のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1245

2017-08-27 00:46:16 | 新しい子猫たち 

極めて率直にモノをいう癖があった、アイツは、あの会社内部の腫物にふれないようにしている今のスタンスでは本当の更生を目指すのには、不十分でもあると本当に考えていた


 


自分の最初の発言は確かにマズイ所があった、誤解を生じる発言ではあると反省はしていたが、世間は概ねそういうものだとも思っていた


 


前科があるからダメではないのは勿論ではあるが、あった事をなかった事にはできない、社会はそういう目で見ている人たちがいる、


どのように対応していくか、そういう人達を納得させていかないといけないのではないかと正直思っていた


 


ただこの時の発言の反応は凄かった。直ぐに発言に注意しなと云ってきた、一族の銀行の常務はあれからは電話にもでない


 


これは神一調査が始まった印でもあった。


 


一族の銀行 内部 では 神一調査が始まると、それで 一族の銀行でのキャリアは終わる、クビにはならないが、もう日の目を見るポジションには絶対つけないと言われていた


 


コイツは、頭取室の経験もあり、神一はそういう事は言ってなかった気もしていた。神一はセカンドチャンスを認める人だ、まだチャンスはあると思いたかった。


 


神一はエリート然としていた一族の銀行内部の空気を換えたいと常々言っていた。だから、自分のような一族の銀行では異質の存在を可愛がってくれた。巻き返す事はできる、いやしないといけない。


 


前科者部隊のような今のセクションを大きくするしか、自分の道は開けないと確信するに至った