Mars&Jupiter

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スティーヴン・アルバートの「トゥ・ウェイク・ザ・デッド」を聴きながら、二俣川から緑園都市まで歩く

2008-02-04 06:05:49 | 古典~現代音楽北アメリカ編
昨日は雪が降る中、二俣川から緑園都市駅まで歩きました。
さすがに雪道は歩きにくく、滑りやすかったが、
時間をかけて寒い中ゆっくり歩いた。
今回からはアメリカ編に入るが、
声楽曲や合唱曲となると南北アメリカの作品は、
持っているCDの数は圧倒的に少ない。
その中で、昨日途中で聴いたのは、
1941年ニューヨーク生まれのスティーヴン・アルバートである。
早くからローマ賞を受賞するなどし、色々な賞を獲得したようだが、
あまり、日本では知られていない作曲家のようだ。

「トゥ・ウェイク・ザ・デッド」は、
1977~78年にかけて作曲された作品で、
CDの英文の解説によるとこの作品は、ジェームズ・ジョイスの
「フェネガンズ・ウェイク」の影響を受けているようだ。
1979年3月21日のニューヨークで初演され、
その時の演奏は、プロ・ムジカ・モデルナである。
テクスト自体はジェームズ・ジョイスによるもので、
ソプラノ独唱と室内楽によるこの歌曲の副題は、
日本語に訳してみると「フェネガンズ・ウェイクによる
6つの感傷的な歌と1つの間奏曲」ということになるだろう。

さて20世紀コンソートの演奏するこの曲を聴いてどうか。
第1曲からして、現代音楽的で無調的な部分もあるが、
とはいえ、調性を完全に放棄しているわけではない。
第2曲の歌などを聴いてもそれがわかる。
ソプラノが歌う感傷的な歌は、無調的ではない。
この作品の中では第4曲目が楽器だけによる短い間奏曲である。
短い印象的な主題は色々な楽器により何度も繰り返される。
小編成の楽器とソプラノ独唱による曲のスタイルは、
シェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」を思わせる。
第6曲はその雰囲気を感じさせるが、旋律はアメリカ風である。
第7曲の「パッシング・アウト」はこの中でも長い曲で、
一番感傷的であるし、一定に保たれた調性により、
ゆっくりと心に訴えかけてくるような曲でもあり、
曲自体は最後消えるように静かに終わっていく。
このCDをなぜ自分が買ったかは不明だが、
それにしてもまだまだ一般的に知られていない
アメリカの作曲家が、たくさんいるんだなあ。

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