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2000字の恋愛小説「心残りの恋」

2014-02-27 17:46:38 | 小説

 病院のベッドから見えるのは、青い夏空に浮かぶ白い雲だけだった。それを見ていると、浅見けいとどこかの海辺で眺めてみたいと考えたのを思い出した。しかし、それを諦めたことで、10年前の恋人霧子と再会することになろうとは思ってもみなかった。

 一ヶ月前の木戸正道は、腕に点滴のチューブが刺さり、放射線治療の外照射の影響で喉がひりひりしていて食事に苦労する状態だった。朝起きるとうんざりとした気分になり自力で起き上がれないほど衰えを感じる。

 それも入院の前には、ジョギングを短い距離ながら楽しんでいたのがこのざまだ。70歳を過ぎた木戸には人並みに病魔が襲ってきていた。医師や看護師は、気持ちを楽にしてガンを克服するという気力で頑張りましょう。 と言うが自分ではそんな気分になれない。自分の死期が近づいているのを、はっきりと自覚しているからだ。朝食も口に不味く半分も残すことが多い。それでも空腹感がない。

 元気な頃は、食べ物も脂っこいものが好きだったし、ウォーキングやジョギングも雨や雪の日以外は欠かさず行っていた。今はその一切が面倒でどうでもいい気がしていた。新聞すら読まない。

 入院の翌日、今井という女性看護師が車椅子を押して放射線治療室に連れて行ってくれた。1~2分の照射の間、じっと動かないでいることぐらいが気を引き締める瞬間と言えば言えるかもしれない。それを除けば、一日がなんとなく過ぎて行く。看護師が病室に戻してくれた。

 「また、あとできます」と言ってナースステーションへ戻った。その後姿が、見事なスタイルでくびれたウェスト、丸く素敵な曲線のお尻が印象に残った。妻を亡くして15年だが、目を外したとたんに忘れ去った。

 次の日は、沢谷という女性看護師だった。彼女も今井看護師同様スタイルのいい女性だった。三日目は木暮という女性看護師。この人も美形だ。病院の看護師は、毎日勤務形態が変わるようでせいぜい二日も同じ人が続けば珍しいことと思える。いずれまた今井という看護師が担当する日が来ることになるが。

 「木戸さん、おはようございます。治療室へ行きましょうか?」四日目に現れた女性看護師が言った。顔を見た瞬間、彼女から目を離すことが出来なかった。瞬き一つできない。見られている彼女も不思議そうな表情で笑みが消えていた。
「どうかしましたか?」
「いえ、なんでもないよ。他人の空似というのかな。昔の知り合いの人とそっくりに思ったもので、ちょっとびっくりしたよ」と木戸は慌てて言い訳のように呟いた。

 照射を終えて病室で体を休めている時、さっきの彼女の名札を見るのを忘れているのに気がついた。彼女も美人だった。そこでふと毎日美人の看護師がやってくるのが不思議に思い始めた。さらに次の日もきのうの看護師だった。名札を見ると「浅見けい」とあった。

 「木戸さん、ベッドでいつも過ごすのは良くないですよ。少し歩きませんか? 廊下ですけど」廊下に出ると彼女は当然のように木戸の左腕に手を添えた。おぼつかない足取りで、4階の廊下を一周して談話室に腰を下ろした。
「疲れましたか?」と彼女。そのふくよかな頬と唇。ふと10年前の霧子を思い出した。もう一度逢いたいと心から思った。

 浅見看護師とは、院内散歩が当然のように毎日行われた。一週間が過ぎる頃には、木戸も自力で普段通りの歩行ができるようになった。時折、談話室で自動販売機のコーヒーを飲みながら浅見けいを眺めていると霧子と重なり飛び掛って抱きしめたくなる。ある時、「一緒に旅行に行きたい」と浅見けいに言った。すると浅見けいは、左手を上げて開き薬指のリングを見せた。そこにはプラチナの結婚指輪が輝いていた。けいを諦めた正道は放射線治療の効果もあって、再び生きる意欲を取り戻してきたようだった。

 浅見けいは、パソコンで日誌の仕上げをしていた。今日一日の患者とのやり取りをこと細かく記録して置く決まりになっている。Aさんがどうも精神的に不安定。Bさんはこのごろ快調の様子など。

「木戸さんは、今日退院したんだね」
突然、頭の上から声がした。振り向くと頭頚部外科耳鼻咽喉科の香取先生が立っていた。
「ええ、晴れやかな笑顔でお帰りになりました」
「それはよかった。昔の恋人にも会えるのかな?」
「そうですねえ。メールをしたところ彼女がこちらに来るそうです。木戸さんも見違えるように元気になられました。先生が希望をお与えになりましたから」
「うん、ある意味であの指輪が功を奏したとも言えるね」
「本当にそうですね。ああ、この指輪をお返ししなくちゃ。先生もかなり策士ですね」
「うんまあね。思想家のヴォルテールの言葉があるよ。“神は現世におけるいろいろな心配事の償いとして、われわれに希望と睡眠を与えた”とね」

<なるほど、素敵ね。恋心は何物にも勝る良薬というわけね>魅力的な浅見けいには恋人がいない。少し寂しい気持ちになった。                       了
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キム・ヨナは、やはりトップ・アスリートだった。

2014-02-24 21:11:26 | スポーツ

 私はフィギャー・スケート・ファンでもないが、ソチ・オリンピックでの銀に終わったあとのキム・ヨナの対応を見ていると、さすがに長年トップを争った実力のあるアスリートであり、人間的にも誰にも引けをとらないと思わせた。

 というのも、韓国内では審判の採点に不信感が充満していて、ネット上で抗議の署名運動も展開されていた。それに対してキム・ヨナは「その辺でやめて欲しい。私のオリンピックは終わった」と諌めたことだ。韓国内の狂信的な応援を考えるとなかなか勇気のある発言だと思う。

 さらに、浅田真央が16位と出遅れたことについても「気持ちはよく分かる。もう彼女とも競う合うこともない」と温かみと寂しさをにじませた気がする。王者を争った二人にか分からない心情があるのだろう。

 韓国の人は、23歳にして良識を備えたキム・ヨナを悩ませるようなことはしないほうがいい。どう考えても採点がくつがえることはないはずだから。いずれにしても一つの時代は終わった。浅田真央とキム・ヨナに幸あれと祈りたい。
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老々介護の現実はどこの国も同じ「愛、アムール」劇場公開2013年3月

2014-02-23 18:08:04 | 映画

                  
 この映画を観ていてつくづく思うのは、究極には人生というのは死を待つ長い列に並ぶことだと思い知らされる。列が短くなるにつれそれが現実感を伴って私たちに迫ってくる。

 このDVD化された映画を最初はあまり観る気がしていなかった。何も映画で息苦しい場面を観ることもないし、自分にも襲い掛かってくるかも知れない嫌な病気を見て楽しいはずがない。   が、DVDからバックアップ・ソフトで外付けハードディスクに収録しておいたのを、暇に飽かして観た。 

 音楽家の夫婦、夫のジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)が妻アンヌ(エマニュエル・リヴァ)を介護するといお話である。ところが切り口が違った。いきなりアパートでアンヌのドレスを着た屍を警察が確認する。

 そして一転ざわついた演奏会場。カメラは観客席を向いたまま動かない。しばらくして観客は拍手をして演奏家を迎える。カメラは観客席を向いたまま。ピアノの音が流れる。これがオープニングでフラッシュバックの始まり。

 映画にはBGMが欠かせないが、この映画にはほとんどない。場面もアパートの室内だけ。アンヌは頚動脈が詰まっていてリスクの低い手術を受けたが、失敗率5%のうちの一人になった。アンヌの自宅で療養したいと言う強い希望があって老老介護の始まり。

 その日常が克明に描写されていく。食事、入浴、排泄、就寝。入浴の看護師の援助以外は夫の手助けが必要だ。病状は悪くなる一方。夫の疲労は重なり悪夢に悩まされる。遂に過酷な決断の日がやってくる。

 「痛い、痛い」とうわ言をいうアンヌに枕を押し付けて体重を乗せる。暴れるアンヌ。やがて静かになる。

 その後のジョルジュの表情に変化はない。キッチンにある小さなテーブルでジョルジュは、紙に何かを書いていた。羽音がして振り返ると以前にも入ってきた鳩がひょこひょこと動き回っていた.彼の娘エヴァ(イザベル・ユベール)宛の手紙なのだろう。

 そこには次のように書き足してあった。「きっと信じないだろうが、室内に鳩が飛び込んできた。これでもう2回目だ。中庭に面した窓から入ってきた。今回は鳩を捕まえたが、それほど難しくなかった。ただ、また外へ逃がしてやった」

 この鳩は何を意味しているのだろうか? 鳩を捕まえる場面の後に、キッチンで今は亡きアンヌが食器を洗っていてジョルジュに散歩を促すという場面つながる。ジョルジュが鳩を捕まえた時の愛おしい仕草からみると、この鳩はアンヌの成り代わりだと信じているように見える。肉体は滅びても心はお互いが出会ったときのまま。

 両親のいなくなった部屋を訪れたエヴァは、居間の椅子に腰掛けて追憶にふける。映画はここで終わるが、これほど寂寥感の漂う場面はないだろう。

 観る気の進まなかった映画ではあったが、二人の俳優の演技力に圧倒され、製作の監督やスタッフの高い力量には敬服してしまった。
            
            
            
            
監督
ミヒャエル・ハネケ1942年3月ドイツ、ミュンヘン生まれ。

キャスト
ジャン=ルイ・トランティニャン1930年12月フランス、ヴォクリューズ生まれ。
エマニュエル・リヴァ1927年2月フランス生まれ。
イザベル・ユベール1953年3月パリ生まれ。
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キム・ヨナ 銀で、韓国は審判叩き、産経は韓国を揶揄

2014-02-21 17:52:39 | スポーツ

韓国人はどうしていつも熱くなるんだろう? 自分だけが熱くなっていればいいものを、他人を誹謗中傷する。

キム・ヨナの場合は完璧な演技なのに、ロシアのソトニコワの金が許せない。そこで審判が悪いとなる。

そんなのは前例もあってホームアドバンテージ(開催国利益)として慣例のようなものがある。考えてみれば点数が拮抗していてどちらも金という場合は、このホームアドバンテージの効果が発揮される。

4年後は韓国で冬季五輪が開催されるから、その時に大いにホームアドバンテージの美味しさを味わえばいいよ。私たちは文句を言わないから。

それにしてもキム・ヨナも強いねえ。ニンニク・パワーかな。

産経も韓国となれば何かと言いたいらしい。それもちょっと毒を含んで。それを読んで溜飲を下げている人もいるだろうから、どっともどっちというところかな。
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あんな優しい人が? 人殺し? 「バーニー/みんなが愛した殺人者’11」劇場公開2013年7月

2014-02-15 17:59:55 | 映画

                  
 キャッチコピーは、「テキサスで起こったウソみたいな本当の話」とある。それは適切じゃない。

 犯罪を犯した人を「あの優しくて気配りの効く人が? 信じられない」と、近所や職場の同僚が言うのをよく見聞きする。だからうそみたいな話ではない。どこにでも転がっている話。

 その優しくて住民から愛された男バーニー(ジャック・ブラック)は、葬儀社に勤めていて遺族の身になってあれこれと世話を焼いていた。この町の大金持ちの未亡人マージョリー(シャーリー・マックレーン)にアフターケア、要するに夫没後の悲しみを癒す手助けをしたりしていて、やがて気に入られあちこちを一緒に旅までするようになる。

 男と女というのは、歳に関係なく最初はときめきで新鮮だった。やがて新しいスーツが体に馴染むようにバーニーとマージョリーも新鮮味を失い本来の地が芽吹く。

 マージョリーは、もともと住民の嫌われ者だったから自己本位でバーニーに辛く当たる。ある日、ガレージで発作的にバーニーは、マージョリーを射殺する。

 そこで登場するのがダニー(マシュー・マコノヒー)の検事。結論を急ごう。陪審員の評決は、「有罪」。長々とバーニーを褒め称える映像を流し、マージョリーのいじめはそれほどむごいとも思えない。従ってバーニーの殺意が希薄に写る。実話だそうだが、わざわざ映画にすることもない。マシュー・マコノヒーが脇役とはねえ。折角観たからちょっと感想を……
              
              
              
監督
リチャード・リンクレイター1960年7月テキサス州ヒューストン生まれ。

キャスト
ジャック・ブラック1969年8月カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。
シャーリー・マクレーン1934年4月ヴァージニア州リッチモンド生まれ。
マシュー・マコノヒー1969年11月テキサス州ウバルデ生まれ。
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まだまだ元気なジャンヌ・モロー、偏屈老女で存在感「クロワッサンで朝食を’12」

2014-02-13 18:04:23 | 映画

                 
 「スーパーで買ったクロワッサンは食べないわ。パン屋さんのクロワッサンにして!」気難しいフリーダ(ジャンヌ・モロー)は、家政婦のアンヌ(ライネ・マギ)に宣告する。フランスのパリに暮らすフリーダのもとで働き始めたアンヌは戸惑いをかくさない。それでも時間と共にフリーダとアンヌの心が通い始める。

 ジャンヌ・モローの気難しい女主人もいいが、アンヌ役のライネ・マギが若くはないがエストニア共和国の田舎から出てきたとはいえ、上品な顔立ちと挙措に魅了された。

 もう一つ魅了されたのは、フリーダとアンヌの着る服装だ。年齢に合った品のよさがうかがえる配色には、この年代の人にとって参考になるのではないだろうか。そういう意味でも必見の映画に思える。2013年7月劇場公開のフランス映画
            
            
            
            
            
監督
イルマル・ラーグ エストニア生まれ。

キャスト
ジャンヌ・モロー1928年1月パリ生まれ。かなりお歳を召した方にはお馴染みの女優でしょうね。1957年の「死刑台のエレベーター」で恋人を捜して夜の町を歩くジャンヌ・モローに重ねるようにマイルス・デイヴィスの即興演奏がムードを盛り上げる。 とレヴューにある。
ライネ・マギ1959年2月エストニア生まれ。
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緊迫感が途切れないポリス・アクション「エンド・オブ・ウォッチ」劇場公開2013年8月

2014-02-11 17:32:44 | 映画

                 
 109分緊迫感の連続。ロサンジェルス市警パトロール巡査白人のブライアン・テイラー(ジェイク・ギレンホール)とメキシコ系のマイク・ザヴァラ(マイケル・ペーニャ)の受持ち地区は、LAで指折りの危険地帯ニュートン。ギャングや麻薬組織の殺し合いが日常茶飯事。命がけのパトロールが続く。

 ドキュメンタリー・タッチでリアルな描写は観る者を放さない。ギャングの車を追跡するオープニングからぐいぐいと観客を引っ張っていく。フロントガラス越しの銃撃戦は、ロサンジェルスで本当にこんなことが起こっているのだろうか。 と思ってしまう。

 こんな描写を見せられると、日本の警察なんて子供の遊びみたいに思ってしまうから不思議なものだ。

 パトロール警官にも妻や子供、恋人もいる。結婚式や出産などの日常もさりげなく挟まれていて、殉職する警官の背景が心に沁みる。

 ネタバレになるが、ブライアンもマイクもギャングの恨みを買い銃撃され倒れるが、白人のブライアンが生き延び、メキシコ系のマイクが殉職するという結末になる。二人とも殉職してもおかしくない場面なんだけどなあ。この辺は日本人には分からない部分なのだろうか。いずれにしても警察モノとしては出色の出来栄えだ。
             
             
             
             
             
             
監督
デヴィッド・エアー1968年イリノイ州生まれ。脚本家で’01「トレーニングデイ」の脚本でLA麻薬課の刑事を描きデンゼル・ワシントンがアカデミー主演男優賞を受賞。また、これもLA市警を舞台にキアヌ・リーヴス主演で初めて監督として撮った’08「フェイクシティ」もよかった。

キャスト
ジェイク・ギレンホール1980年12月ロサンジェルス生まれ。
マイクル・ペーニャ1976年1月イリノイ州シカゴ生まれ。
アナ・ケンドリック1985年8月メイン州ポートランド生まれ。
ナタリー・マルティネス1984年7月フロリダ州マイアミ生まれ。
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褐色のセクシーな催眠術師が仕掛けた罠「トランス」

2014-02-09 17:20:00 | 映画

                 
 「トランス」の意味を辞書で調べると「催眠状態やヒステリーの場合にみられる、意識が通常とは異なった状態。受動性・被暗示性が高まって自発的な行為が減少し、運動・知覚・思考などの異常性が誘起されやすくなる」とある。

 まさにこういう状態を映像で表現するわけで、観るほうも若干の混乱も致し方ない。発端は絵画のオークション会場からゴヤの傑作「魔女たちの飛翔」がギャングに強奪される。

 競売人のサイモン(ジェームズ・マカヴォイ)とギャングのフランク(ヴァンサン・カッセル)が仕組んだものだった。フランクの手下が催涙ガスを会場に放り投げ混乱を起こす。緊急の時にはサイモンが素早く問題の絵画をタイマー式金庫に滑り込ませることになっている。金庫室に着く前に銃を構えたフランクが絵画を納めたケースを強奪するという計画。

 ところが隙を見てサイモンは、ガードマンのベルトからスタンガンを抜き取りフランクに押し付けた。一時昏倒したが怒ったフランクは、サイモンの頭を殴打してしまう。フランクが持ち帰った袋をアジトで開けてみると、そこには額縁だけが入っていた。

 サイモンを攻めるが記憶がないの一点張り。専門医も頭の強打が原因の記憶喪失という。映画はセクシーな催眠術師エリザベス(ロザリオ・ドーソン)を中心にサイモンの記憶の掘り起こしに過去や現在が入り乱れて展開する。

 それにしても、エリザベス役のロザリオ・ドーソンの無毛の性器をあそこまで描写してあるのには驚いた。こちらがトランス状態になっても、この場面だけは鮮明に残る。時間つぶしや気晴らしには格好の映画といえる。
            
            
            

監督
ダニー・ボイル1956年10月イギリス、マンチェスター生まれ。2010年の「127時間」が話題になった。

キャスト
ジェームズ・マカヴォイ1979年4月イギリス、スコットランド グラスゴー生まれ。
ヴァンサン・カッセル1966年11月フランス、パリ生まれ。
ロザリオ・ドーソン1979年5月ニューヨーク州ニューヨーク生まれ。
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寒さの中でけなげに咲く梅の花

2014-02-07 16:51:40 | 

 2月に入って早々に咲いた梅の花。春めいた気候から今週の火曜日4日には急激に寒さが戻り、今日7日も関東地方は零度近い朝の気温だった。例年だと2月中旬に咲く梅の花だが、今年は早かった。

 いつもウォーキングやジョギングで利用する自宅近くの遊歩道の梅の花を値段の安いデジカメで撮ってみた。それを画像編集ソフトで修正処理したものをアップしました。春はまだ遠くの手の届かないところにいますが、早春の香りを少しでも感じてもらえればと思います。
                
           
           
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100歳になったらどんな気持ちがするのだろう??

2014-02-06 21:19:48 | 健康

 近所の居酒屋で横に座った見知らぬ人と話す機会があった。この居酒屋は、10人ほどが座れるカウンター席しかない小さな店だ。

 今は高齢となったご夫婦が切り盛りしている。旦那はこういう商売にしては寡黙で必要以外に口を利かない。それに引き換え奥さんの方は、年が60を過ぎていてもどこか色町出身と思われるような仕草や口調が窺える人だ。

 客の応対は奥さんが一手に引き受けているという按配だ。一言で言えば楽しい奥さんなのだ。とはいっても色恋沙汰は皆無で性別を気にしての会話などもない。いたって気楽なものだ。

 その日も常連連中がわいわいと騒がしく駄弁っているとき、一見の高年の客が私の隣の席に座った。日本酒の熱燗を1本と越前カレイのフライを注文した。私はえっと思った。何故なら、この店の名物が若狭の魚介類だからだ。一見では知る由もない。

「ここのお薦め料理をよくご存知ですね」と言ってみた。「ええ、友達から聞いてたまたまこの近所に用事できたついでに寄ってみたんですよ」という答えが返ってい来た。私もここへ来るのもまさにその魚介類が目当てだった。

 お互い差しつ差されつ杯を重ねるうちに口も滑らかになり、誰でもが経験できるとは言えない100歳に話題が飛んだ。要するにどんな気分になるものなのかということ。この店に居合わせた中に100歳は一人もいない。推測するしかない。

 そんな時私の隣の人が言ったのは、「実は私は、この近くにある自動車教習所の教官をしています。ご存知のように高齢者の事故が多いということで、75歳以上の人には認知症検査と高齢者講習が義務付けられています。私の体験で一番の高齢者は、102歳の方でした。高齢者講習の最後に技能実習がありますが、その時はビビリましたよ」そして90歳代の人はざらにいますと付け加えた。

 それにしても102歳でも自動車運転免許を持ちたいと思い、また視力も衰えていないのは驚嘆に値する。しかし何故、運転免許更新にこだわるのか。とっくに返納してもいい年齢ではないか。

 考えられるのは、生きているという社会的に公認される唯一のものだからだろう。他にも健康保険証もあるが、あれは自動的に送られてくるもので検査や技能の実習はない。もう、女性を喜ばせることが出来ない身の存在理由をそこに求めているように思うが。推測は推測でしかない。100歳にならなければ分からないことではある。
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