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「復帰40年を撃つ!」5・15集会に寄せて『精神の奴隷化脱却を』by渡名喜守太

2012-05-12 08:57:46 | 政治の潮流
5.15集会が浦添市社会福祉センターで午後6時に開催されるとある。基調講演は仲里効氏である。仲里氏と渡名喜氏の論稿やご本を読むと、彼らの眼差しの方向性に、この琉球弧の未来のビジョンがありえるかもしれない、と思うゆえに、可能な限り参加して拝聴したい!

 渡名喜氏は書いている。
軍事面で沖縄は防衛の矢面に立たされる。また所得の低さは相変わらずであり、そこに外部から資本や人口が流入し、沖縄人は沖縄において下流化、低下層化していく流れができている。外部の資本や移住者に搾取され、経済的、社会的にも地位や富、利益を奪われ、文化的にも独自の言語、文化が消滅させられ、その上に軍事的にも生命の危険に晒されている。にもかかわらずそれを豊かになったと思い込むのはいわゆる「奴隷の幸せ」に浸って、精神が奴隷化されているのためだろう」と。

ところで、昨日県立図書館で資料逍遥していると、松島泰勝氏の著書が新版コーナーにあった。『琉球独立への道』~植民地主義に抗う琉球ナショナリズム、である。(法律文化社、2012年2月発行)。少しだけ立ち読みしたが、2万人のパラオ共和国が成り立つのなら移住者や自衛隊員なども含めて140万人という沖縄の人口規模で独立できないことはないという主張である。また新崎盛暉などの居酒屋独立論議にも批判の論評で、新川明(昨今、一橋大学院にいる松田潤などはアナキスト新川の思想・感性を掘り込んでいるようだが:「反復帰・反国家論とアナキズム」)の立場を補強しているように見えた。

多くの真に沖縄や琉球弧の可能性(軍事基地・植民地からの脱却)を念じる方々の必読書になりえる書である。パラオだけではなく太平洋諸島の島々の独立・自主権などが、大国の利害に搾取される構図は今でも変わらないのだろうが、日本の中の琉球弧であるかぎり全く鎖につながれた状況が変わらない現実を前にさて沖縄の人間はどんな選択が残されているのだろうか?

鎖の桎梏を解く魔法が一夜で現れるわけではない。じわりじわりと当事者である沖縄の人間が変わらない限り、(確かに日本への盲信をやめろとツイターで盛んに主張している方々もいる!)アメリカの(妾=男>女)のような日本という国(の制度の枠組み)では(妾=男)日本のさらなる(妾=女)の位置(制度的に)に位置づけられ、かつての封建時代の底辺層の差別構図にすっぽりとはまってしまうのかもしれない。誤解もあるかもしれない。(妾も愛人も父権主義構造の中にある限り、すべて否定はできないと考える。そこでは権力をもつ男たちも疎外されている。妻という空洞もある!一個の個人としての自立・自由意志が求められる)生き延びる手段としての(テロを浴びても、軍事的DVを受けても)マゾに徹するめちゃくちゃな姿勢は、戦争できる国の憲法へと身を豹変させる方向へ舵取りしつつもあり、さとて、鞭打つ軍事大国アメリカに媚を売って体制を立てなおそうと必死である。

確かに日本という国への幻想は持たないほうがいいのかもしれない。さりとて、体制は日本国の中にあり、そこからどう自主独立、自決権・自治権を奪取(模索)するか、先は長い。短くできるかな?

方向性は仲里効さんも書いているように、氏はメールでも強調していたが、日本-沖縄の二項対立的枠組みから第三の方向性を模索することである。氏はすでに台湾や中国の意識的な知性たちとの交流を続けている。

それと大胆に日本の沖縄政策の不条理を、差別構造を徹底的に世界に発信することである。内外の研究者はすでにその発信をJAPAN FOCUSなどやっている。世界のあらゆる人々に沖縄の置かれた状況を認識してもらうメディアやネットを通したシステムを構築する必要がある。

身近な中国や台湾、太平洋諸国、そして宗主国アメリカ内部で世界帝国主義と闘っている面々とのリンクである。学際的な面でもその動きはある。

日本の知識人の認識がどうか、彼らは自らを植民者として沖縄を踏みつけにしている構造を良心的に甘受しているままの集団なのかもしれない。ネオリベラリストは弱者=差別化を肯定している。格差の上に利潤(搾取)が成り立つ資本主義の大枠の中で経済が成り立っている、それを全肯定する限り、人類の共栄はありえない。その点では沖縄もその枠組にあるのは否定できない。現にある世界の枠組み(高度情報資本主義)に変わる新たな枠組みが常に模索されているはずだが、日本は人的資源(教育)の質が高く、技術力もあるゆえの可能性があると、東北の未来についてグループで調べている学生がクラスで発表したが、人的資源の豊かさ、効率性の良さをどう生かしていくのか?

どうも論理があやふやになってきた。日本の未来の選択、方向性が戦争へと向かうきな臭さがないことを念じる。アメリカに踊らされて、中国と対峙することは避けた方がいい。琉球弧がまた戦争の犠牲にならないとは限らない。このダークスポットから抜け出す知恵・方策を見出す努力は当然だが、もう米軍基地移設反対云々ではなく、嘉手納も含めた全米軍基地撤去の運動をしたほうがいい。自衛隊も撤去!である。軍事基地のない無風地帯を琉球弧に誕生させるのである。

全く基地と関係ない「故郷」に回帰する!のスローガンでも打ち立てたいね。琉球王府時代に戻るということは決してありえない。琉球共和国ならまだいいね。王はいらない。民衆による民衆のための民衆共和国である。どこぞの国のように万世一系だという家族を国の象徴にする時代に合わない非民主的な国ではなくーー。

ホリエモンの共和国思考はいいと思ったが、日本の中で新しいセンスを発信できる知性・感性の持ち主たちは興味深い。日本国の内部で現況を変え得る方々との連帯は常に必要!琉球弧の軍事化(現植民地施政)に反対する面々との連帯は必要!日本はアメリカの従属国で満足ではないと考えるのだが、実際のところどうなのだろうかーー。

そして渡名喜氏が書いているが、沖縄にいて沖縄人の下層化が進んでいるのは事実だろう!では誰が上層に君臨しているのか?もっと問われていい!大学を見たら大学内の植民地構造はとても鮮やかである。学生たちは沖縄人が主で教える教授陣の沖縄人が少ないのが現実!これは知的植民地構図ですよね?沖縄ネイティブは淵で喘いでいる!その構図が大きくなっていくのかもしれない。今後ますますーー?渡名喜氏のことばはさらなる未来の予測に見えて空恐ろしい。

沖縄の中の下層民沖縄人の群れ!やれやれ!マレー人優先政策をとるマレーシアのように、沖縄人優先政策でもとらないと危うくなるのだろうか?

渡名喜守太氏は「琉球弧の先住民族会」のメンバーである。どんな会なのだろうか?I don't know much about them, but I know Morita Tonaki. What he mentinos makes sense, so I'm curious.



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