それにしても、猛暑が続いていましたが、
ほんの少しだけ、朝が涼しくなったかなという感じでもあります。
でも、また暑さがぶり返すかな?
にっちは、火曜定休で、お盆休みはありません。
お盆休みで、地元に戻ってきている方々にも、
来ていただけたらな、と願っております。
ただ、お盆が過ぎて、
8月22日(木)〜25日(日)に
お休みをいただきます。
ただし、カフェくるみの方は、通常通り営業しています!
どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、7月から古本販売を始めたのですが、
少しずつ、古本の数も増えています。
例えば・・・
「カンポンのガキ大将」 マレーシアで人気の漫画家、ラット!
カンポンは、カントリーという意味で、
田舎の少年(つまり、ラットの子どものころ)の視線から見た、
村の暮らしが、ありのままに、ユーモラスに描かれています。
住まいがあって、商店があって、
どこに暮らしても共通の、人間の暮らしが、
マレーシアのカンポンにもあって、
日本人にとっても、どこか懐かしさを感じる光景です。
こんな英語版もあります。
マレーシア最大の英字新聞で、専属漫画家となり、
風刺あふれる時事漫画でも知られた、ラッツ。
見ているだけでも楽し〜い!
↑ 子どもの絵本ですが、長く愛されてきました。「しっぽのはたらき」
見開きの右端に、しっぽが見え、
何のしっぽかな? と想像をめぐらせてページをめくると、
だれのしっぽかわかり、そのしっぽがどんな働きをしているか?
へえ、そうなんだ、とわかる、楽しい科学絵本です。
↑ 「北から南へ スラトコフの動物記」 旧ソ連時代のステキな科学絵本です。
絵本といっても、読みでがあって、文章のニコライ・スラトコフの文章もいいけれど、
ニキータ・チャルーシンの絵が、何ともいいのです!
広大な土地に住む動物たちへの愛情、知識、
それが、Q&A の形で、たいへんわかりやすく語られています。
ロシア動物文学の奥深さを、たっぷりと味わえる本です。
↑ 「宮沢賢治 鳥の世界」 賢治は、鳥の詩人です!
作者の国松俊英さんのあとがきに、
「宮沢賢治の鳥はおもしろい。賢治は鳥をとても愛し、鳥のことをよく知っていた。
鳥のことを頭におきながら作品を読んでいくと、童話や詩の世界はどんどん広がり、より魅力あるものになる」
と、あります。
鳥って飛べるのだから、人間の先をいっているのですよね。
絵は、薮内正幸さんです。
さて、鳥から、こんどは豚、です!
↑ 「ブタ礼賛」 旧東ドイツで出版された、ユニークな豚に関する本です。
原題は、「豚を持つ」という意味。
その真意は、「幸運をつかむ」。
つまり、豚を飼っていると、幸運をつかむ・・・
豚は、幸せをもたらす動物なんですね。
豚が、人間の考え方や行動にどのように影響を及ぼしてきたか、
豚の歴史、物語が、いっぱい詰まった本です。
巨大な飼育場で、ただ肉になるために飼われる、
おまけに、豚コレラ・・・
それって、あまりに悲しすぎますよね。
8月は、日本が敗戦を迎えるきっかけになった広島、長崎に落とされた原子爆弾。
そして、15日の終戦記念日、と、いろんなメディアで戦争のことが話題になります。
じっさいに兵士として戦争に出かけた人々の記録ほど、
事実を語るものはありません。
↑ 水木しげるさんの「トペトロとの50年」 写真あり、絵あり。
初年兵のままラバウルに行き、さらに地の果てみたいな最前線で
爆撃にあって、一人だけ助かるのですが、腕を失ってしまいます。
生還しただけでもすごいですが、そのラバウルの山の村で出会った少年、
トペトロに会いに、戦後30年たって出かけるというのも、またすごい。
水木さんが使う「土人」の言葉は、尊敬の意味で、
水木さんは「土の人」に、ずっとあこがれていました。
「毎日、軍隊で最下級の兵隊でいじめられていたから、
土人たちの生活は、天国に見えてしまった」
と、水木さんは書いています。
戦争にいって、こんなふうに考え、現地の人と友情を深めた人がいるのだ、
と、ひじょうに感慨深い本です・・・。
↑ 「ウィリアム・モリス研究」小野二郎著作集1。
晶文社を設立し、モリスなどに学びながら、
大衆芸術運動を通して社会を考えていった、小野二郎さんの作品です。
ウィリアム・モリス(1834〜1896)は、
モダンデザインの父、と呼ばれる英国のデザイナー、詩人。
モリスがどんな人で、どんな仕事をして、
それがどのような影響を及ぼしていったか、
モリスの全てがわかる一冊。
モリスファンには、ぜひおすすめです。
↑ 「ミケランジェロ 彫刻家・画家・建築家」
シャルル・ド・トルナイ著 田中英道訳
最後に、「ミケランジェロ」の本。
西洋美術史に、ダヴィンチと並んで欠かすことができない、
彫刻家、画家、そして建築家でもあるミケランジェロのすべて。
イタリアのルネッサンス期を背景に、資料がかなり残っているといわれる
ミケランジェロの制作背景が、詳細にわかります。
作品の写真も、ほぼ半分のボリュームで収められています。
冷房の効いた店内で、どうぞゆっくりと
いろんな古本を楽しんでくださいね!