古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

滋賀県野洲市・木部天神前古墳

2017-01-21 08:34:23 | Weblog
滋賀県野洲市中主町木部、野洲川下流右岸の沖積地にあります。
JR野洲駅の北約4Km、県道32号線沿いです。

全長60m、 後円部径40m・高さ2m、 前方部先端幅?m・高さ?m  の前方後円墳です。
墳丘は削平を受けていて、現状では方墳状態です。











墳丘には葺石が施されていたようです。
円筒埴輪や人物埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
埋葬施設は、左片袖型横穴式石室です。

羨道の長さ(現状)6.2m・幅1.3m、玄室の奥行4.3m・幅2.2m・高さ(現状)1.2mの単室構造です。
玄室内はベンガラで彩色されているそうです。
鉄刀・竜鏃・碧玉製管玉・銀製耳環・水晶製切子玉・鏡板付轡・杏葉・革金具・辻金具・鞍金具・輪鐙・鉄製鋤先・有蓋装飾脚付壺・須恵器 などが出土しています。

古墳時代後期・6世紀中葉ころの築造と推定されています。

滋賀県野洲市・野洲大塚山古墳

2017-01-21 08:05:21 | Weblog
滋賀県野洲市辻町六ノ坪604外にあります。
総合福祉保健センターの裏側です。
標高100mの扇状地にあり、古くは「王塚山」とか「茶臼山」と呼ばれていたそうです。

全長72m、 後円部径57m・高さ8m、 前方部先端幅54m・高さ?m  三段構築の帆立貝形前方後円墳です。
墳丘の大部分は盛土でつくられています。








              (左に見える建物が総合福祉保健センター)

平成11年(1999年)から史跡保存整備事業に伴う調査が行われています。
墳丘の周りには幅5~10mの堤を挟んで内側に幅13~20mと外側に幅3m以上の二重の馬蹄形をした周濠があります。
その外周部分から人物埴輪が出土しています。
墳丘には葺石が施されています。
円筒埴輪や朝顔形埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
後円部墳頂にある主体部は竪穴式石室で、滑石製勾玉・ガラス玉・刀子形模造品・甲冑・鉄鏃・須恵器片 などが出土しています。


北西側には幅33m、長さ8.5mの二つに区分された造り出しがあります。

東側(写真手前側)が幅11m、西側が幅22mあります。
東側の造り出し部周辺から、鶏(高さ80cm)・船(準構造船)・家・蓋・水鳥・盾・甲冑 などの形象埴輪がまとまって出土しています。

古墳時代中期・5世紀前半頃の築造と推定されています。

大岩山古墳群の一つとして国の史跡に指定されています。