Mars&Jupiter

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グスタフ・ホルストの「神秘的なラッパ吹き(神秘のトランペッター)」作品18(H71)を聴く

2010-12-07 13:49:43 | グスタフ・ホルストの声楽曲・合唱曲
昨日はウォーキングを休みました。
今回取り上げるのは、ホルストの管弦楽付きの歌曲である。
「神秘的なラッパ吹き(トランペッター)」作品18(H71)は、
ソプラノと管弦楽のための劇唱で、1904年に作曲された。
CDでは「神秘のトランペッター」と訳されているものが多いのだが、
私としてはこれを「神秘的なラッパ吹き」とここでは訳したい。
この作品のテキストに使ったホイットマンの詩は南北戦争を背景としている。
だから、そのような訳の方がふさわしいのではないかと判断した。
この作品は1905年に初演され,1912年に改訂された。
さらに1979年イモージェンとコリン・マシューズが校訂を加え、
ここできくCDはその校訂した版を使用しているようだ。
聴いたCDは、クレア・ラターのソプラノ、
デーヴィッド・ロイド=ジョーンズ指揮、
ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団の演奏による。

弦楽器の長く伸ばす音に乗ってホルンとトランペットが奏し、
トランペットがファンファーレ風に奏したあとソプラノ独唱が入る。
管弦楽が奏する音楽はワグナーの影響を受け、重厚な部分がみられる。
しかし、一方で牧歌風の部分は、イギリスらしい部分もみられる。
ロマン派らしい音楽で、ソプラノの歌もドラマティックである。
4節目で愛が歌われるところの盛り上がりをみせるところは、
ワグナーの楽劇を思わせる感じであるが、それが終わり5節目に入ると、
いったん静まって、ソプラノが歌い始め、打楽器がリズムを叩き、
行進曲風になり再び盛り上がるが、6節目にところでゆったりとした感じになり、
ソプラノが「おお、ラッパ吹きよ!」と呼びかけ、おだやかな感じになるが、
盛り上がりとおだやかな感じを繰り返し、喜びを歌う内容となり、
音楽は金管楽器が活躍し、華々しい感じとなりクライマックスを迎える。
そして最後の節の中間から「喜びよ!自由と賛美の中の喜びよ!」と歌い、
音楽はおだやかな感じになり、組曲「惑星」の「金星」を思わせるような
弦楽器中心の美しい音楽になり、最後は静かに終わる。

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