見栄をはっても仕方ないから正直に書こう。
漱石について、である。
本人は夏目漱石を大いに尊敬し、愛読者のひとりのつもりでいるし、そんなことをだれかに話したり、どこかに書いたりしているけれど、じつはたいして読んではいないのである。
新潮文庫の目録でいうと、「虞美人草」「彼岸過迄」「二百十日・野分」は、いっぺんも読んだことはないし、読みたいと思ったことも、ほとんどない。「三四郎」「それから」「門」の三 . . . 本文を読む
昨日はお盆の行事のため、午前中はつぶれてしまった。妹たちの供養料もあずかって、お寺さんへ挨拶にいき、ご先祖さまをつれて帰る日だからである。
父親が建立した墓地には、祖父と祖母が眠っている。
親戚も挨拶にやってくる。
裏庭の木立のなかから、アブラゼミやホウシゼミの声が喧しい。
4、5日まえからは、気の早いコオロギが鳴きはじめた。
敗戦の日15日あたりを境にして、北関東は「晩夏」という季節をむかえる。 . . . 本文を読む