトップ・エージェントが手を組み、互いに衝突を繰り返しながらも世界を揺るがす巨大な危機に立ち向かう姿を描く。主演は「マン・オブ・スティール」のヘンリー・カヴィルと「ローン・レンジャー」のアーミー・ハマー。共演に「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」のアリシア・ヴィカンダー、ヒュー・グラントらが脇を固める。
あらすじ:東西冷戦真っ只中の1960年代前半。アメリカCIAの敏腕エージェント、ナポレオン・ソロ(ヘンリー・カヴィル)がベルリンへ向かう。目的は東ベルリンの自動車整備工場で働く女整備士ギャビーを確保すること。彼女の父親は失踪した天才科学者ウド・テラー博士で、核兵器を巡る国際的陰謀に巻き込まれている可能性が高かった。やがて世界の危機を前にアメリカとロシアは協力を余儀なくされ、ソロはKGBのエリート・スパイ、イリヤ・クリヤキン(アーミー・ハマー)と手を組まされるハメに。しかし2人は考え方もやり方もまるで水と油。それでもギャビーを守り、テラー博士の奪還と大規模テロの阻止というミッションのために、渋々ながらも力を合わせるソロとクリヤキンだったが…。

<感想>傑作スパイ映画が続々と登場する昨今、新たな強力作品としてガイ・リッチー監督が、シャーロック・ホームズをアクション&茶目っ気たっぷりに甦らせた映画がこれ。「0011ナポレオン・ソロ」をベースに、スタイリッシュなスパイもののバディムービーとして誕生させたもの。
核兵器テロから世界を救うため、宿敵アメリカとロシアエリート・スパイがタッグを結成!!腕は最強、けれども相性は最悪のスパイコンビが、巨大犯罪組織の陰謀を阻むことができるのか?・・・。

舞台となっている60年代は、ツイッギーに代表されるミニワンピースや、アイラインやアイシャドウを強調するメイクが大流行。そのエッセンスが詰め込まれたギャビーのファッションがコケティッシュで可愛いですよね。帽子やバックに、イヤイングなどの小物使いにも是非注目して欲しいです。

もちろん、ソロ&イリヤの男性陣のクラシカルな高級スーツファッションに、「ローマの休日」の映画を思わせるシーンの、バイクや車などもカッコいいですから。

特にナポレオン・ソロを演じたヘンリー・カビルは、「マン・オブ・スティール」(13)でスーパーマン役で注目されたイギリスの32歳。元陸軍軍曹、第二次大戦終戦後は、芸術品を盗んでは闇市で売り捌いていた前科あり。5か国語に堪能し、クールで尊大だが実はお人好しでもある。
もう一人、イリヤに扮するアーミー・ハーマーは「ソーシャル・ネットワーク」(10)で双子役を一人二役で演じてブレイク。196㎝という長身の29歳だ。KGB幹部で、政府高官だった父親が失脚し、自身も労働収容所に入っていた過去があり、柔道4段、カットなりやすいが、女性関係はウブ。

そして、ギャビー役のアリシア・ヴィカンダーはスウェーデン出身の27歳で、今後「ジェイソン・ボーン」シリーズに出演予定という期待の星でもある。東ドイツ在住の車整備士で、実父は元ナチスの天才科学者で、終戦後にアメリカに連行されて以来、音信不通だった。酒癖が悪いのが難。

そして、彼らに下された任務は、行方不明の博士と核研究データーを取り戻すこと。二人は博士の娘であるギャビーを連れてローマに潜入。犯罪組織を牛耳る社長夫人・悪女ヴィクトリア(エリザベス・デビッキ)に接触し、テロ計画の核心に迫っていく。悪女ヴィクトリアh、ナチ残党と組んだ国際犯罪組織ヴィンチグエラの実権を、遊び人の夫に代わって掌握し、美貌と頭脳を武器に核兵器による陰謀を企てている。

正反対の性格のソロとクリヤキンは、衝突を繰り返すが、お互いを出し抜こうとするうちに奇妙な絆が生まれていくのだ。それに、ギャビーが二人を裏切ってイギリスのヒュー・グラント扮する秘密諜報部員になびいてしまうという。かなりおっさんになっていましたが、今でも垂れ目の二枚目で、ソロとクリヤキンを率いる組織U.N.C.L.E.の指揮官となります。

冒頭から繰り広げられる東側から西側への脱出劇を始め、車2台が激しくぶつかり合うカーチェイスに、トイレで繰り広げられるソロとイリヤの殴り合いもCGなしでの迫力満点です。2人による金庫潜入とボートでの脱出劇はスプリット画面で魅せるなど、演出も凝っているのだ。
さすがにガイ・リッチー監督の、手腕によるスリリングで迫力あるアクションは、一瞬も目が離せないし、正反対の二人が互いを出し抜こうとした結果、はからずも協力してしまうというユーモアたっぷりに描かれている。

面白かったのが、金網フェンスを切り抜くシーンでの2人が、片方はペンチで一づつ切るし、もう一方はレーザー・カッターで勢いよく切るガジェットを、比べ合う二人の姿も親しみやすさたっぷりで笑えた。
それに、ベンバートンのファンキーでお洒落な音楽は、現代的な先鋭性を放っており、ザ・ビートルズの聖地として有名なアビーロード・スタジオでレコーディングをし、当時のビンテージ機材を駆使してフィーリングを再現したというから凄い。別に大好きと言う分けでもないが、ベッカムが出ていたというのに、とんと気が付きませんでしたわ。
それでも、洗練された台詞や衣裳も楽しいが、やはり「007」に比べると負けている感じがしました。続篇に期待したものです。
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