鼠丼

神の言葉を鼠が語る

<792> 230518 20年前の事を言われても

2023-05-18 18:39:50 | 日記

 毎度!ねずみだ。

 先日の事。会社の廊下で後ろから「〇〇さん、お久しぶりです。」と声をかけられる。
 振り返ると歳の頃なら40才半ばくらいの男が手を振っている。

 よせばいいのに、「ああ、どうも。久しぶりです。」と言ってしまった。慌てて脳みその引き出しを引っ掻き回した。見たことがあるような無いような、端的に言うと「あんた誰?」というのが本音。誰にでもある経験だろう。
「いや、本当に久しぶりですね。」と笑いかけてくるので、仕方なく「そうですね。何年ぶりでしょうか。」と答えると「20年以上前になるのかな。」と返ってきた。

 なんと。20年以上も前。どうやら同じ部署の人間では無さそうなので、恐らく何かの仕事を一緒にしたか、社内委託で仕事をしてもらった方に違いない。とにかく憶えていない事だけは確か。
 彼に「あ、こいつ、俺の事憶えてねーな。」と思われるのが嫌なので、「そうですか、もう20年以上も前になりますか。」と続ける。

 遠回りに、ものすごく遠回りに当たり障りのない話をしつつ、頭の中で「こいつ誰だっけ?なんとなくヒント出てこないかな~。」と、しばし歓談(のふり)。少しずつ探ってみる。
「あの頃吉成さんや荒井さんなんかと一緒に仕事しましたね。」といった話が出てくる。その方は同じ課だったので憶えている。「そうですね、荒井さんは会社辞めてどこかの印刷会社に再就職しましたよ。」と言うと、「吉成さんはとなりの課で今でも元気です。」と言う話が返ってきた。

 ここで、細い糸が繋がる。

 吉成さんと言えばあの部署である。あの部署の人間であれば、社員検索して見つける事ができる。

 知らない相手と喋っているいやな汗が出てくるので、早々に「では、また。」と告げて席に戻る。冷や汗をぬぐいつつ早速デスクトップパソコンに該当部署を入れる。

 部署名を入れてぽちっと。検索した結果、該当部署の社員が200名。こりゃだめだ。とてもではないが一人ひとり確認するわけにはいかない。

 結局、彼の名前は分からずじまいである。ま、良いとしよう。
 
 じゃ、また。 



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