箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

森の中では頭上にも目がいるよ・・・! 

2021-07-17 | *編集・秋/9月

森の中では頭上にも目がいるよ・・・! 

 今日も厳しい残暑です・・・ 32℃とか! 

しかし、空の色は青く澄んでいて秋空を感じます。

実際、森の中で感じる風はもうすっかりと秋の始まりなんですがね・・・!

尾根道のススキの穂も風になびき、秋の虫の根も聞えています。

晩夏か?  初秋か?

一日のうち山や森の場所によってそれぞれ肌で感じる季節の移り目

ですね。

 

今日はスカイアリーナ(箕面市立第二総合体育館)の東横方にある

「小川口」から森に入り、まず憩いの丘を目指しました。

ここはとても気持ちのいい森で、私のお気に入りのコースです。

 

しばらく上ると大きな松の枯れ木がドデ~ン! と倒れて山道をふさいで

いました・・・ まだ倒れてまもないようです。

幸い誰もいなかったのでしょう・・・ よかった!

倒れた木をまたいで通りましたが、男一人の力では片付けようもありま

せん。

 

箕面の森の中でもマツクイムシにやられた松の枯れ木が時々見受けられ

危ないな・・・! と思っています。

そのうち強風でも吹けば倒れそうな古木も多くあります。

 

強風と言えば数年前の近畿直撃の台風で箕面の森の樹木も相当倒れて

一時はあちこちの山道を通行止めにした事がありました・・・

松だけでなくいろんな森の樹木が根こそぎ倒れていた時はビックリした

ものです。

 

そんなことを思いながら歩いていましたら、ようらく台へ向かう途中にある

大ケヤキの所に着いた時です・・・

なにやら表示物が立っていました。

よく見ると・・・ 「この大ケヤキに枯れ枝があり危険です・・・注意して

通ってください・・・」 旨の事。

 

見上げると、確かに5M位の長さの太い枯れ枝が、今にも落ちてきそう

です・・・ 

確かにあれをまともに受けたら大怪我です。

幸いどなたかが見上げて気づかれたのか・・・

よく見ると大ケヤキの回りには黄色テープで予防線を張っていて、かつ

その横に迂回路を作ってくれていました・・・ ありがたいです・・・ 

感謝しながら通りました。

 

 

そこから尾根にでて三国峠(454.6m)へ向かいました。

すると、さっきまであれほど快晴のお天気が急に崩れてきました。

今日に限って私は雨具を何一つ持っていません・・・

いつも慎重な私も今日の真夏日にすっかり安心していました・・・ 

失敗です!

 

急に空が暗くなってきたかと思うとポツリポツリ・・・

それがやがて急にものすごい風と共に横殴りの大雨になってきました。

すぐに大きなヒノキの下に雨宿り・・・

しかし、今日の雨はまさに暴風雨の様相です・・・すごい嵐です!

あっという間に頭から足先までずぶ濡れです。

 

それに恐かったのは、上から強風にあおられて枯れた小枝が、バラバラ

落ちてきたときです・・・

中には7-8M位の中枝もあって・・・ さっきの大ケヤキどころではあり

ません。

 

その時、ドカ~ン! バリバリ・・・ とものすごい大音響でカミナリが

鳴り響きました・・・真上です。

大きな木の下にいると危ない! と分かっていても動けません・・・

上を見ながらもう必死です・・・! 

 

やがて雨が小降りになったかと思うと森が明るくなってきました・・・

アレヨアレヨと思うままに山道に木漏れ日が差し込んできました・・・

何とも言えない素晴らしい光景です!

 

照葉樹林の葉っぱの上の雨露に太陽の日差しが当たると、まるで

宝石の輝きのように虹色に輝きながら森をキラキラと照らすのです・・・

こんな素晴らしい光景を独り占めしていいのでしょうか・・・!

私はずぶ濡れの服を着たまま唖然としてその自然の営みに酔いしれて

いました。

その時、風にあおられてまた枯れた小枝が落ちてきて我に返りました・・・

 

先週は聖天の森を歩いている時、帽子にパラパラと小さなドングリの実

落ちてきたので、それを拾って秋の風情を楽しむ為に家に持ち帰り

ましたが、今日は落ちてくるものが大きくて危険です。

 

そう言えばこの冬の寒い日の事、この道の南側にある前鬼谷で、20m

以上の高さのあるヒノキ林で一休みしていたときに、目の前に大きな

雪の固まった氷魂が落ちてきてビックリした事があります・・・ ドスン!

手の握りこぶしぐらいの大きさです・・・

もし私の頭に当たっていたら怪我どころの騒ぎではありません・・・

ゾッ! としたものです。

降った雪が枝の上で固まり氷魂になって20m以上の上から落ちてきた

ですから、たまったものではありません。

 

まだありますよ・・・

これはまだやわらかい話ですが・・・

ババタレ坂を上ってこもれびの森へ向かっている時になにやら雨露・・・? 

上を見上げると何匹かのお猿さんがおしっこを私めがけてしているんで

すよ・・・

イタズラ好きな若猿でしょうが、これもたまったものではありませんでした。

谷川の水で頭から洗い流しましたがね・・・  (笑)

 

もう一つ思い出しました・・・ これも恐かった! 

あの台風の後ですよ・・・落合谷から後鬼谷を上っていると急に右斜面の

山上から頭大の岩がゴロゴロと目の前に落ちてきて、あっと思うままに

左下の谷に流れる渓流に落ちていった時・・・これももし直撃していたらと

思うと ゾゾッ! としました。

 

森の中では足場の悪い山道ですからどうしても足元を見て歩きますが、

それ以来 頭上にも気を配りながら歩くようになりました。

山や森など自然界での行動は全てが自己責任ですから何事も慎重に、

気配りして歩かねば・・・ と 自戒したものでした。

 

あちこちに警戒の目が必要です。

いつも人事のように思いがちですが、今日の突然の嵐と枯れ枝の落下

に、改めて身を引き締めたのでした。

森の中では頭上にも目が必要です!

 

あれからずぶ濡れのまま山を下りてやっと車に乗る頃には、暑い太陽

に照らされて服から湯気が上がっていました・・・ 

蒸し焼き芋状態です!  (笑)

 

でも、貴重な体験を通していつも学ばされ、いろんな危険もありますが、

でもあの嵐の後の神秘的な森の光景を見てしまうと、改めてまた自然の

素晴らしさを思い、箕面の森が大好きになるのでした・・・ 

今日もいい森の散策でした。

 07-9・18 (完)

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