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読書「報復VENGEANCE」ドン・ウィンズロー著2015年角川文庫刊

2023-08-21 08:28:49 | 読書
 18世紀1700年代英国の文学者サミュエル・ジョンソンの言葉「復讐は感情の行為であり、報復は正義の行為である」がいきなり出てくるが、原題VENGEANCEは復讐なのだ。報復はRETALIATION。邦題はサミュエル・ジョンソンの言葉にこだわったのかも知れない。

 お話は元アメリカ陸軍対テロ特殊部隊、デルタフォースの隊員ディヴ・コリンズ少佐が退官後ジョン・F・ケネディ国際空港の連邦保安監督官を務めている。クリスマスは妻ダイアナの実家モンタナ州で過ごす予定になっている。妻ダイアナと息子のジェイクを一足先に帰し、自らはクリスマス直前に帰郷の計画ということで今日、二人を送るために空港にやってきた。

 イーグル航空211便ボーイング747-400.乗客416名を載せて巡航高度に向かう。突然爆発音が轟く。ボーイング747は、二つに折れる。そして火の玉となって、一つはロングアイランド海峡に、もう一つはブルックリンの州間高速道路278号線に墜落した。機体の一部がブルックリン・バッテリー・トンネルにも突っ込んだため、大惨事となった。

 家族を失ったディヴ・コリンズは、日常の食事がビールとなり身の回りに気が回らずまるでゾンビのような生活を送っていた。そんなある日、元海軍だという男の来訪を受け調べた結果、テロリストがミサイル発射して211便を撃墜したことを確信する。そのテロリストとは、アブドウラー・アジーズという。

 そのテロリストを追ってメキシコ、イギリス、ドイツ、オランダ、イタリア、フランス、ローデシア、イスラエル、パレスチナそれにアメリカ、それぞれの国の特殊部隊出身者で構成されたチーム編成で、現代のハイテク兵器を駆使した戦争を勃発させる。テレビドラマにしてもいいような展開だった。

 ちなみに日本の自衛隊にも特殊部隊がある。詳細な中身は極秘にされているが、その実力はいかほどか。元隊員の証言がネットで語られている。その実力は、アメリカのシールズよりも上だという。しかも忍者と言われ、突入も静かに突然現れるという。なかなか面白いではないか。
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MLB「2023年大谷翔平は三冠王に輝くか」

2023-08-10 16:13:50 | スポーツ
MLBのホームページで写真付き下記の記事があった。
Tracking Ohtani's chase for a historic Triple Crown
As if his 2023 wasn't impressive enough already, Shohei Ohtani has a chance to do something that has only been accomplished once in the past 56 seasons.
歴史的三冠王を目指す大谷を追う
大谷翔平の2023年は、過去56シーズンで1度しか達成されていない快挙を成し遂げるチャンスである。
果たして実現するのだろうか。アメリカン・リーグの8月9日時点で調べてみると
打率
1 ビシェット ブルージェイズ .321
2 ディアス  レイズ                   .318
3 大谷翔平  エンジェルス   .306
4 ネイシー  ガーディアンズ  .306
5 吉田正尚  レッドソックス  .304

打点
1 ガルシア  レンジャーズ          89
2  大谷翔平  エンジェルス          83
3  タッカー  アストロズ              82
4 デパース  レッドソックス      79
5 ネイラー  ガーディアンズ      79

本塁打
1 大谷翔平  エンジェルス          40
2 ロバートJr ホワイトソックス     31
3 ガルシア  レンジャーズ          29
4 デパース  レッドソックス      26
5 バーガー  ホワイトソックス   25 
 
 日本人としては大いに期待したいし、もし実現すれば歴的快挙を共有できた幸せを感じるだろう。すでに今季10勝目を挙げ、史上初の2年連続「2桁勝利&2桁本塁打」を達成した。ベーブ・ルースも1918年の1度しか出来なかった偉業を史上初めて2度クリアしてみせた。また、40本塁打以上を打った選手の10勝は史上初めてだ。という具合に中学・高校の歴史教科書にも掲載される勢いと言ってもいい。  
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映画「オーバードーズ破滅の入り口OVERDOSE」2022年フランス制作

2023-08-04 11:08:22 | 映画
 OVERDOSE過剰摂取、今、若者の間で薬の過剰摂取が問題になっているそうな。薬と言っても風邪薬・咳止めなど。この映画の過剰摂取は、過剰摂取をさせる薬物の輸送にまつわるバイオレンス。観た人の、評判はあまりよくない。
 私には徹底したバイオレンスの描写は、消化するのには大変だがラストシーンのサラ(ソフィア・エサイディ)の失意の描写は、犯人を追い逮捕するが自らの伴侶を捕まえようとする刑事の悲しみが彼女の背中にあった。

 スペインのアルカサル・デ・サン・ファン刑務所を一人の男が出所した。男の名前はイゴール(ニコラ・カザレ)。迎えに来たのは、カタルーニヤが地元のギャング組織アルフォンソ・カストロビエのNo2エドアルド(アルベルト・アンマン)。血も涙もない冷酷な男だ。2日後に先導するバイク2台と護衛の乗用車2台と麻薬を積んだピックアップトラック1台が追従するコンボイ計画にイゴールがバイクの1台を操縦する。麻薬捜査官のサラのスマホには、このイゴールの写真が保存されている。つまりイゴールは警察の犬でありギャング組織の裏切り者なのだ。

 フランス、パリ警察署長のリチャード・クロス(アッサード・ブアーブ)が捜査する少年殺害事件がギャング組織と深くかかわっていることがわかり、スペインのサラ麻薬捜査官と共同捜査になる。ギャングの車を連ねるコンボイは、かなりのスピードで高速道路を疾走する。こういうコンボイをホテルに乗り付けるわけにはいかない。目立ちすぎる。どうするかと言えば、田舎の民家に半分脅しながら押し入る。夕食を出させワインをラッパ飲みという行儀の悪さ。しかもこの家のあるじが不審に思って車のナンバープレートを確認していると、気づいたエドアルドが射殺する。とんだ災難を抱え込んだこの一家。

 また、護衛の1台に乗ったザイード(ナシム・リエス)の情婦が薬物の過剰摂取で朦朧とし始める。道路から少し入った空地に止めて様子を見ていた。そこへパトカーが入ってくる。後から来たエドアルドが銃を乱射する。警官全員死亡。

 リチャードとサラは刻々と入ってくるイゴールからの位置情報に聞き耳を立てていた。出てくるのはけむじゃらの男ばかりだが、私は結構この映画を楽しんだ。リチャードとサラのちょっとしたラブアフェアも彩りを添える。

キャスト
アッサード・ブアーブ1980年フランス生まれ
ソフィア・エサイディ1984年モロッコ、カサブランカ生まれ
アルベルト・アンマン1978年アルゼンチン生まれ
ニコラ・カザレ1977年フランス生まれ
ナシム・リエス1988年フランス生まれ


コメント (2)
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