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ひょんなことから機密情報を運ぶことになった大学教授「われらが背きし者」2016年制作 劇場公開2016年10月

2017-05-23 17:34:42 | 映画

               
 子供のいない結婚生活を送る大学教授のベリー(ユアン・マクレガー)と弁護士の妻ゲイル(ナオミ・はリス)の性生活は、お決まりのパターンで毎朝食べるクロワッサンと同じで変わり映えしない。ゲイルは途中でダメと言って気乗りしない様子。そうなると冷ややかな空気が覆う。このときのユアン・マクレガーの表情も意気込みをへし折られた怒りと空しさに包まれていた。これは妻の仕事でモロッコにやって来ても変わらない。

 夜レストランで仕事で先に席を立った妻のあとにロシア人のディマ(ステラン・スカルスガルド)が一緒に飲もうと強引に誘ってきた。ディマの娘の誕生日のパーティにベリー夫妻も招待され、ディマとベリーが二人っきりになったとき意外な話と身の危険を感じるような申し出でだった。

 それはディマが言う「俺はロシアン・マフィアの資金を管理していた。俺の友人で弟分のミーシャと共にヨーロッパで資金洗浄をして皆を裕福にした。頭目をプリンスと呼ぶが、今のプリンスは先代のプリンスを裏切って地位についた。新プリンスがミーシャと妻、長女をモスクワへ呼び、彼が管理していた口座を譲渡させ、帰宅途中の森で殺された。そして残されたのがイリーナとカーチャ二人の娘だ。俺もミーシャと同じだ。殺されるのは確実だ。だからロンドンに戻ったらこれをMI6に渡してくれ」と言って差し出したのがUSBメモリだった。

 退屈な夫婦関係が一転してスリルとサスペンスに包まれることになる。ユアン・マクレガーも46歳、それなりの風貌で映画の中での若い女の子との恋愛ごっこは遠くなった。

後半峠越えの映像があるが、車で走ってみたくなった。素晴らしい景観だ。
  
監督
スザンナ・ホワイト1960年イギリス生まれ。

キャスト
ユアン・マクレガー1971年3月イギリス、スコットランド生まれ。
ステラン・スカルスガルド1951年6月スウェーデン生まれ。
ダミアン・ルイス1971年2月イギリス、ロンドン生まれ。
ナオミ・ハリス1976年9月イギリス、ロンドン生まれ。


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寡黙な会計士の正体は?「ザ・コンサルタント」2016年制作 劇場公開2017年1月

2017-05-19 16:31:07 | 映画

               
 会計士のイメージは、頭の中は数字が渦巻き、忍耐と優しさを兼ね備え虫も殺せないと思われる男だろう。クリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)もメガネをかけ白いワイシャツに紺のスーツで、いかにも会計士という風情。個人経営の農場主には、話を聞きだして法人格の申告で税の軽減を図り喜ばれたりする。

 しかし、財務省局長レイモンド・キング(J・K・シモンズ)は、そうは思っていない。いましもメリーベス・メディナ(シンシア・アダイ=ロビンソン)を呼んで、彼女の経歴にウソがあるのを指摘して直属の部下として仕事をするよう求めた。そのターゲットは、シカゴから32キロ南にあるプレインフィールドで、8軒ほどの商店が軒を連ねる一角にあるウルフの事務所だった。

 この事務所の特定もメディナの調査だ判明したが、それまではマフィアや武器商人、殺し屋の会計士をしながら危ない橋を渡っているのも確かで、殺されずに生きているのが不思議だった。

 ネットでウルフを探しているという情報がもたらされた。表面を繕うためアドヴァイスに従ってシカゴの電子機器メーカー「リビング・ロボ社」と面接、同社の女子社員ディナ・カミングス(アナ・ケンドリック)が使途不明金を発見したという、その精査を請け負うことになる。しかし、真っ当な会計士の仕事と思っていたが、展開はまるで命を賭けた戦いだった。

 対人コミュニケーション能力にやや難があるが、大量の情報を記憶する能力には秀でている高機能自閉症を患うクリスチャン・ウルフには常人以上の能力が備わっていた。例えば、1500メートル先の標的を狙撃できる能力など。

 それらをどのようにして習得したのか。それは映画を観るしかない。一味違うアクション映画といえばいいだろう。
  
監督
ギャヴィン・オコナー1964年ニューヨーク、ロングアイランド生まれ。

キャスト
ベン・アフレック1972年8月カリファルニア州バークレー生まれ。
アナ・ケンドリック1985年8月メイン州ポートランド生まれ。
J・K・シモンズ1955年1月ミシガン州デトロイト生まれ。
ジョン・バーンサル1977年9月ワシントンDC生まれ。
シンシア・アダイ=ロビンソン1985年1月イギリス、ロンドン生まれ。

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ワイナリー再生の家族ドラマ「ブルゴーニュで会いましょう」2015年制作 劇場公開2016年11月

2017-05-14 15:27:07 | 映画

                 
 「生き生きとしたミネラル 熱した革 後味が甘すぎる 収穫が遅れたな 9点」「色はガーネット  スモーキーな香り 深みがありタンニンが長く残る 悪くない 14点」

 20点満点で赤ワインを評価する「マレシャルのフランス・ワイン・ガイド」の著者シャルリ・マレシャル(ジャリル・レスペール)がテイスティングの結果を秘書に書き取らせていく。この本で成功を収めたシャルリは、パリで180平米のマンションで優雅な暮らし。

 一方、実家のワイナリー「ドメール・マレシャル コート・ドール」は、6桁の負債を抱え支払い不能状態を宣告され、ワイナリー売却の危機に直面していた。売れないワインを3年分も倉庫に積み上げている状態だった。

 妹から事情を聞いたシャルリは、ワイナリーを訪れる。もともとワイナリーの仕事が嫌いで今の仕事を立ち上げ成功したとはいえ、父親フランソワ・マレシャル(ジェラール・ランヴァン)との折り合いは最悪の状態だった。案の定「なんとかする」と取り付く島もない。

 しかし、息子としては放置できない。祖父ジャック・マレシャルが書いた「コルトン・グラン・クリュ 1945」を手に取った。そしてヒントを得た。そのヒントは、古代の醸造法で作ることだった。熟成は樽を使わず大きな壺で、畑を耕すのは馬という具合で特級品のコルトンを目指す。

 その間、隣のワイナリーの娘ブランシュ(アリス・タグリオーニ)との恋が彩りを添える。そのワイン作りが成功して家族の和解と恋の成就というハッピーな物語でした。

 さて、映画はいろんなことを教えてくれる。まず、古代製法で出来たワインは「アロース=コルトン プルミエ・クリュALOXE-CORTON PREMIER CRU」という特級品だった。

 私は調べてみた。アロース=コルトンは、村の名前で面積3平方キロ、人口200人足らず。非常に優れたワインを産す。とウィキペディアにある。なお、プルミエ・クリュは、最初の極上のワインという意味らしい。ネットで値段を調べると、720ml 18000円だった。

 もう一つ、ワインといえばテイスティングだが、日常的にワインを飲まない日本人にはやや面倒くさい作法だろう。一流のレストランでワインを注文すると、それをテイスティングさせられる。ちょこっと振って気持ちだけグラスの縁に鼻を近づけて「結構です」と言う。ウェイターは恐らくその仕草から一見で終わる客か、ひいき客になるか冷たい目で見ているのではないだろうか。

 シカゴのコラムニスト,ボブ・グリーンも著作でテイスティングを揶揄しているのを読んだことがある。アメリカ人も苦手なのかな。さすがにフランス人は違う。

 大きいグラスに四分の一ぐらいワインを注いでグラスの足を持って大胆にぐるぐると回し鼻先をグラスの中に入れて芳香を確かめる。手に持って回すこともあれば、テーブルに置いたまま回すこともある。要する上品ぶらなくてもいいということ。よし、これからそういう場面では通ぶった顔をしてやろう。仮面はすぐに剥がれるかもしれないが。

  

  

  

監督
ジェローム・ル・メール出自不詳

キャスト
ジェラール・ランヴァン1950年6月フランス生まれ。
ジャリル・レスペール1976年9月フランス、パリ生まれ。
アリス・タグリオーニ1976年7月フランス生まれ。


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アルコール依存症の記憶の空白がもたらすもの「ガール・オン・ザ・トレイン」2016年制作

2017-05-12 16:07:11 | 映画

               
 最寄のアーズリー・オン・ハドソン駅から電車に乗って窓から眺める一軒の家。レイチェル(エミリー・ブラント)が眺めるお気に入りの家は、線路脇に立つベケット通り15番地に建つ。その家は理想のカップルに思われる二人だった。

 あれこれ想像する。夫の仕事は? 妻の仕事は? 寝る前にどんな話をするのか ?と想像力がたくましい。見ないでおこうとするがつい見てしまう。この他人を見て、その人の成り立ちを想像するというのは創造的な仕事を持つ人に顕著かもしれない。

 レイチェルも広告会社のデザインの仕事をしていたことがあるし、イギリスの有名な作家ヴァージニア・ウルフについて、ウルフのレズビアン相手の息子が書いた本の中にウルフと一緒にロンドン行きの列車に乗り赤の他人の男を指差して「あの人はどこへ行くのかしら、また、どんな仕事をしているのか。結婚しているのか」と考えたことない? と言ったという。

 レイチェルにとっては、そういう想像は自分の人生を取り戻したいと言う願望の現われに他ならない。不妊の体を抱えて苦悩のあまりアルコールに逃れ、昨夜の行状を覚えていないという記憶の空白がむしろ心地よい隙間となった。記憶の空白が苦痛ならとっくにアルコール依存症の治療を始めている筈。

 夫婦仲が悪化するのは火を見るよりも明らか。トム(ジャスティン・セロー)と別れたレイチェルは友人の家に居候。今はトムの浮気相手だったアナ(レベッカ・ファーガソン)と赤ん坊が住んでいる。その家はトムと結婚したとき買ったものだ。

 二軒隔てたところにメガン(ヘイリー・ベネット)が夫と住んでいる。車窓から見えるお気に入りの家だ。メガンはアナのベビーシッターをしている。ある日、二階のベランダでメガンが男とキスをしていたのを目撃。「まるで娼婦」とレイチェルは思った。

 夕方の込み合う電車を降りてレイチェルは家路を急ぐ。目にしたのはメガン。追いかけて「アバズレ!」。翌朝、目を覚ますと血だらけの自分に驚く。まるで記憶がない。そのうちにメガンが行方不明になっているのを知る。レイチェルの複雑な行動とそのときの異様な精神状態を表す表情(メイキャップも多分に貢献している)に乗せられてメガンの事件がレイチェルが関与しているように見える。

 ところが……である。ネタバレだからここまで。アルコール依存症を巧妙に織り込んだ映画だ。それに最寄り駅の「アーズリー・オン・ハドソン」は実在する。ニューヨーク州ウェストチェスター郡アービントンのメトロノース鉄道の駅だ。ニューヨークのグランドセントラル駅まで47分。私の住む千葉から東京までの時間に近い。通勤時間帯以外は1時間に1本しかない。

 不便だなあと思うが、逆に都会から1時間離れれば豊かな自然を楽しめると言うことでもある。しかし、駅舎はかなり重厚で見てみたい気がする。メガン役のヘイリー・ベネットのナレーションが「アーズリー・オン・ハドソンは退屈な町」という。メガンのようにちょっと不良がかった女には刺激が少ないかもしれないが、子育てや休日に静かな時間を持ちたいと思うビジネスマンやウーマンにとっては安らぎの地と言える。そういう穏やかな地に男には分からない女の出産願望をベースに、これまた男のわがままが悲劇を生む。劇場公開2016年11月
     

   
監督
テイト・テイラー1969年6月ミシシッピ州ジャクソン生まれ。

キャスト
エミリー・ブラント1983年2月イギリス、ロンドン生まれ。
レベッカ・ファーガソン1983年10月スウェーデン生まれ。
ヘイリー・ベネット1988年1月フロリダ州生まれ。
ジャスティン・セロー1971年8月ワシントンDC生まれ。

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認知症を利用した復讐劇とでも言おうか「手紙は憶えている」2015年制作 劇場公開2016年10月

2017-05-08 15:50:18 | 映画

               
 老人ホームで目覚めたゼヴ・グッドマン(クリストファー・プラマー)は、「ルース」と妻の名を呼ぶ。返事がない。部屋から出て看護士に聞くと「1週間前に亡くなった」と言う。落胆するゼヴ。

 朝食の席につくとマックス(マーティン・ランドー)が近づいてきて「頼んだことを憶えているか」ゼヴは首を振る。「じゃあ、こと細かく書いた手紙を渡すから、その通りにやってくれ」とマックス。ゼヴはどうやら寝起きに認知症を発症するようで、正常なときもある。

 手紙を受け取った夜、密かに老人ホームを抜け出す。一体なにをするのか徐々に分かってくる。ゼヴとマックスはアウシュビッツの生き残りで、家族を殺された怨念を晴らすべく収容所のリーダーを探し出し殺害を目論んでいた。

 マックスは呼吸器疾患で酸素ボンベが手放せない。従って実行するのはゼヴ。そして驚愕のラストが待っている。

 この驚愕のラストは、予見できたと思う。残念ながら私は、「そうか。うまく騙したな」と思うしかなかった。

 まずマックスがメンデルスゾーンの「ピアノ協奏曲第1番ト短調作品25」と官能的な美しさに溢れると言われるワグナーの「トリスタンとイゾルデ愛の死」をピアノで演奏する場面。二人ともドイツの作曲家だ。そしてこの2曲はマックス役のクリストファー・プラマーがピアノを弾いている。上手なのに驚いた。

 そして10メート先の男の額に銃弾を撃ち込む場面。ガン・ショップで拳銃を買うとき、使い方を忘れるから紙に書いてくれとまで言った男の腕は並ではなかった。ユダヤ人の男とは思われない。

 さらにカナダの国境を越えるときバスの座席に拳銃を置き上着を被せて隠すと言う手段を知っていた。一見無害な老人に見えるが一皮むけば何が出てくることやら。それは最後まで観ればハッキリする。老人と認知症を組み合わせたミステリーは、極上だった。

監督
アトム・エゴヤン1960年7月エジプト、カイロ生まれ。

キャスト
クリストファー・プラマー1929年12月カナダ、オンタリオ州トロント生まれ。
マーティン・ランドー1931年6月ニューヨーク市ブルックリン生まれ。


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現実の問題として、他人事とは思えない「ある戦争」2015年制作デンマーク映画

2017-05-06 16:00:14 | 映画

              
 デンマークとはどういう国だろうか。外務省のホームページの文章に加筆しているが拾い出してみよう。「まず国土は九州とほぼ同じで人口も約570万人、兵庫県の人口とほぼ同じという小国。特に注目するのは外交政策で、欧州協力、環大西洋協力(米、NATO協力)、グローバル協力を中心とし、国際平和協力、テロとの戦い、民主主義を推進する観点から、アフガニスタン、マリやシリア等における国際的諸問題に積極的に取り組んでいる。
 
 国際平和協力では、 1948年以来、デンマークは国際平和協力の一環として、世界の紛争地域等に延べ6万人以上を派遣している。PKO等国連活動へは、南スーダン、中東・アフリカ地域等に派遣している。また、ソマリア沖海賊の取り締まり・商業用船舶保護のため、フリゲート艦及び哨戒機をソマリア沖に派遣している」

 そういう国の軍隊で起こった「人道に対する罪」の是非が問われる。アフガニスタンでオサマ・ビンラディンをかくまいテロ組織アルカイダに拠点を提供するタリバーンと戦い、住民を守る任務に就くデンマーク軍。

 その隊長クラウス(ピルー・アスベック)は、妻マリア(ツヴァ・ノヴォトニー)と三人の子供を残して指揮を執る。戦争でない状況における軍事作戦として、まさに国際平和維持活動の一翼を担うが気苦労が多く武器使用などの制約もある嫌な仕事といえる。

 ゲリラ攻撃が多いとなると住民だといっても信用するわけに行かない。監視活動は徒歩で行う。そんな時、タリバーンが仕掛けた地雷に触れた兵士が死亡する。帰営した部下からは「なんでこんな監視活動をしたんだ」という不満。さらに一人の兵士が極度の恐怖症に襲われる始末。部隊に陰鬱な雰囲気が漂う。

 そしてクラウス自ら監視活動に出る。発見した砲弾。その砲弾を狙撃兵が狙い撃って爆発させるため小高い丘の岩の陰にライフルを固定する。ところがバイクに乗った男がやってきてその砲弾を掘り出してバイクで遠ざかっていく。

 距離500メートル。クラウスは狙撃命令を下す。「バン」。射的場の人形を倒すように男は転倒する。仰向けにした男の写真を撮り狙撃手に誰かが聞く「マリウス、敵を仕留めた感想を1文字で」マリウス「バンのB」すると誰かの声「デスのD」そして全員で大笑い。

 同僚の死に慈悲の心を表すかと思えば、敵の死には残酷なほど見捨ててしまう。こういう人間の二面性を見ると不気味に思えてくる。戦争は人間の本性を表すのか、あるいは人間を変えてしまうのか。

 娘が火傷したと助けを求めてきて男の家に行って手当をすると、今度は家族を連れて宿営地にやってきて「タリバーンが夜やってきて仲間には入れといわれて困る。今夜も来る」要するに保護を求めてきた。

 それはできない相談ということで一旦帰宅させた。翌朝男の家に行って見ると家族全員タリバーンによって殺されていた。そこへタリバーンの攻撃が始まる。ロケット弾を撃ち込んで来るし喉を撃たれた部下が出るし混沌とした状態になる。

 航空機による爆弾投下を要請する。結果、多くの民間人を巻き込んだ悲劇となる。これの責任を求められ「人道に対する罪」としてクラウスは本国に送還される。部下の身の安全確保のために空爆を要請したのに、下手をすると刑務所暮らしとは割の合わない仕事といえる。

 ふと思ったのは、こういう事件が日本国自衛隊に起こったらどんな展開になるのだろうということ。今は、PKO活動は休止しているが、こういう事態に遭遇しないという保障はない。また、北朝鮮情勢が緊迫化する中では不測の事態は現実味を帯びる。

 今の日本は政治家を含めて平和ボケにどっぷりと浸かっていると言ってもいい。あの東日本大震災での政府の無力を見れば明らか。自衛隊員一人の死亡で時の政権が吹っ飛んでしまう筈。世界から冷笑を受けるのは確実。

 映画に戻ると、デンマークでこういう映画が作られるというのは、何か国内事情があるのかもしれない。国際貢献について議論が巻き起こっているとか。いずれにしても人類は大いなる無駄をしているのは確かのようだ。劇場公開2016年10月

監督
トビアス・リンホルム1977年7月デンマーク生まれ。

キャスト
ピルー・アスベック1982年3月デンマーク生まれ。
ツヴァ・ノヴォトニー1979年12月スェーデン、ストックホルム生まれ。
ソーレン・マリン1964年2月デンマーク生まれ。

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今の学生はパソコンが使えない??

2017-05-02 16:46:34 | ニュース

   
 5月1日付け日経電子版「エクセル使えない新入社員」という記事。『最近、企業の担当者からよく聞くのは、「パソコンが使えない、キーボードが打てない新入社員がとても多い」ということだ。一本指でポツポツとキーボードを打つという。ブラインドタッチとまでは言わないが、せめて両手で打ってくれないと、時間がもったいない』

 大学でパソコン教室が必要とは驚き。今から50年程前の昔話をすると、当時の計算手段はソロバンだった。ソロバンってこんな字を書く「算盤」。その算盤で会計事務や銀行業務をこなしていた。算盤ができないと何の役にも立たない。小学生の頃からソロバン塾に通う子供が多かった。要するに将来必要なものを準備していた。

 いまや企業会計も銀行業務もコンピューターに取って代われた。新入社員がパソコンができないのはスマホのせいだと言われる。スマホのキー操作するは早い。私なんかは真似が出来ない。企業はパソコンが基本の道具となっている。それを1本指で打つとは現状を読めない学生ということになる。私から言わせれば、ブライドタッチを習熟して入社するべきだ。

 大して難しくはない。私の場合は、無料の体験版「シューティング・ブラインド・タッチ・ソフト」で身につけた。それも50歳を過ぎてからだ。今ではキーボードを見て入力のほうが難しく感じる。

 それにエクセルも習熟したほうがいいだろう。会社では表計算なんてイヤというほど使うことになるはず。私はエクセルを持っていないがフリーソフトのopenoffice Calcという表計算ソフトを使っている。初歩的な使い方しかできないが、それでもなんと便利なものなのだと感心する。

 最近必要に迫られて表計算の一部をJPEGに変換する方法があるのを知った。凄く便利なものを使わない手はない。

 今の学生が現状を読めないと言うことは、将来も読めないに繋がるのではないだろうか。ますます国際化が進む企業環境からするとちょっと心もとない。たかがパソコン、されどパソコンだ。先に死ぬのが心配になってきた。

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自然を基本とした庭造りに挑戦した女性「フラワーショウ!」2014年制作 劇場公開2016年7月

2017-05-01 16:22:08 | 映画

              
 エリザベス女王が総裁を務める英国王立園芸協会が主催する世界最高峰の豪華絢爛なガーデニング世界大会「チェルシーフラワーショー」に挑戦した実在の女性メアリー・レイノルズを描く。

 彼女のコンセプトは、自然そのものを庭に再現するというあえて華やかな花を使わず、雑草とサンザシの木だけという素朴ではあるが共感を呼ぶ庭造りに成功し栄冠に輝いた。

 そのメアリー・レイノルズに扮するのはエマ・グリーンウェル。その恋人クリスティにトム・ヒューズ、いやな女シャーロットにクリスティーン・マルツアーノが演じる。この三人とも初めて見る顔触れ。

 映画のテーマは「自然を大切にとともに強い意志を持てば何事も成就する」ではないだろうか。従ってセリフも意識されていて「蜂がいなくなれば人類が滅亡する」と植物学者のクリスティに言わせている。男以上に頑張るメアリーの意志の強さが秀逸。

 セリフに二度ほど登場する「香織」がある。エチオピアで緑化の仕事をしているクリスティが言う訳だが、香織というのはエチオピアで緑化活動をする新妻香織(にいつま かおり)さんのこと。映画というのはいろんなことを教えてくれる。あと味のいい映画だった。

 なお、メアリー・レイノルズは、日本にも来ることがあってインタビューにも答えている。もしよければこちらでどうぞ! 
           
新妻香織さんはこちらからどうぞ!

監督
ヴィヴィアンヌ・ドゥ・クルシ出自不詳

キャスト
エマ・グリーンウェル生年不明コネチカット州グリーンウィッチ生まれ。
トム・ヒューズ1986年4月イングランド、チェルシー生まれ。
クリスティーン・マルツアーノ1986年9月ニューヨーク、ブルックリン生まれ。

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