仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

続 男はつらいよ

2017年05月12日 | ムービー
シリーズ第2作『続 男はつらいよ』(1969年/山田洋次監督)を見た。
物語は、「20年ぶりだった前回の帰省から1年も経たないうちに再び故郷・葛飾柴又に帰ってきた車寅次郎(寅さん/渥美清)。車竜造(おいちゃん/森川信)と車つね(おばちゃん/三崎千恵子)が切り盛りする"団子屋とらや"にはちょうど妹・諏訪さくら(倍賞千恵子)が夫・博(前田吟)との間に生まれたばかりの赤ん坊・満男と一緒にいた。引き止められながらも、お茶を飲む間もなく旅に出ようとした寅さんだったが、恩師・坪内散歩(東野英治郎)の家をふらりと訪ね、20数年ぶりに顔を合わせた先生の娘・夏子(佐藤オリエ)に見惚れてしまう。その夜、先生宅でごちそうになり、酒を飲んですっかりご機嫌になった寅さん。ところが、突然に胃痙攣を起こし、救急車で金町中央病院に運び込まれてしまった・・・」という内容。
翌日、夏子は医師の藤村薫(山崎努)から「食あたりの類いではなく、良いものを食べ過ぎて胃がびっくりしたんですよ」との説明を受け、当の寅さんもすっかり元気だと聞き、ホッとする。
そりゃあ、自分の料理のせいでの入院ともなれば大変だ。
家でゆっくりなんかはしていられなかったことだろう。
(^_^;)
病室で患者達に啖呵売の実演をしてみせる寅さんは、あまりの騒々しさに医師や看護婦からは怒られ、さらには、見舞いに来た舎弟の川又登(津坂匡章/現・秋野太作)と無断外出して焼肉を食べ、挙げ句の果てには無線飲食で一晩留置場に泊まることになる。
これは警察に呼び出された妹さくらが可哀想だし、逃げるように京都へと向かわなくてはならない寅さんも情けない。
名前は知っているものの顔が分からないという寅さんの母親が夢に出てきて、「また夢か…」とつぶやく場面から始まるのだが、一ヶ月後の京都では自分を捨てたという母親・お菊(ミヤコ蝶々)を探すことになる。
それには坪内先生が随分と大きく関わるのだけれど、この母親と坪内先生に関するエピソードが何とも切ないのだった。
元々テレビドラマだった『男はつらいよ』の映画化にあたっては、全5作品での完結を予定していたらしいので、第1作『男はつらいよ』(1969年/山田洋次監督)から第5作『男はつらいよ 望郷篇』(1970年/山田洋次監督)まで、かなり濃い内容になっているのだろう。
これも面白い物語だ。

警察日記

2013年04月25日 | ムービー
『警察日記』(1955年/久松静児監督)を見た。
物語は、「会津磐梯山のふもとにある横宮町。戦後、住民の暮らしはまだ貧しく、軽犯罪が横行し、警察署は忙しかった。やけ酒を飲んだ挙句、夜更けに道路で横になっていた馬車引きの岩太(伊藤雄之助)は警ら中の花川巡査(三國連太郎)に窃盗容疑をかけられ署に連れて行かれたが、倉持巡査(殿山泰司)から取調べを受けていた桃代(小田切みき)の"正直の上に馬鹿がつくほどの男だ"といった話で助けられる。翌朝、駅に捨てられていたユキ子(二木てるみ)と赤ん坊、身売りするところだった二田アヤ(岩崎加根子)を保護した吉井巡査(森繁久弥)は・・・」という内容で、伊藤永之介(1903~1959年)の同名小説が原作。
横宮警察署に勤務する警察官達が関わる様々な事件が織り込まれていて、凶悪な事件や心底醜悪な人間が登場する展開も無いことから、何だかのんびりしている。
しかし、「机一つもらったきりだし兼務兼務で忙しいんですよ」という役場の児童相談所、「引き取り手がなくて戸籍の面からも間違いの無い孤児しか引き受けできません」という孤児収容所、「予算の中でしかできません」という保健所、ニワトリしかいなかった民生保護相談所など、どこへ相談しても保護した捨て子の落ち着き先を見つけることができず、処遇に困った吉井巡査はユキ子を自宅で、赤ん坊のマサルを料亭のヒデ(沢村貞子)に預けるというエピソードや、今を生きるお金のためにもぐりの就旋屋・杉田モヨ(杉村春子)に頼らざるを得ない二田アヤに自分のお金を渡す花川巡査のエピソードなどで、社会の制度や仕組みのゆがみ、どうにも解決できない限界といったものをあらわに描いている。
故郷に錦を飾った酒屋の次男坊・丸尾通産大臣(稲葉義男)の登場場面は僅かだったが、そんな庶民の苦労とは別世界で、凱旋パレードや芸者と遊ぶことに忙しい姿が描かれ、「政治家があれじゃ日本の世の中はなかなか良くならないだろう」と思わせる象徴のような存在だった。
吉井巡査の「警察に来て相談すれば、いくらでも方法はあったんだ」という台詞も、社会組織の適正な運用ではなく、警察官個人の資質や人間としての愛情に頼らざるを得ない状況を言い表しているに過ぎないような気がして、むなしく聞こえただけだった。
ほかにも、村田老人(東野英治郎)や無銭飲食した親子など辛い姿も描かれており、それらは誇張されたフィクションの世界だと分かってはいても、「まぁ似たようなことは実際にあったんだろうなぁ」と考えてしまう。
これはなかなかに素晴らしい映画だった。

手回し充電式ラジオ

2004年09月12日 | 災害・防災
33時間ローソク】に続く仁左衛門の防災グッズその2は【手回し充電式ラジオ】である。
確か5,000円くらいで購入したと思うのだが、つい1年ほど前のことなのに良く覚えていない。
以前なら端数まで覚えていてもおかしくないような仁左衛門だったのだが、どうも最近執着心が薄れているというか、何ごとにも大雑把になっているような気がして恐い。
【老人力】が付いてきているのか?
そのうち「ほーっほっほっほっ・・・」と、まるで水戸黄門の東野英治郎のように笑うようになってしまうのだろうか。
まぁそれはさておいて、このラジオはナカナカの優れもので、上記の通り手回し充電式であり、乾電池を必要としない。
充電が切れて聞こえなくなったら、ハンドルをぐるぐる回して充電をすれば良いし、そうすることで携帯電話の充電も出来てしまうのである。
以前のMovaには対応していたので、先日の停電中安心しきってケータイを使いまくっていたのだが、なんと過日買い換えたFomaにはジャックが合わず充電することができなかったのは誤算だった。
はたしてFoma対応型は販売されているのか?
探してみよう。