二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

絶対名作って何だ?

2018年08月09日 | 小説(海外)
(たくさんある訳書の中で、この新潮文庫版「変身」がほぼ定番。すでに100刷りを超えている)


世の中には、絶対名作といってイイような作品が存在する。
大抵は100刷りを超えていて、じっさいによく読まれているのだろう。
夏休みともなると、新潮文庫や角川文庫、その他で○○文庫の100冊・・・といったキャンペーンが展開されるから、本を読む学生さん向けといったところか。

改版されると、活字が大きくなって、読みやすさUPとなるから、過去に何回も買いなおしているため、手許に3冊、4冊あったりする|;゚ロ゚|w
積ん読状態の本がたまっているけど、いつか書いたように、今年は集中力が長続きしない。
ポカンと口を開けていればそこそこ理解できるTV番組と読書は、同じ地平線で論ずることはできない・・・と、わたしは思っている。
知性を働かせなければならないですからね、身の丈に合った――。

さて、と何冊かチョイスしてある。














この世に誕生して数十年たったいま、あるいは百年以上たったいまも読み継がれているものを、古典とか、準古典という。
わたしは新刊書に飛びつくことは滅多にない。ベストセラーより、ロングセラー・・・が好きなのだ(^^♪

おそらく人間が、いやパーソナリティーが古いせいだろう。根っからのアナログ志向だし。
だけど、「絶対名作」だからといって、受け付けない本も存在する。
ダメなものは、世界文学では、
1.プルースト
2.ジョイス
3.フォークナー
といったあたりだが、一方好んで読むのは、
1.バルザック
2.ドストエフスキー
3.カフカ
等々。

日本文学では、ダメなのが、
1.源氏物語
2. 谷崎潤一郎
3.三島由紀夫
・・・あたり。村上春樹さんも、まったく波長が合わないので、読んでいない。
好きなのは、
1.平家物語
2.夏目漱石
3.大岡昇平

・・・あたり。
中島敦も好きなので、過去に何度も繰り返し読んでいる。

これまで一番読んだのは何だろうと考えたことがある。
たぶん、漱石の「坊っちゃん」ではないか、とそのときは考えた(=_=)
漱石は、一番読まれているのは「こころ」だろうが、わたしの場合は「夢十夜」や「永日小品」「道草」などが好きになり、3回4回と読み返している。ほかにはずせないのは荷風の「濹東綺譚」。
生意気なことをいわせてもらえば、わたしの“通層低音”ということになる。



今年の夏は撮影ではなく、読書の方がメインのストリームとなりそうだ。
う~む、何を、どういう順番で読んでいくか?
未知の本に、次からつぎ手を出すのではなく、これまで読んで感銘をうけた本を、あらためて“読み返す”。
そういう作業の中から、初老に達したわたしが、「うん、これだ」と、心に懸かるものを確かめようとする・・・。

成立年代には関係なく、汲めどもつきぬ内容を備え、わたしの嗜好にかなう本。
それを「絶対名作」と称する――ことにする。
そう決めた、ということである(^^)/

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