ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

10年働いて2日で国外退去?

2017-04-12 | 経済・政治・社会
昨日のヘラルドに出ていた記事


カイタイアの老人ホームで介護士として働いていたフィリピン人が
ワークビザの更新を拒否された上、「2日以内に出国せよ」という
移民局からの手紙を金曜午後に受け取ったという信じがたい話。


彼女のワークビザは1年更新だったものの、10年間問題なく更新され
ご主人も扶養家族としてスーパーで働いていました。


「10年働いて2日で国外退去?」
と思わず絶句。辞職するにしても家を引き払うにしても
告知義務があるわけで、政府だってそれを十分承知のはず。
縦割り行政だけでは説明できない非常識に唖然としました。
(※でもこの手の話、NZでは往々にあったりします


老人ホームはどこも外国人移民の労働力に依存しており、
特にフィリピン人はその最大の供給元と言われています。
私たちが住むエリアは老人ホームが多い場所で、国勢調査でも
フィリピン人人口の多さが端的に出ていて驚いたものです。


NZ政府は昨年10月に外国人移民に対する永住政策を見直し
技能移民部門での永住者を2年間で5,000人削減し、
技能移民の永住申請に必要なポイントの引き上げや
英語力の証明を国際的な英語評価試験の結果に限定するなど
さまざまな厳格化を打ち出しました。


しかし、140ポイントから160ポイントの引き上げだけで
昨年度に永住権を取った人の例で言えば
74%が対象外(つまり160ポイント以下)となるそうで、
厳格に160ポイントを採用したら対象者が4人に1人になり、
技能移民枠が埋まらない


政府の試算では160ポイントを採用すると、昨年永住権を取った
大工やパン職人では94%が対象外
調理師では90%が対象外
カフェ・レストランマネージャーでは81%が対象外
となるそうです


記事にあった老人ホームの介護士は49%が対象外となるものの
永住者の主要職種上位10位のうちでは一番永住権が取れる
確率が高いようです。(それでも2人に1人)
記事の女性も永住権申請の一歩手前だったよう。


今後は景気の悪化とともに雇用情勢が厳しくなることが見込まれ
この国の移民政策は完全に経済政策の一環なので
景気サイクルと共にクルクル変わっていくことでしょう。


私たちもこれとそっくりな事を2001年に経験しました。
それまでは「いつでも移住できる」と高をくくっていたら
一晩で見事に対象外に(爆)


移住前だった当時のメルマガが残ってます(笑)
Vol.0061 ~扉の向こう側~


それでも知恵と努力と度胸と運で、なんとか道は開ける
と夫婦で二人三脚、子どもも猫も連れ、永住権ではなく
夫名義のロングタームビジネスビザ(起業家ビザ)でやってきたら
翌年私名義でポロっと永住権が取れてしまいました


本当に猫の目のように政策が変わるのを実感した今や昔のお話


相変わらずハワイ祭り絶賛開催中で、明日は銀行に乗り込みます。
ブリスベン祭りも地味ーに開催中(笑)
(※今日もみたび更新)

(※写真はブリスベン)


にほんブログ村 海外生活ブログ ニュージーランド情報へ
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 移住生活へ


この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ハワイの前にブリスベンだった | トップ | 目指せ!借金王 »

経済・政治・社会」カテゴリの最新記事