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身動き出来ない羽交い絞め人生「ハーフネルソン」2006年制作 劇場公開2017年6月

2017-08-09 15:58:05 | 映画

                 
 制作から11年も経って公開されるというのは珍しい。多分に「ラ・ラ・ランド」効果を狙ったと言える。それでも批評家の高い評価を得ていて、主演のライアン・ゴズリングはアカデミー主演男優賞にノミネートされている。公開を躊躇したのは、内容がかなり地味な点で営業サイドが敬遠したのかもしれない。

 黒人やヒスパニックが通う高校の歴史教師とバスケット・ボールのコーチ、ダン・チューン(ライアン・ゴズリング)は、教え方に定評があり「良い教師」の部類に入る。「歴史とは何か?」のテーマを掲げ上手に生徒の考えを引き出していく。

 「歴史は時代的な変化の学習だ。変化とは? 二つのものが押し合うこと。相反する二つだ。何がある?」生徒を指名して次々と発言していく。「昼と夜」「大と小」「右と左」「自分と相手」「教師と生徒」

 ダンには致命的な悪い癖がある。薬物中毒のジャンキーであることだ。誰もいないことを確かめたトイレ。タバコに詰めた薬物吸引で恍惚の世界。そこへ現れたのが母親の手で育てられバスケット・ボール部の一員であるドレイ(シャリーカ・エップス)。ダンを見つける。

 教室のダンと今のダンの落差の激しさ。麻薬の売人やギャングの多い地区育ちのドレイには日常見る光景に過ぎない。ダンはドレイを自宅まで送り届ける。「教師と生徒」相反するものの変化、友情が芽生える。

 しかし、ジャンキーのダンは職を失う。これからどうなる? そんなこと誰もわからない。まさにレスリングの技、羽交い絞めのハーフネルソンにかけられたみたいだ。ちなみに製作費70万ドル。国内興行収入270万ドル。海外200万ドル総計470万ドル。隠れた佳作といえる。
  
監督
ライアン・フレック1976年9月カリフォルニア州生まれ。

キャスト
ライアン・ゴズリング1980年11月カナダ、オンタリオ州ロンドン生まれ。2016年「ラ・ラ・ランド」でアカデミー主演男優賞にノミネート。
シャリーカ・エップス1989年7月ニューヨーク市ブルックリン生まれ。

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