電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

モーツァルト「ピアノ協奏曲第17番」を聴く

2012年09月30日 06時05分17秒 | -協奏曲
何気なく手にしたCDから、とても素晴らしい音楽が流れ出すとき、音楽愛好家の幸福を感じます。例えば、モーツァルトの「ピアノ協奏曲全集」から偶然に取り出した「第17番、第15番、第16番」のCDを通勤の車のカーステレオにセットしてモーツァルトの音楽が流れ始めたとき、思わず聴きほれてしまいました。今まさに長距離通勤に出発しようというときに、こういう音楽で出かけられるのは、幸せです。

第1楽章:アレグロ、ト長調、4分の4拍子。オーケストラによる音楽の始まりが素晴らしい。そして、ピアノが入ってくると、これがまた魅力的で、符点つきのリズムが活気を感じさせ、実に生き生きとした音楽になっています。ちょうど、映画「アマデウス」で、予約演奏会の人気者となったモーツァルトが、「アハーン」とか言いながら得意満面でピアノ協奏曲を弾き振りする場面を思い出してしまいます。
第2楽章:アンダンテ、ハ長調、4分の3拍子。ゆったりとした音楽は、途中でがらりと転調し、表情豊かな緩徐楽章となります。このあたりも、実に魅力的です。
第3楽章:アレグレット~プレスト、ト長調、2分の2拍子。CD全集に添付されたリーフレットによれば、この主題は、当時飼っていた椋鳥が歌うことができたものだそうで、それなら「椋鳥の歌声による主題と変奏曲」とでも言えばよいのでしょうか(^o^)/
そのように考えると、この協奏曲全体で、フルート(1)やオーボエ(2)、ファゴット(2)、ホルン(2)といった管楽器を巧みに配し、ときどき小鳥の囀りのようなパッセージを聴かせることも、よく理解できるように思います(^o^)/

演奏はアンネローゼ・シュミット(Pf)、クルト・マズア指揮ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団、1972年冬のアナログ録音です。演奏データは、次のとおり。

■アンネローゼ・シュミット(Pf)、マズア指揮ドレスデン・フィル
I=11'45" II=10'30" III=7'52" total=30'07"

このピアノ協奏曲全集に添付されたリーフレットは、実に充実した内容を持つもので、海老澤敏氏による全曲の曲目解説は2006年に補筆されており、大変な労作だと思います。安価なだけの輸入盤にはない、国内制作のCD全集のメリットを感じます。


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2 コメント

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Unknown (パスピエ)
2012-09-30 10:11:06
この曲に限らず10番台の協奏曲は楽しいですね
通勤などに聴くにはピッタリでしょうね。

私、17番の終楽章の冒頭の部分を着メロに使っております
これが、なかなか合っているのです(^^
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パスピエ さん、 (narkejp)
2012-09-30 19:39:27
コメントありがとうございます。モーツァルトのピアノ協奏曲は、これまで20番台が中心で、10番台は飛び飛びに聴いておりました。通勤の音楽に、順番に聴いてみるのも楽しそうです。17番の終楽章の冒頭を着メロにとはまたグッドアイデアです。当方、週末に自宅のステレオ装置で、音量を上げて聴きますが、これがまたよいものです。音楽愛好家の幸福ですね。
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