箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

偶然の紅葉狩り!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

偶然の紅葉狩り!

 11月の週末の箕面ドライブウエイは、才が原林道付近から

北行き一方通行に規制され、毎年紅葉狩りの人たちで

渋滞しています。 

 

この5-6年、人ごみが苦手な私は、この時期にこの周辺を歩く

事をいつも避けてきました。

今日も府道茨木能勢線から勝尾寺経由で、EDXPO90みのお森

へ向う途中でした。

 

ところが何の気まぐれか?

ロマンチック街道から見事に色づいた紅葉の箕面の山並みを

見上げている間に、ついついドライブウエイに入ってしまい

ました。

 

      しまった!

 

でも、たまにはいいかも? 

それで諦めて車列の後に続きました。

ところが何のタイミングか? 意外とスムースな流れ・・・

久しぶりに車窓からみる紅葉最盛期の箕面の山々・・・

 

      素晴らしい!

 

こんなにもきれいだったのか・・・?

改めて色づいた美しい山並みに感嘆です。

 

ドライブウエイをあえて歩いてハイキングしている方々、

カメラ機材を背にしている人、一眼レフを手に谷間の光景を撮って

いる人、一方通行なので路肩に駐車して風景を眺めている人・・・

いつもは見ることのない光景です。

 

大滝上のトンネルを抜けると・・・

前方にも息を呑むような素晴らしい紅葉が広がっていて、

日頃歩いている所の様変わりにもうビックリです。

 

その先の大日駐車場に着くと・・・

沢山の警備員の一人が、今2台空いたよ! とのサイン!

私は迷うことなく予定変更し、自分の車も入れてもらいました。

なんとラッキー!

(すぐ後からは満車で、その後 終日延々と駐車待ち・・・

 

車を降り、人ごみの中で見上げた北方の山並みに すごい!

振り返って南方の山並みをみて きれいだな!

もう一人で感激です。

 

箕面の山で見られるモミジ、カエデの木は・・・

イロハモミジが多く、次いでオオモミジ、ヤマモミジ、

ハウエワカエデ、コハウチワカエデ、イタヤカエデ、

ウリハダカエデ、ウリカエデ、トウカエデ、チドリキなどとの事

ですが、遠目からその種類などは分かりません。

 

私は山靴に履き替え、リュックを背負い、大滝へ向う人の流れと

反対に北へ向い、小さな百年橋を渡り、自然2号路に入りました。

 

サラサラサラと聞える箕面川の渓流・・・

冬鳥達のさえずりを耳にしながらゆっくりと登っていくと、

まもなく下方に車道が見え、一車線を縦列駐車に開放されていて

すでにいっぱいの様子です。

側道には大滝へ向う人並みが続いています。

 

少し登って私の好きな大ケヤキの下でリュックを降ろし、

樹幹の間から南方を見ると・・・

何と言う素晴らしい光景でしょうか・・・

箕面の森をもう1000回以上歩いていても、この時期の

この景色はまさに一期一会の感がします。

 

晩秋の紅葉の森・・・ 

もう涙が出そうな感激です!

紅色のモミジやカエデを中心に、黄色系、赤茶系など、

自然のつむぎ出す色葉のコントラストが、実に見事なバランスを

保っています。

 

身の引き締まるような冷たい風が吹き・・・

上からケヤキの枯れ葉が舞い落ちてきて、我に返りました。

私はリュックから珈琲ポットを取り出し、温かい珈琲を飲みながら

木の根に座り、一人静かにしばし最高の紅葉狩りを楽しみました。

まさに至福のひと時です。

 

去りがたい思いを抱きつつ、冷えてきたので歩く事にしました。

108の石段を一気に登ると少し体が温まったものの、

息は途絶える寸前!

改めて深呼吸をして見回すと、大きなコナラ、カゴノキ、

ヤブツバキ、シラキ、ムラサキシキブ、アワブキなど多様な

雑木林です。

杉木立の山道を進むと、気持ちのいい静かな森が広がります。

一歩下のドライブウエイの喧騒が全く聞えず、まさに別世界の

様相で不思議な感覚です。

 

 

やがて自然3号路に入り尾根道に出たところで、今日初めて

出会うハイカーの方が前から上がってきました。

私と同年輩ぐらいの男性ハイカーで、周辺を見回しながら・・・

 

   「気持ちええでんな!」

   「そうですね! いいですね。」

 

たったそれだけの会話ですれ違ったものの、お互いにそれだけ

全てが理解できるのですから、心が通じるいい方です。

 

小さなコバノミツバツツジの葉が黄色に染まり、一枚一枚

ヒラ ヒラ ヒラと落葉していきます。

ヤマハゼの木が黄葉を散らしています。

この木の実はルリビタキの好物だと聞きました。

もうツグミ、シロハラ、ベニマシコ、アオジやヒンズイ、シメなどの

冬鳥たちも森の中を飛び交っている事でしょう。

 

箕面ビジターセンターに下ってきました。

さすがにここもいつになく沢山の人々がおられ、所長はじめ職員の

方々も忙しそうに目配りをされていました・・・ご苦労さまです。

 

見事に紅葉したモミジが、川面に垂れ下がる渓流沿いに座り

昼食にしました。

目の前の岩の上を、尾の長い黄色腹のキセキレイが飛び交って

います。

すでに落葉したイロハモミジを見ていると、小さなその実が

大好物というアトリが、賑やかに飛び交っています。

 

そんな自然の営みを目にしながら、紅葉狩りを楽しめる・・・

いつもとまた違った箕面の森です。

 

何とも優雅で贅沢なひと時を過ごせました・・・

いい季節です。

'13  11/28

 

 


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晩秋の人模様!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

晩秋の人模様!

 

 教学の森の松騒コースを歩き、尾根道にでた所の

木漏れ日の下で、一休みをしていました。

 

しばらくして一人の中年男性が上がってきたので会釈を

すると、あわてたように戻っていきました。

 

     アレ!?

 

しばらくするとリードをつけた犬とともに再びやってきました。

後から奥さんが大声で話しながらやってきます・・・

 

   *  あんたな!  犬に合わせて歩いてよ!

      足短いねんさかい、そない早よ歩かれへんわ!

 

私を見ると挨拶を交わすなり・・・

 

   *  すいませんね!  この人、足が速いもんで・・・

      イヌも私も置いてけぼりですわ。

      男の人って後ろのこと考えへんねんや。

      もっとゆっくり歩いてえや!

 

見れば、足の短いコーギー犬がハーハーと息を切らせて

います。

ご主人のきまり悪そうな顔と、奥さんの剣幕顔をみて、

私は思わず吹き出してしまいました。

 

ワンちゃんは段差のある山道の階段を、ご主人に追い

つこうと短い足で必死に登ってきた様子です。

一家の仕草を見ていると、可笑しさがこみ上げてきたのです。

 

でも、イヌを連れて森の散策を楽しまれているご夫婦なんて

いいじゃありませんか。

起伏があり足場の悪い山道を、短い足の犬がどう思って

いるのかは定かではありませんがね・・・

 

 

私が望海の丘休憩所に近づくと、なにやら年配お二人の

話し声が聞えてきました。

 

   *  その辺でやったらエエよ!

と男の人の声。

 

   *  そやかて~ 

と女の人の声。

 

私の姿を見るとおばあさんはオロオロ・・・

おじいさんはゆっくりと美味しそうにタバコを吹かしています。

挨拶を交わして顔を見ると、私よりはるか年配の方の

ようです。

私も間の悪い所へ出くわしてしまいました。

 

ここは小さな場所ながら屋根がついたオープンスペースで、

テーブルとベンチが備えられていて、よく休憩、食事、雨宿り

などで活用されているもののトイレ設備がないのです。

何度か女性の方々が木の茂みに入っていかれるのを

見ましたが、何とも不都合な所です。

 

用事もあるようですから、私は早々に立ち去りましたが、

お二人ともよくここまで登ってこられたものだと思います。

山がお好きなようですね・・・

格好も、いつもお二人で山歩きを楽しんでおられるようで

お揃いで決まっています。

 

ホウノキから大きな枯れ葉が足元に舞い降りてきました・・・

ヤマブドウの葉が紅葉して美しく輝いています。

タバコの匂いがほのかに漂ってきて、またあのお二人を

感じさせます。

老年となっても、夫婦お二人で山歩きを楽しまれるのは

羨ましいかぎりです。

 

 

ガサ ガサガサと音がするので後を振り返ると、中年の男女

お二人がランニングスライルで小走りに駆け上がって

きました。

お互い挨拶を交わすと、あっという間に見えなくなりました。

まさにウサギさん!

 

最近、山の中を走っておられるトレッキングランナーの方々に

よく出会います。

山や森の景色や風情を楽しむというよりも、自分の体力に

挑戦するかのようなスポーツに私はついていけません・・・

私など走ったら、数歩で木の根に足を引っ掛け、とたんに

谷底へ転がり落ちそうでムリです!

でも、ご夫婦で同じ趣味を持たれている事は、幸せな生活の

源のようで? 羨ましく思います。

 

 

帰路、六箇山からわくわく展望台を経て、憩いの丘へ

下っていると、完全装備の山登りスタイルの男性が

上がってきました。

    訓練なのかな?  それともこれから夜間縦走か?

    テントも・・・? 

一瞬いろいろ考察しましたが、すれ違う時に挨拶を交わすと

また下を向いたまま黙々と一歩一歩確かめるように

登っていきました。

 

 

里近くに下りてくると、森の高台で一人の男性がゴルフ

スイングをしていました。

横を通ると、沢山のマツポックリを置いて練習中です。

 

 

下の滝道では、もみじの紅葉の最盛期ですから、今日も

数千人の方々で賑わっている事でしょう。

その少し上にあるこの教学の森で・・・

今日、私が一日で出会った人たちは合計 8人だけでした。

 

点在する紅葉したもみじ、コナラ、ヤマザクラ、ケヤキ、ブナ

などの黄茶色になって落葉する舞い姿をめでながら、

人それぞれの森での過ごし方、活用の仕方を

垣間見ることができました。

 

私?

私はもっぱら、いつものドンカメスタイルで、森浸りを楽しんで

きましたよ・・・

'13  11/25

 

 


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太陽の恵み!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

太陽の恵み!

 朝、家をでて箕面の山を見るとビックリです!

 上空は青空が広がる良いお天気なのに、箕面の山頂は

雲か? 霧か? 霞みがかかって見えません。

 

新稲の山麓から大阪市街を遠望すると、いつもの景色が

全く見えず、僅かに近くの千里中央駅前の50階建ての

マンションビルが浮かんでいるように見えて驚きの光景です。

何と言う気象現象なのか分かりませんが、何とも空中都市の

ような幻想的な風景です。

 

今日は小川口からイノシシ防止柵を開けて教学の森に入り、

先ず「さえずりコース」を上ります。

 

いつになく森が明るいので横を見ると・・・

東斜面一帯で大規模な下草刈りが施されています。

登っていくにつれ東方の千里、吹田、茨木方面が開け、

よく見渡せます。

それに草木に隠れていて今まで見えなかった表示杭が

ありました。

よく見ると・・・

 

          「急傾斜地 崩壊危険区域 ・ 大阪府」

 

そんな危険区域を、今まで何も知らずに歩いていたのか!

それを思うともうビックリです。

 

間伐も施され、枯れ木も除去し、草木とも整理して積まれて

います。

私が箕面の森の散策を楽しむようになって10数年ですが、

この間、この一帯の下草刈りを見たことがなかったので、

ここはこんな地形だったのかと、改めて見る思いでした。

尾根道を挟んで西面はまだのようですが、自分の伸びた

髪を刈ってもらったようなすがすがしいいい気分です。

 

地表に太陽が燦々と降り注ぎ、樹木たちが生き生きとして

いる姿がはっきりと自分の肌で感じられるのが不思議です。

明るい森になりました。

 

遠くでチェーンソウのうなり音が風に乗って聞えてきます。

作業されている方々は大変でしょうが・・・

ありがとうございます! 感謝です。

 

「憩いの丘」 周辺もきれいに下草刈りされ、ついでに?

きれいな紅葉を楽しめた植栽も思い切りカットされて

視界が広がっています。

 

東側へのさえずりの谷間に下っていくと・・・

丁度、太陽が11時の方向から山頂を照らし、いつもの

暗い森の斜面を、木漏れ日が流れ落ちるように地表まで

光を届けている様をみて・・・

まさに自然の絶景を見るように見とれてしまいました。

森が本当に喜んでいるようで、下草刈りや森の手入れが

いかに大切で、森を活性化させることかを実感します。

 

谷間を下ると、箕面・平和台の家並みを見下ろせる所まで

出てきました。

ヒヨドリがギャーギャーと賑やかにさえずりながら飛び交って

いるので見上げると、大きなヤマガキの木に小さな柿が

たわわに実っています。

それを鳥たちは楽しそうについばんでいる所でした。

山道にも数個、鳥がついばみ落とした柿の実が転がって

います。

 

ムラサキシキブが、名前のごとく小さな紫色の実を

沢山つけて山裾に生えています。

色の乏しくなった山肌で、この紫の色はきれいです。

 

私は再び登りについたものの、途中で急斜面が山崩れ状態で

滑りやすく、ゆっくりゆっくり一歩づつ慎重に登ります。

この周辺は砂防ダムが数ヶ所あり、それらを横目に

更に登っていくと台地にでたので一休みにしました。

 

温かい珈琲を飲みながら、木漏れ日の下で森を見上げると、

ケヤキ、コナラなど落葉樹が黄茶葉を繁らせていて、

それが太陽の逆光をうけて黄金色に輝いている姿は美しく、

私は口をあけて見とれてしまいました。

上空を秋風が吹くと、ハラハラハラと舞い踊りながら落下する

枯れ葉・・・

それらの舞いはいつまで見ていても飽きないものです。

 

一人静かに秋を楽しむ・・・

こんな至福のひと時はありません。

 

ふっと横の大きなケヤキの木を見て一瞬 ゾ~としました。

最近は目が悪くなったせいか? それが巨蛇のアナコンダが

樹木に巻きついているような光景・・・

よく見れば足の太さほどもあるツタが、根元からクネクネと

木にからまって伸びているもの・・・

分かっていてもつい想像して落ち着かなくなり、腰をあげて

退散する事にしました。

 

しばらく登ると、やがて急に森が開けた斜面にで、眺望の

素晴らしい所にでます。

しかし、相変わらず遠くは深い霞みがかかった状態です。

いつも伊丹空港から離陸する飛行機も、音響だけを残して

飛び去っていきます。

 

ここで昼食にしました。

上空は晴れなのに? 

下方に見える箕面市街は、家屋の屋根に太陽が反射して

白く輝いているのが印象的です。

この輝きの所に太陽光発電を設置すればエコだな~ 

なんて考えたり・・・

 

双眼鏡で眺めていると、自宅の屋根を見つけました。

それを見ながら森の中で、ポカポカと暖かい太陽を浴び乍ら

おにぎりを食べている事の幸せ!

今日は文字通り、小春日和です。

 

下草刈りの林床にいる微生物を含め、森の生き物たちも

そうでしょうが、万物の霊長たる人間も・・・

それぞれ生きるものにとって、太陽の恵みのありがたさを

今日はしみじみと実感です。

 

 穏やかな晩秋の森の散策を楽しみながら、

この至福のひと時も・・・

味わい深い 一期一会 でした。

 '13  11/25

 


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雨上がりの瀧道!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

雨上がりの瀧道!

 前夜の荒れ狂うような風雨のなごりが、朝方まで残っています。

雨は小降りになったとはいえ、今日の森の散策はどうしよう

かな~?

私はそう迷いつつも、雨の滝道もいいかもしれない~! と、

傘を一本だけもって、手ぶらで出かけることにしました。

 

しかし、箕面駅前から滝道に入り、一の橋にさしかかる頃から

天気が急速に回復してきました。

雲の流れが速くなり、やがて青空が見えたと思ったら、

暖かい太陽が差し込んできました。

森の中が急に明るくなっていきます。

 

 

箕面川の渓流に垂れ下がるように、見事に紅葉したモミジが

一本あり、思わず立ち止って見入りました。

いつもより早い紅葉なので、なぜか焦りを感じます。

年々の温暖化や環境の変化により、紅葉の時期が遅くずれ

たり、色づきが悪かったりしてやきもきする時期です。

 

瀧安寺の境内には、血染めの紅葉と言われる艶やかなモミジが

あり、カメラマンの方々が盛んにレンズを向けています。

弁財天の境内には、これも紅葉した見事なモミジを見ることが

できます。

しかし、そこから大滝までのモミジは、所々に紅葉したモミジを

見ることはあっても、まだ青々とした葉が繁り、これからといった

感じがします。

でも、「野口英雄像」前付近のモミジは、綺麗に色づいて

いましたよ。

 

 

大滝に着くと、ここもいつもの休日ぐらいの人出で拍子抜けです。

しかし、すでに箕面ドライブウエイは大渋滞とのことですから

昼からは込みそうです。

大滝周りのモミジも、これからといった様相です。

昨年の、余りの混雑と身動きできない人出を経験すると、つい

これからの最盛期には訪れるのを引いてしまいます。

 

帰路はいつもの茶店に寄らずに、また山裾の脇道に入り

ました。

川を挟んで併行する滝道と比べ、余り人が歩いていません。

それに沢山の人が行き交う滝道と違い、たまにすれ違う方と、

お互いにごく自然と挨拶を交わすことに温かい人間味があって

いつも不思議な感覚を覚えます。

狭い山道での人間の心理は面白いものですね。

 

「中の千本」付近で、大きなケヤキを見上げながら、風が吹く

たびに落葉する枯葉の舞をしばし眺めていました。

この付近にモミジの木が沢山あるものの、まだ青い葉をつけて

います。

ゆっくりと秋の気配を楽しんでいると・・・

 

前方の石段をゆっくりと上ってくる、同年輩のおばさんが見え

ました。

足元の石段の石を一つ一つじっくりと眺めながら、独り言を

つぶやいています。

そして、たまに頭上を見上げてはモミジを眺めています。

 

  「こんにちわ!  まだ少し紅葉には早そうですね!」

      「そうでんな!  これからやわな!  しやけどな!

       この石・・・これは石臼の片割れとちゃうかいな?

       墓石とは違うな?

       あっちにも違う模様の石があるわな!

       せやけど、こんな重たい石をよう運んできはったな?

       えらいもんやわ!  ありがたいこってんな!

       ワテもな! こんなしょうもないことばっか、気になり

       まんねん! せやけどありがたいでんな!

       お陰でこんなとこまで登らせてもろて、もみじ

       見れまんねんさかいな!

       ほな、気いつけてな!  おおきに! さいなら!」

 

おばさんはこてこての大阪弁で一人で喋りながら、

また上がっていかれました。

 

ワテも! 否 私もそう言われた足元の石段を見てみると、

今まで気が付かなかったものの、穴の開いた石や、角型や

丸型に整形、加工された石が所々に組み込まれていて興味を

引きました。

改めて再利用の知恵と、この重たい石をここまで一つ一つ運び

積み上げた作業を思うと頭の下がる思いでした。

おばさんの小さな気付きから、私も一つ教えていただきました。

 

サザンカの白い花、ピンクの花、紅色の花が、渓流沿いに

美しく咲いています。

落葉して少し寂しくなった森、色気の無くなって来た秋の森の

中で、ひときわ華やかさを感じます。

ちなみに、昨日のような雨を「サザンカ梅雨」と呼ぶそうですが、

どんな結びつきがあるのでしょうか?

 

瀧安寺の裏山で、落石により閉鎖されていた桜道も、二重の

ネットが張られて通れるようになっています。

 

木漏れ陽が山道を明るく照らしたので見上げると、樹冠の先に

秋の青空が広がっています。

私は落葉の積もる山道を踏みしめながら、秋たけなわの

森の散策を静かに楽しむことができました。

 ワテは満足だす!

けど、この傘! 邪魔だす! 

'13  11/18

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関空島をみる!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

箕面の森から関空島をみる・・・!

 教学の森から六箇山へ向かう途中に 「海の見える丘」 があります。

私はここでいつも一休みをしながら回りのバードウオッチングを楽しんで

います。

 

そしてついでに・・・? 

遠望できる大阪湾を眺めると、海がキラキラと輝いてきれいに見えます。

赤い大きな南港大橋の先には何隻かの大型コンテナ船が見えます。

その前には小さな漁船も見てとることができます。

 

ず~と手前のほうには大阪国際空港の滑走路が見えます。

この場所からゆっくりと約15分程のぼると六箇山頂(395.8m)に着き、

更に上方からの景色を眺める事ができます。

 

私はこの東裏山からゴルフ場の横を下って散策路にでると しばらくして

急に開けた所に出ます。

ここが 「あおぞら展望台」 です・・・ 

  (手書き看板がかかっていました。)

と 言っても行政が整備した物ではなく、民間の専門学校生? が 

手作りで伐採、整備したそうで (詳しくは知りませんが・・) 簡素なもの

ですが・・・

しかし、その景観には感嘆するものがあります。

 

ここから少し下ってハート広場へ向かう道沿いにも手作りの 

「わくわく展望台」 があり、ここも同じ人たちが作ったようです。

手作り看板が掲げられ、共に素晴らしい景観を楽しむ事ができます。

 

「あおぞら展望台」 はその名の如く上方は雲ひとつない秋の青空が

広がり、東方面には高槻、茨木、生駒山、奈良の山々・・・

前方の南には大阪市内が一望でき、ビジネスビル群が林立しています。

丸い大阪ドームの屋根が太陽に反射していつも光って見えます。

西方面には伊丹、西宮ハーバー、神戸港、六甲山・・・が見えます。

それは、まさに180度全開の大パノラマの絶景と言えます。

 

今日、私はいつもバードウオッチングで使っている10倍の小さな双眼鏡

東から西に向かって眺めていました。

今日は空気の澄んだ快晴のお天気です。

大阪湾を見ていると急にあのりんくうたうんの関空ゲートタワーホテルの

特徴あるビルが見えました・・・

さらに、その前から北に伸びる長い連絡橋をたどって行くと・・・

 

   見えた!

ここから初めて見る関空島です。

いつもはうっすらと霧がかかっていたり,かすんでいて見ることができ

ませんでしたが、やっと見つけました。

10倍の双眼鏡でもたいした物です。

ちなみに裸眼で見てみても何となくその存在が分かりましたが・・・

 

箕面の森の中から、手前に見える大阪国際空港、前方の関西国際空港、

それによく見えませんでしたが神戸港の沖合いには神戸空港が見える

はずです。

関西の三大空港がここから見渡せるのにも感激ですが、なにか田舎者

近未来の姿を先取りして上から眺めているような変な感覚にも陥り

ましたが・・・ 

 

それにしてもここからの眺めは飛行機ファンの方々にはお薦めですよ・・・

伊丹の空港に発着する飛行機を全て見渡せるからです。

時間帯にもよりますが先日私はいつも着陸態勢に入る南東方面の奈良

山並みにライトをつけた三機の待機中の飛行機を見ました。

順番待ちでしょうが、ゆっくりと 880万人都市大阪 の上空を低空で

続けて降りてくる姿に・・・ 一瞬、 大丈夫かな? と 不安を覚える

ぐらいでした。

 

一方、滑走路から北西へ向かって次々と飛行機が飛び立っていきます。

小型のプライベートジェット機から 何百人の乗客を乗せた数万トン重量

大型ジャンボ機もゆっくりと上昇していきます。

 

遠くに見える関西国際空港からも、神戸空港からも同じように飛び立って

いる事を思うと・・・

森の中からそれを見ている私は再び何か? 異次元の世界にいるような

感覚に陥ってしまいました。

 

かつて若かりし頃の私も あそこからヨーロッパ大陸へ、東南アジアへ、

アメリカ大陸へと飛び立っていた頃が、懐かしく思い起こされました・・・

 

 

双眼鏡から目を離して、私の座っている目の前にふっと目をやると・・・

木の切り株の端に小さな 赤とんぼ が羽根を休ませていました。

赤とんぼなんて久しぶりに見ました。

 

里の稲田に最近 赤とんぼが少なくなった・・・ と 先日、環境問題の

TV報道番組を見たところです。

こんな森の中で 赤とんぼを見るのも不思議な感覚です。

やがて私に見つめられてますます赤くなったトンボ?  は一休みを

終えて青空へ向かって飛んでいきました。

 

その前方からはハイテクノロジーの巨大コンピューターマシンが轟音と

黒い排気ガスを撒き散らしながら空へ向かって飛び立っていきました。

同じ空を飛ぶにしても・・・

自然破壊の進む地球と 進化し続ける人間の機械化文明は、果たして

これからも共存していけるのでしょうか・・・?

 

 

しばらくして私の座っている上方から賑やかな感嘆の声が聞こえて・・・

ふっと私は我に帰りました。

5人ほどの高年グループの方々でした。

私は中の女性お二人に木蔭の一等場所を譲り・・・どうぞごゆっくり・・・

お先に! 

ありがとうございます・・・気をつけて・・・ などと言葉を交わしてそこを

立ちました。

 

箕面の森から関空島を眺められるのは空気の澄んだ快晴の日にしか

私の双眼鏡では見ることができませんので 今日はラッキー!でした。

何か得をしたような気分で いつもと少し違う感覚の森の散策を楽しむ

事ができました。

'13  11/14

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秋の東海自然歩道に浸る!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

秋の東海自然歩道に浸る!

 今日は箕面ビジターセンターの駐車場に車を停めて、久しぶりに

東海自然歩道歩きました。

この 明治の森・箕面国定公園と同時に設けられた 

明治の森・高尾国定公園・・・

 (東京都 八王子市高尾山)とを結ぶ 東海自然歩道の山道は、

  全長1697KMで、その箕面のスタート地点の石碑がここにあります。)

 

ここから石階段を上り、右側の山道を行くと、勝尾寺の裏にでると

自然4号路へ、左側の岩場を上り行くと東海自然歩道の始まりです。

高尾から全走破した幾多の人々が最後に下った岩場です。

 

  「シェルパ斎藤の東海自然歩道全走破・213万歩の足跡」 

   (小学館文庫)や・・・

  「歩いてよかった、ふれあった・夫婦で歩きとおした東海自然歩道の

   16年」 (山と渓谷社)など・・・ その他にも何冊かありますね。

この道を全走破された方々の本を読むと、私もにわかに血が騒ぎます

が・・・

されどもう少し若ければ・・・と しぼむ夢でもありました。 

 

最初の岩場を上りきった所から後ろを振り向くと、箕面の森ももう

すっかりと秋の風情となっていました。

山道に落ちているきれいに色づいた落ち葉を何気なく拾っていると、

いつの間にか手がいっぱいになってしまいました。

カエデ、ハゼノキ、ヤマウルシ、つた、ヌルデ、ドウダンツツジ、ニシキギ、

ハナミズキ、ヤマガキ、クヌギ、ヤマザクラ、エビズル・・・

実はきれいに色づいている葉っぱほど名前が分かりません・・・ 

 

沢山のススキの穂が風になびいているのを見るともう晩秋だな・・・

と、実感します。

私の靴が何かをふんづけたのか?   ザク!  

みると沢山のドングリがいっぱい落ちています。

今年は豊作かな・・・ 森の動物達は大喜びにちがいありません。

箕面の森には17種類のドングリの木があると聞きましたが・・・

コナラ、クヌギ、アベマキ、アラカシ、ウラジロガシ、シラカシ、スタジイ、

マテバシイ、ウバメガシ、ツブラジイ・・・ 後は分かりません・・・ 

 

アケビの実を食べ残した皮が落ちています・・・近くにアケビの木があるに

ちがいありません。

ホンドリスが食べ残した通称 エビフライも見受けられます。

それに実を食べた後の山栗の空イガ・・・

触ると痛くて持てませんが動物達はどうやって中身を取り出すのかな ?

いつも不思議でなりません。

 

丸太を切ったベンチがあったので一休みをしながら目を閉じて、耳を澄ま

と・・・  いろんな鳥達のハーモニーが聞えてきます。

あれは?  

シジュウガラかな、ヤマガラか、エナガ、メジロ、キセキレイ、アトリ・・・

私にはこつこつ木をたたいているコゲラと、ギャーギャーとうるさい

ヒヨドリ位しか判別できませんが・・・ 

 

それに鳥達と共に風の音や揺れる葉音のささやき・・・

いつも私はこんな 森のコンサートを聴いて楽しんでいます。

とても心が癒されて別世界に入ったように感じられる大好きな一時です。

 

目を開けた私に最初に飛び込んできた見事な紅葉・・・

あれはナナカマド・・・? 

東北以北ではよく見かけますが・・・ 鮮やかな紅色の葉をつけた木が

ひときは目につきました。

そう言えば以前、箕面ナチュラリストクラブの方に聞いたことがあり

ました。

 「本来ナナカマドは北の寒い所の木なのに、この箕面の山でも見ること

  ができるのは・・・  寒いシベリアから日本海を通る寒風がこの僅かな

  箕面の谷を抜けて太平洋にでる通り道だから・・・ 」 との事でした。

 

それからしばらく歩くと、ヒノキ林のくねった山道沿いに、私は初めて見る

可憐で小さな野草の花を見つけました。

白い5片の花びらで草丈は20cm、花径は1.5cmぐらいです・・・

アケボノソウか? 

ケイタイの写メールで撮って、帰りに箕面ビジターセンターの森の博物館

調べましたが分かりませんでした・・・

係りの人に写真を見てもらいましたが・・・ センブリでは? 

ちょっと違うようですが・・・  

帰宅して図鑑を調べてみても分からない・・・?

花弁はイワイチョウにとてもよく似ていますが、まさか亜高山の湿地で

中部以北に分布するものと言う説明書きにはこれも違うようなの

ですが・・・?

 

趣味でもないのになぜそんなにこの野草の花に惹かれたのでしょうか?

今、思い出しても余りにひっそりと清楚に、しかも小さいのに凛とした

気品に満ちた立ち姿・・・

私はひとめぼれ・・・ 本当に惚れ込んでしまったようです・・・ 

森の中でこんな出会いがあるんですね・・・  感激でした!

 

私は尾根道の 開成皇子の墓・・・

 (なんでも鎌倉時代のものとか・・・ 宮内庁の文字も見えます) 

そこから 最勝ケ峰(535.3m)の先の岩場でお昼にしました。

ここからは奈良の山並みや大阪が一望できます。

 

リュックサックからおにぎりを取り出すときに小さなスケッチブックが

入っているのに気付き、早速食後に遠景をスケッチしてみました。

こし冷たくなってきた穏やかな秋風を受けながら・・・

しかし、尾根でさえぎる物がない岩場ですが、太陽の暖かさと森の

コンサートに、私はついウトウトと心地よい眠りに入ってしまいました・・・

なんと幸せな至福の一時なのでしょうか・・・!

 

 

 

 秋空に 紅いろ葉たち 舞い踊る 

 野の花に 心ときめく 立ちすがた 

 ウトウトと ここは天国 秋の森     (花詩) 

'11  11/11

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癒しの森!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

癒しの森!

  ”明日は今年最高の秋晴れとなるでしょう・・・” 

との予報通り、今朝は気持ちのいい爽やかなお天気です。

 

先日、庭の植木鉢を移動中に腰を痛めてしまい、

余り歩けないので迷っていたものの、やはり箕面の山並みを

見ているともうソワソワしてきました。

 

毎年11月の週末はかなりの人出となるので、

車で静かな森の近くまで出かけることにしました。

箕面ドライブウエイは交通規制がかかり、

沢山の警備員が立っています。

 

車からみる箕面の山並みは少しづつ色づき始め、

時折り黄葉が舞っています。

車の窓を全開にしてしばしドライブを楽しんだ後、

いつもの<EXPO90・みのおの森>駐車場へ・・・

 

いつも数台しか見かけない車が、今日は10数台駐車していて

やはり季節柄のようです。

車から一歩外へ出ると、すぐに沢山の野鳥が賑やかに

迎えてくれました。

 

少し肌寒いぐらいの秋風です。

しかし、真っ青な空から太陽の眩しい光が降り注ぎこみ、

ほどよくブレンドしてくれた暖かさは肌に実に心地よく

爽快な気分です・・・ やっぱり来てよかった!

 

管理棟に続く両脇の道には、何本かのトチノキの大木が

大きな黄葉をつけ、風が吹くたびに一枚二枚とその大葉を

落としています。

 

<花の谷>に入ると、正面にヤマボウシの木が見事な

紅色葉をつけています・・・

 

ふっと西の方を見ると、3人の方が大型望遠レンズを付けた

カメラを、東の方へ向けて覗いています。

何がいるんだろうか?

邪魔をしないようにそっと聞いてみると・・・

 

  *  ムギマキでんねん!  

     カラスザンショウの実を食べにくるんでね~

     麦まく時に現れるんでムギマキ言いまんねん~

 

     ムギマキ?

 

そんな名前の鳥は初めてなので、私も双眼鏡で覗いて見た

ものの、丁度飛び去った後とかで残念でした。

しかし、その後で二羽のメジロが鶯色した美しい衣で、

その赤い実を美味しそうについばんでいたので

しばし見とれていました。

 (* ムギマキが気になって帰宅後、野鳥図鑑で調べたものの

   全く分からず、本名はなんと言う鳥なんだろうか??)

 

森の公園の春夏秋冬の各森をゆっくりと歩いていると

モクレンやコブシ、ケヤキ、オオシマザクラ、サトザクラなどが

美しく黄葉し、見上げる青空のコバルトブルーと対比して

秋の風情を楽しませてくれます。

 

芝生広場で一休みをしていると、一組の老夫婦が手をつなぎ

お互いを労わるようにして散策を楽しんでおられます・・・

ほのぼのとしたいい光景です・・・

 

私は腰の調子をみながら、ゆっくりと長谷山(568.2m)へ

向かってみました。

尾根道を挟んで東側はスギ、ヒノキなど植林された常緑樹林帯、

西側は広葉、落葉の雑木林で、秋はなんと言っても

この西側が美しい景観です。

 

その中でも(名称はいい加減ながら)コナラ、リョウブ、ヤマハゼ、

ハナノキやミズキ、ヤマザクラ、イタヤカエデなど多くの樹木が

紅黄葉で秋の彩をそえています。

 

山頂から少し先の高圧鉄塔(関電・山下線32号)下に出ると

東西に視界が開け、東に茨木、高槻の市街がみえ、生駒山、

金剛山が霞んで見え、手前には北摂霊園が広がっています。

反対側の西には堂屋敷山から六甲山系が見渡せ、

それぞれの尾根に向かって何本もの高圧電線が渡っています。

 

穏やかな小春日和となり、私はしばし浸りこんで

その色づき始めた山々の景観を楽しみました。

 

再び元へ戻り、今度は鉢伏山(604・0m)へ足が向かいました。

森を歩いていると痛みがどこかへ飛んでいってしまうので

不思議です。

 

紅葉したハウチワカエデが美しい~

エノキ、ケヤキ、エドヒガンなどの黄葉や、太陽を浴びた

トサミズキの葉脈がはっきりと透けて見えて美しい・・・

 

樹幹の間から北の遠方に何か光るものが~?

早速 双眼鏡で覗いてみると、能勢・妙見山の特徴ある

  「星嶺」か?

  (* 宗教施設で世界的な建築家・高松伸の設計とか)

太陽に反射して黄金のように輝き、神々しい姿が見えました。

 

ずっと手前下に目をやると、森の中に開けた箕面・森町の

新しい街並みが見えます。

まだ空き地が多いものの建築中の家々も見え、

これからの街づくりなのでしょうね。

 

山頂に着くと・・・

一組の若者がいて、今流行の山ガールと山ボーイといった

お洒落な服装です。

改めて自分の服装を見ると、一昔前の古い山爺スタイルが

なんだか恥ずかしくなりました。 

 

腰を痛めたときに見てもらった近くの医者から・・・

 

  *  もう年ですから~ よくあるパタ~ンですわ!

 

と笑われてしまったものの・・・

それでじっとしていてもボケるばかりですから、

こうして無理せずとも四季折々の箕面の森の散策を

楽しめることは幸せなこと・・・ まさに私の癒しの森です。

 もう立冬なんですね。

'13  11/7

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雨の森の散策ごと・・・

2020-08-26 | *編集・秋/11月

雨の森の散策ごと・・・

 台風一過・・・

窓から差し込む朝陽を見ているだけで、もうワクワクと

嬉しい気分になってきます。

 

しかし、山へ出発する頃にはもう雲が広がってきました。

 

今日は外院の里山からと予定していたものの、いつもの

バス時間が変更になっていて、乗り遅れてしまいました。

仕方なく予定変更し、箕面・白島からのスタートです。

 

谷山林道に入り、薩摩池、五藤池、白姫大明神を抜ける頃から

小雨が降ってきました。

 

林道を上って行くと、20年以上前に見た採石跡の山肌が、

もうしっかりとした森に戻りつつあり嬉しくなります。

 

谷川を渡ると、木の枝に何か表示物がぶら下がっています。

よく見ると・・・

 

 「現在、この付近にて有害鳥獣(ニホンジカ、イノシシ、カラス等)

  の捕獲を行っております。 十分注意してください。

              箕面市・大阪府猟友会、箕面支部~」 と。

 

これはいつのことなのかな?

 

と思いつつ、ふっと忘れていた鈴を取り出してリュックに取り付け

ました。

チリン チリンと鳴るたびに、最近は自分がお遍路さんか

豆腐屋にでもなったかのような気分ですが、時節がら 

仕方ありませんね。 (笑)

 

山沿いには紫色の小さな野草の花が咲いています。

ススキの穂が白くなり始め、時折吹く秋風に揺れています。

ドングリの実が山道に沢山落ちていたので、少し拾って

ポケットに入れました。

 

しばらくすると前方に車が数台・・・

車一台ギリギリの狭い林道ながら、いつものモーターバイク

愛好の若者たちとは様子が違うようです。

 

近づくとオレンジ色のベストをつた人が7-8人いて、

よく見ると皆さん猟銃を担いでいます。

 

 今日ここでの実施なんだ!

 

狩りに出かける準備をしている一人の方に尋ねてみました。

 

 ・ すいませんが、この先は通行止めですか?

 

   *  ああ・・・ その先は反対側やから大丈夫ですわ!

      今日はシカとシシ撃ちですわ!

      気いつけてやりませんで・・・

 

背広姿の方もいて、市の方だろうか?

 

 ・  ご苦労様です・・・ と、私はみんなに声をかけつつ

間違って撃たれないように、自分の存在をアピールしてから

通り抜けました。 (笑)

 

各車には 「鳥獣駆除作業中」 のステッカーが貼ってあります。

 

後方から大きな声が聞こえ・・・

 

  「~この川にビール吊るして冷やしておくからな・・・」

 

おいおいビールか?  まさか?

一瞬、誤射しないでくれよ! 飲酒運転? と思ったものの、

聞き違えか? 冗談ごとに違いありませんよね・・・ (笑)

 

谷山谷を上って行くと雲は厚くなり、雨と共に森が急に暗く

なってきました。

すると所々に白いものが浮きだって見える・・・

よく見ると白いキノコです。

なんだか動いているようで、不思議な雰囲気に包まれました。

 

そこへ、今ここにいたかのようなヌタ場(イノシシの風呂場)が

数ヶ所あり、そのリアルさに思わず周辺を見回しました。

大声を上げて先ほどの猟師さんに知らせたくなるような気持ち?

聞こえるはずもなく、まして銃口がこちらに向かってきては

余計に恐いので、早々に尾根を目指しました。 (笑)

 

 

ド ド ド ド ド ド・・・

前方からただならぬ響きが・・・ イノシシか?  シカか?

 

と言うのも、一度 長谷山頂で、寝ていたシカの群れを知らずに

驚かしてしまい、その ドドドドドと駆け下りるシカたちの残響が、

いまだ耳にトラウマのように残っているからですが・・・

 

一瞬身構えたものの人間でした。 (笑)

 

マウンテンバイクに乗った若者が7人、次々と山を下って

きたのです・・・

私が山裾に上がり待っていると・・・

 

  *  こんにちわ! すいません! ありがとうございます!

     失礼しました!

 

などと口々に挨拶しながら通り過ぎていきました。

やがて再び シ~ン とした森に戻りました・・・

 

耳を澄ませていると、谷川の小さな流れが素晴らしいメロディ、

リズムを奏でています・・・

そこへハラハラハラ~ と、数枚の黄橙色したヤマザクラの葉が

舞い落ち流れていきます。

不規則な雨とその葉音、時折り森にこだまする野鳥の鳴き声・・・

樹冠を揺らす冷たい秋風の音・・・

 

幾多の音がハーモニーし、サウンドとなり、フォレストミュージックと

なり、ブルースやワルツのように森に響くのです。

やがて雨は本降りとなり、激しい雨打つ葉音がドラムを叩くような

音となり、強烈なジャズサウンドになってきました・・・

 

私は一人、雨の森のコンサートを満喫しました。

 

連日 熊に襲われたと言うニュースがTV報道されていますが、

箕面の森では10数年前に熊の写真が偶然撮られ、

私もビックリしたものですが、それ以来見かけたと言う情報は

聞きませんね。

 

イノシシもシカも今や害獣扱いとされてしまい、可哀そうにと

思いつつ、人間の責任云々は別として、その人的被害は重大で

駆除もやむおえません。

 

雨の中、猟師の皆さんには本当にご苦労様です。

 

これからだんだん寒くなると供養も兼ね、熱燗にボタン鍋も

いいものですし・・・ (笑)

 ’10-10-31  (曇、雨)


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一期一会の森の紅葉・・・!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

一期一会の森の紅葉・・・!

 今日(11/30)は、朝から雲ひとつない、まさに抜けるような秋空が

広がっています。

私はスカイアリーナの上から、ゆっくりと視界180度の大阪の遠望を

楽しんだ後、もうとっくに刈り入れの終わった新稲の畦道を歩き

ながら、所々で作られている冬野菜畑を覗いたりして、去り行く

秋の風情を味わっていました。

 

里山の小高い所には、たわわに実る山柿の実が垂れ下がり、

小鳥たちの楽しい宴が見受けられます・・・  

その横には寒桜が満開に咲いています・・・ 春の桜と違って花がらが

小さく、白い花は目立たなく、そのひっそり感が、静かな秋の里山には

似合っているようです。

 

小川口から森に入り、しばらく上っていくと、上からバラバラバラ~と、

沢山の枯れ葉の歓迎にあいました・・・ 

足元には沢山のドングリと共に、落葉した枯れ葉が積み重なり、歩く

たびに、バリ バリ バリと音を立てます・・・   

見上げると、コナラ、クヌギ、ブナ、ヤマザクラ、クリ、ミズナラ、カエデ

などの樹木が、黄色や茶褐色した葉をいっぱいに広げています・・・

上空の真っ青な空と対比して、なんとも美しい自然美です。

 

少し上ったところから振り返ると、そんな紅葉した樹間から、遠くに

キラリと光る建造物が見えました・・・  

遥かかなたの此花区の大阪ドームのようですが、丸い屋根に太陽に

反射して、森の中からでもすぐに見分けがつきました。

(今年、このドームで試合をしたタイガースには、一喜一憂させられ

ましたが・・・ (笑))

 

憩いの丘から水沢の谷の方向へ下っていくと、急に森の茂みで薄暗く

なってきました・・・

更に、細い山道を進むと、前方が急に明るくなってきました・・・ 

すると突然!

きれいだ!  すごいな・・・!  思わず感嘆の声をあげてしまい

ました。

 

見事に黄色く紅葉したヤマモミジの中に、まるでスポットライトが当って

いるかのように明るい木漏れ日が差し込んでいます・・・ 

その舞台中央の、細い清楚な枝先に目を奪われてしまいました・・・  

そこには、真紅に紅葉した小さなもみじの木が一本ありました・・・  

それは女王蜂のように大群の働き蜂に守られ、かつその大群を指揮

するかのように、その毅然とした姿に感動を覚える美しさがあり

ました。    

欝蒼とした森の中で、ここだけはまるで別世界のようです・・・  

私はしばしたたずんで、その絵になる光景に浸りきっていました・・・  

まさに 一期一絵? です。

 

今、箕面の森は紅葉の真っ盛りです・・・  

しかし先週のこと、私はその瀧道を歩き、大瀧まで行って来ましたが、

その余りにも多くの人混みに圧倒されて、ビックリして帰ってきたところ

です・・・  

同じ箕面の森でも、一歩違う道に入ると、静かな季節の移り変わりを肌

感じる所が沢山あります・・・

森のこもれびの差し込む小道で、一休みをしながら耳を澄ますと、

いろんな鳥たちがさえずっていて、森のコンサートが楽しめますよ・・・  

風の音、枝葉の擦れ合う音、木の葉が落葉する音などの伴奏も聞えて

きます・・・ 

枝を揺さぶり飛び立つ小鳥の後から、バラバラバラと落葉してきて、

その度に少し森が開け、青空が広がるように感じます。

 

あんな所に、赤い屋根の山小屋でもあったのかな?   

早速双眼鏡で覗いてみると、紅色したもみじの木でした・・・  

その横には、背の高い木があり、黄色く実ったヤマガキが、沢山の

実を付けているのが見えます・・・ ヤマグリも・・・ ドングリも、

沢山実を落としていて、今年も森の実りは豊作のようですね・・・   

きっと豊かな森の恵みに、森の生き物たちは大喜びに違いありま

せん。

 

それにしても今日は日曜日なのに、森の中で一人も、どなたにも

出会いませんでした・・・ みんな瀧道へ集中しているのでしょうか・・・ 

まさか! (笑)

あの森の美しい紅葉を見ることができたのは、ひょっとして今日は

私一人だけなのかな?  

季節の変化は早く、日々刻々と天候も変り移り変わっていきますから、

まさに一生に一度の出会う機会だったかも知れません。  

場所が変れば、同じ森の中でも全く違う様相で、不思議にすら感じ

ます。

 

今日の瀧道や大瀧前は、先週よりも更にすごい人並みが続いている

事でしょうね。

それを思えば・・・  静かな森の中で出会ったあの真紅の女王紅葉に

、一期一会(いちごいちえ)を感じる事ができたことは、まさに

至福の一時と言わねばなりません・・・   

今日はあの美しい光景を胸に、心地よい眠りに入れそうです・・・

 

 

「こもれびに 一期一会の 紅紅葉」

「静寂と 喧騒混じる もみじ森」       

「秋深き もみじ天ぷら 忙しき」      

「美しき 一期一絵の 箕面森」       (花詩)

 08-11-30 (完)


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お猿さんに教えられた家族の優しさ・・・!   

2020-08-26 | *編集・秋/11月

お猿さんに教えられた家族の優しさ・・・

 11月下旬、箕面の紅葉が真っ盛りとなりこの日曜日はすごい人出になり

ました。

箕面の滝に向かう人たちが多く、この日ばかりはあの混雑した心斎橋を歩く

ようなものでしたので、私は初めて臨時バスに乗り、一気に勝尾寺まで上が

り、そこから今日のコースを楽しむ予定です。

勝尾寺園地から降三世道を登り、東海自然歩道から清水谷~四反田谷

EXPO90箕面の森~落合谷から滝道に下りてくる予定なのです。

 

バスを待つ人々で箕面の駅前はこれもすごい人だかりで、結局3台目の

バスにやっと乗ったのですが、この間約30分、私の後ろに並んだのは

若夫婦と2~3歳位のお嬢さん、そして話し方から嫁さんのお父さんの

4人家族と一緒になりました。

そしてそれは私の後ろに並んだ直後から始まりました。

嫁さんが自分の父親に向かって・・・・ 

” ほんまにアホちゃうか? ドンクサイな! はよ歩きいな・・・何してんのん? 

ノロノロしてからに・・・それにな そんな格好できてからに・・・

ほんま恥ずかしワ!  それになタバコすうのやめてんか・・・ くさいな! 

もう しっつかんといて・・・ うっとうしいな!・・・ ”  

子供を抱っこした夫は 横を向いているが, 子供は気になってかお母さんと

おじいちゃんの方を交互に見ながら心配している様子。 

やがてバスがまだ来ないようなので おじいさんはボロカスに娘に言われ

苦笑しながら・・・

” ちょっと小便に行って来るワ・・ ” と、列を離れた。

 

そんな父親にまだ腹が立つのか 夫に向かって・・・

”ほんまにしょうない男やで・・・ あ~あ  あんな所でまたタバコ吸ってるワ!

なんちゅう格好や! ヘラヘラするし、頼んないし、ほんま嫌んなんわ・・・ ” 

夫は聞きたくない様子で娘と喋っている。

私もそうだがバスを待って並んでいる人々はそんな言葉を聞きたくもないが

、否応無くその大きな声は聞こえてくる。  

これから きれいな紅葉を見に行く期待に胸膨らませている人達もその

汚い言葉使いに一様に嫌悪感を抱いているようだった。

 

やがてバスが到着。

おじいさんは小走りにまた列に並んだ。

順にバスに乗ったので運悪く? 私はまたこの家族の横に立つ事になった。

すると今度は・・・

” ポケットに手いれたあかんゆうてるやろ・・・ アホ! ドジ!

帽子もかぶるんやったらちゃんとかぶりいな・・・ くさいな! 

あっちむいとてっか・・・ 便所といるみたいやワ・・・ ”    

もう無茶苦茶です・・・

こっちが腹が立ってきて、余程怒鳴ろうかと思うくらい血圧が上がってきた。

  

夫もこの嫁と義父の間を取り持つすべもないらしく、でも周りを気にしてか

そわそわしているのが感じられる。 

おじいちゃんはそれでも照れくさそうにして下を向いてじっとしている・・・

おばあさんはどうしたのかな?  いるのかな? 

娘夫婦と一緒に暮らしているのかな? 

毎日毎日こんな調子だったら大変だろうな・・・ それでも今日は娘夫婦と

孫と一緒に箕面の紅葉を見ようと楽しみにしてきたんだろうに・・・

つい 私もおじいさんの身を案じてしまった。

 

やがて満員のバスが走り出した。

ドライブウエイをしばらく登ると南側に大阪が一望できる・・・

お~!  と、乗客から歓声が上がる。

お天気もよく最高のもみじ日和になりそうだ。

バスのみんなにもやっと笑い声が聞こえてきて楽しい雰囲気が漂ってきた・・・

しかし、また始まった ” もう~混んでるゆうてこっとへこんといてか! 

なにフラフラしてんの・・・ ほんまドンくさいわ・・・ しっかり立つときいな・・ ” 

 

満員のバスの中でそれはないだろうに・・・

でも、そこまでいわれてもおじいさんは黙ってしょぼんとしている。 

おばあさんがいたらこんな光景にはならなかったろうに・・・

娘夫婦を頼りに必死に生きているに違いない・・・・

わたしはそんなおじいさんが可哀想で仕方なかった。 

そこまで言わなくても、もっと優しくしてあげたらいいのに・・・

せっかくの快晴なのに、私の心は深く沈んでしまった。 

 

やがてバスは地獄谷からこもれびの森への入り口に来て急に止まった・・・

西側の谷一面にみえた真っ赤に紅葉した見事な景色に、思わずバスの中から 

” ワー すごい! きれいだ~ ” と、一斉に大きな歓声が沸き起こった。 

実はバスが止まったのは、お猿さんの群れが約5~60匹ぐらい道路上を

占拠していて通れなかったためなのだ。

この時期、心無い観光客が車の中から菓子類を投げたりするので、それを

目当てに森の中から降りてくるのだ。 

 

その時、丁度バスの窓からみえる土手の岩の上にボス猿だろうか ?

いかにも大きく風格があり、顔の周りには 白いものが目立つ老猿が寝そ

べっていて、その周りを沢山の猿がとりまき、ニ匹の母猿が子猿を抱えながら

一所懸命にその老猿の毛つくろいをしている・・・・

老猿は時折目をつむり気持ちよさそうに身を委ねて・・・

実に落ち着いてくつろいでいる様子だ。 

乗客はみんなその先に見える美しい紅葉と、目の前の老猿のしぐさを

交互に見ながら静かにその感激と感動に浸っていた。

 

その時、あの夫の腕の中で抱っこされていた幼いお嬢ちゃんが、

大きな声で老猿を指さして一言喋った・・・ 

” あの おじいちゃんは 幸せそうだね・・・   

 

一瞬、間をおいてバスの前の方でパチパチと手がなった・・・

やがてそれは大きな拍手でバス全体に広がっていった・・・

そしてバスは静かに発車した。

 

それから勝尾寺までの15分間、バスの中は遠足のように楽しい会話ばかり

になった・・・

あの嫁のキーキー声はついにそれから一度も聞くことは無かった。

 

” おかあさん!  おじいちゃんに やさしくしてあげてね・・・ ”    

あの娘さんの願いは、バスの中全員の願いになりました。

私は、さわやかな気持ちでバスを降り、今日の森の散策に向かいました。

 

それにしても大阪のおばちゃんは口が悪いし、その旦那は口が立たないし

、周りはいらいらして口を出したいし・・・

いずこも似たようなものだと苦笑する・・・  

もう!  (笑)

 06-11 (完) 


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秋の東海自然歩道に浸る・・・!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

秋の東海自然歩道に浸る・・・!

 今日は11月の最初の休日です。

箕面ビジターセンターの駐車場に車を停めて、久しぶりに東海自然歩道

歩きました。

この 明治の森・箕面国定公園と同時に設けられた 

明治の森・高尾国定公園・・・

(東京都 八王子市高尾山)とを結ぶ 東海自然歩道の山道は、

全長1697KMで、その箕面のスタート地点の石碑がここにあります。)

 

ここから石階段を上り、右側の山道を行くと、勝尾寺の裏にでる

自然4号路へ、左側の岩場を上り行くと東海自然歩道の始まりです。

高尾から全走破した幾多の人々が最後に下った岩場です。

 

「シェルパ斎藤の東海自然歩道全走破・213万歩の足跡」 

(小学館文庫)や・・・

「歩いてよかった、ふれあった・夫婦で歩きとおした東海自然歩道の

16年」 (山と渓谷社)など・・・ その他にも何冊かありますね。

この道を全走破された方々の本を読むと、私もにわかに血が騒ぎます

が・・・

されどもう少し若ければ・・・と しぼむ夢でもありました。 (笑)

 

最初の岩場を上りきった所から後ろを振り向くと、箕面の森ももう

すっかりと秋の風情となっていました。

山道に落ちているきれいに色づいた落ち葉を何気なく拾っていると、

いつの間にか手がいっぱいになってしまいました。

カエデ、ハゼノキ、ヤマウルシ、つた、ヌルデ、ドウダンツツジ、ニシキギ、

ハナミズキ、ヤマガキ、クヌギ、ヤマザクラ、エビズル・・・

実はきれいに色づいている葉っぱほど名前が分かりません・・・ (笑)

 

沢山のススキの穂が風になびいているのを見ると本当にもう秋だな・・・

と、実感します。

私の靴が何かをふんづけたのか?   ザク!  

みると沢山のドングリがいっぱい落ちています。

今年は豊作かな・・・ 森の動物達は大喜びにちがいありません。

箕面の森には17種類のドングリの木があると聞きましたが・・・

コナラ、クヌギ、アベマキ、アラカシ、ウラジロガシ、シラカシ、スタジイ、

マテバシイ、ウバメガシ、ツブラジイ・・・ 後は分かりません・・・ (笑)

 

アケビの実を食べ残した皮が落ちています・・・近くにアケビの木があるに

ちがいありません。

ホンドリスが食べ残した通称 エビフライも見受けられます。

それに実を食べた後の山栗の空イガ・・・

触ると痛くて持てませんが動物達はどうやって中身を取り出すのかな ?

いつも不思議でなりません。

 

丸太を切ったベンチがあったので一休みをしながら目を閉じて、耳を澄ま

と・・・  いろんな鳥達のハーモニーが聞えてきます。

あれは?  

シジュウガラかな、ヤマガラか、エナガ、メジロ、キセキレイ、アトリ・・・

私にはこつこつ木をたたいているコゲラと、ギャーギャーとうるさい

ヒヨドリ位しか判別できませんが・・・ (笑)。

 

それに鳥達と共に風の音や揺れる葉音のささやき・・・

いつも私はこんな 森のコンサートを聴いて楽しんでいます。

とても心が癒されて別世界に入ったように感じられる大好きな一時です。

 

目を開けた私に最初に飛び込んできた見事な紅葉・・・

あれはナナカマド・・・? 

東北以北ではよく見かけますが・・・ 鮮やかな紅色の葉をつけた木が

ひときは目につきました。

そう言えば以前、箕面ナチュラリストクラブの方に聞いたことがあり

ました。

「 本来ナナカマドは北の寒い所の木なのに、この箕面の山でも見ること

できるのは・・・  寒いシベリアから日本海を通る寒風がこの僅かな

箕面の谷を抜けて太平洋にでる通り道だから・・・ 」 との事でした。

 

それからしばらく歩くと、ヒノキ林のくねった山道沿いに、私は初めて見る

可憐で小さな野草の花を見つけました。

白い5片の花びらで草丈は20cm、花径は1.5cmぐらいです・・・

アケボノソウか? 

ケイタイの写メールで撮って、帰りに箕面ビジターセンターの森の博物館

調べましたが分かりませんでした・・・

係りの人に写真を見てもらいましたが・・・ センブリでは? 

ちょっと違うようですが・・・  

帰宅して図鑑を調べてみても分からない・・・?

花弁はイワイチョウにとてもよく似ていますが、まさか亜高山の湿地で

中部以北に分布するものと言う説明書きにはこれも違うようなの

ですが・・・?

 

趣味でもないのになぜそんなにこの野草の花に惹かれたのでしょうか?

今、思い出しても余りにひっそりと清楚に、しかも小さいのに凛とした

気品に満ちた立ち姿・・・

私はひとめぼれ・・・ 本当に惚れ込んでしまったようです・・・ (笑)

森の中でこんな出会いがあるんですね・・・  感激でした!

 

私は尾根道の 開成皇子の墓・・・

(なんでも鎌倉時代のものとか・・・ 宮内庁の文字も見えます) 

そこから 最勝ケ峰(535.3m)の先の岩場でお昼にしました。

ここからは奈良の山並みや大阪が一望できます。

 

リュックサックからおにぎりを取り出すときに小さなスケッチブックが

入っているのに気付き、早速食後に遠景をスケッチしてみました。

すこし冷たくなってきた穏やかな秋風を受けながら・・・

しかし、尾根でさえぎる物がない岩場ですが、太陽の暖かさと森の

コンサートに、私はついウトウトと心地よい眠りに入ってしまいました・・・

なんと幸せな至福の一時なのでしょうか・・・!

 

 

 

「 秋空に 紅いろ葉たち 舞い踊る 」

「 野の花に 心ときめく 立ちすがた 」

「 ウトウトと ここは天国? 森の中 」    (花詩) 

’11 11・6


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絵になる里山・・・!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

絵になる里山・・・! 

 今日は朝陽のまばゆい快晴の朝でしたが、次第に雲が暑くなり、私が

新稲の里山を歩いていると小雨がパラパラ・・・

しかし、すぐにまた雲が開けて再び太陽が顔を出すというめまぐるしい

お天気です。

 

新稲の里の花栽培畑では今、コスモスや菊の花などでいっぱい・・・

半分ぐらいはもう出荷した様子です。

刈り取りの終わった稲田の土手やあぜ道には、秋の野草の小さな花が

いろいろと咲いています。

里の秋を肌で感じます。

 

牛小屋では乳牛がゆったりと尻尾を振っていました。

この牛舎も、横のクスノキの森と併せて見ると絵になる光景ですね。

 

スカイアリーナの東側にある 小川口からいつも森に入りますが、そこへ

向かって歩いていると山裾に7~8本の 寒桜の花が満開です。

その中に一本だけ ヤマガキ(豆柿)の木があり色づいた柿の実を

たわわにつけています。

渋いのか?  毎年 誰も採ろうとしませんが、熟すと甘くなるのか、晩秋

から冬にかけて小鳥達の美味しいご馳走になり、いろんな小鳥がやって

きます。

私のバードウオッチングの楽しみの場所です。

落葉した山里の木々の中にあって、小枝に沢山の小さな実をつけた

ヤマガキの風景はいつも絵になる秋の風情です。

 

ここから後ろ(南)を振り向くと、大きなユーカリと楠木の先に稲田が広が

り、その先の先の先の方を見ると、大阪のビル群が林立していて、

まるで一つの大きな森の姿のように見えます。

その後方には奈良の山々がうっすらと見えています。

いつもここへ来るといつの日にか、ここで絵を描いてみたいな・・・と、

思う所です。

 

それは、19世紀の画家 カミーユ・コローの 「フォンテーヌブローの森」 

で描いた数々の絵画の中に こことよく似た光景があり、心引かれたから

なんですが・・・。

 

先日、ここで一人の女性がキャンバスを立てて絵を描いておられました・・・

この新稲の里では時々スケッチブックを手に描いておられる方々を

お見受けします。

更に或る日、駅前の箕面文化センターでの絵画展で、まさしくここの風景

見事に描かれていた作品を見ました。

何となく心引かれて描いてみたい・・・と思っていた自分の印象に、すでに

いろんな方が挑戦されている事に嬉しくなりました。

 

絵心が全くない私が、箕面の滝道の所々でキャンバスを立てて描かれて

おられる方々の絵を後ろから見せて頂いて初めて絵に興味を覚えました。

(滝道やその側道、箕面川流域、瀧安寺、勝尾寺など森の中では絵に

なるところは沢山ありますから・・・)

それで、私も60の手習いでやってみたい・・・ と 思い立ったのですが・・・

やっと思い切って若い先生について基礎から油絵を習い始めました。

頑固で思い込みが多く、不器用で短気な私ですからいつも悪戦苦闘です

が、最近やっと少し面白くなってきた所です。

 

外院の里でも同じように里山を描いておられる方をお見受けします。

絵になる里山の風景が広がっています・・・。

 

箕面の奥座敷と言われる止々呂実(とどろみ)の秋の風情もいいですね。

 

高山の里はまさに田舎の風景です。

箕面駅前から私は 六箇山~ 鉢伏山~ 明ケ田尾山をゆっくりと歩いて

約3時間でこの高山の里に下ってきます。

車だと20分ぐらいでしょうか・・・!

 

こんな所にこんな田舎があるんだ・・・と、最初はしばらく懐かしい思いに

浸っていました。

森の鎮守の中に無人の住吉神社があり、その前には上に下にきれいな

棚田が広がっていて、私は田植えから稲穂の刈り取り時期までよく訪れ

ます。

コスモスやダリア、菊や秋の花で農家の前庭には花がいっぱいです。

今は柿ノ木にいっぱいの柿がたわわに実っています。

ここでいつも絵筆を執りたいと思いつつもまだ実現していません。

本当に素朴でいい風景が広がっていますよ。

 

箕面の森の中で描いてみたい絵になる風景は他にいっぱいありますが、

私はまだその風景を体で感じ、心で感じて・・・ いいな~ と一人で浸る

自分です。

秋になると森が日ごとに変化していきます。

ゆっくりと描くゆとりのないままに季節が移り変わっていってしまいます。

私にはまだ当面、現地で落ち着いて描くなどとても早いようです・・・。 

 

先日も山道に落ちている紅葉した数々の葉を・・・ きれいだな~ と

拾っていたら片手にいっぱいになりました。

山柿の大きな紅葉した葉が余りに美しいので、帰宅して早速 画筆をとり

描き始めましたが・・・ なんと微妙な美しい色合いなんでしょうか・・・!

とても私などに表現できる物ではありませんでした。

お見それしました・・・と、頭を下げてしばし見とれているうちに遂に諦めて

しまいましたが、翌日に見ると、もう変色してしまっていました。

 

自然との出逢いはまさに 「一期一会」 だと思いますね。

箕面の森の美しい季節がやってきました・・・・。

その時々の感激や感動を心に刻み、いつの日にかその感動を

キャンバスに表現してみたい・・・ 

と、鈍い感性を磨かんと今日も書斎で画筆を執ってみようかな・・・  と。 

その前にまず温かいコーヒーを・・・・   (笑)

 

 

 

「 モ~ 秋か 新しいワラ 牛小屋に 」

「 絵になるな 考え込めば この次に 」

「 きれいだな さっそく描く 心うち 」

「 残り柿 二羽で仲良く つばんでる 」

「 ヘタ絵でも 自己満足に 慣れてくる 」

「 描くぞと 勢い込んで まずコーヒー 」        (花詩)

 ’11 11・11


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一人だけの紅葉狩り・・・!

2020-08-26 | *編集・秋/11月

一人だけの紅葉狩り・・・! 

 気持ちのいい秋の日和です。

今日は新稲の里山から、スカイアリーナ東側にある小川口からイノシシ

防止柵を開いて、森に入りました。

 

この山道の東側には箕面・平和台の住宅街が広がっていています。

一歩一歩と山道を憩いの丘へ向かって歩んでいくといつの間にか屋根が

遠ざかり、やがて箕面の街並みが一望できてきます。

更に上って頂きに出るともうそこからは大阪平野が一望できます。

 

最初のベンチで一休みをしました。

紅色に色づいたツタやハゼ、ヌルデ、ヤマウルシ、ドウダンツツジ、

それにヤマザクラやヤマガキの葉っぱがきれいです。

それにクヌギやコナラ,ミズナラ,カシワ、クリやブナノキなどの落葉樹から

、風が吹くたびにハラハラハラ・・・と舞い落ちる葉っぱの数が増えてきま

した。

 

落ちてきた大きなヤマガキの葉を手にすると、何ともいえない紅葉した

美しい配色に思わず感嘆の声をあげてしまいました。

そんな中で春に咲くモチツツジの花が一輪ピンクの花を咲かせていました。

山道の両脇には秋の野草が咲いています。

ゆっくりと秋の森を散策していると季節の移り目を肌で実感します。

 

すぐに憩いの丘に到着します。

ここからは松騒コース、東尾根、西尾根コース, 六箇山, ハート広場など

いろんなコースへ行くことが出来ますが、今日の私は西(手前左)を下り

水沢コースへでる山道に入りました。

 

山道はやがて細くなり急に森が深くなり様相が一変してきます。

ここから谷に向けて大きな杉の木や、大きな葉っぱをつけたホウノキ、

それにコナラ、カシワ、ミズナラなど沢山の木々が重なり合ってうっそうと

した雑木林が広がっています。

 

そんな深い森の中で急に心が熱くなるような光景が目に飛び込んできま

した。

そしてそれが今日の私のお目当てでした。

毎年、ここを通る度に今年こそは、今年こそは・・・と、タイミングを見計ら

って来るのですが、いつも早すぎたり、遅すぎたりしていましたが、 

今年はバッチリ!    最高のタイミングでした。

 

そこには一本の見事に紅葉したやまもみじの木がありました。

そこだけは少し森が開けて、太陽がそこだけにそそぎ込み、スポット

ライトを浴びたようにそれはそれは美しい紅葉です。

自然のかもし出す演出には人間の想像は及びません。

 

なぜ一本だけのもみじの木がここに自生したのでしょう・・・? 

私は細い山道に腰を下ろして長い間浸りながら一人だけの紅葉狩りを

楽しみました。

時折、風が吹いたり、小鳥が飛び立つたびに頭上からハラハラ・・・

バラバラ・・・ と、沢山の落ち葉と共にドングリが山道に落ちてきます。

秋の森のいい風情です。

 

 

かつて私はこの時期になると京都や奈良の紅葉の名所にも出かけて

いきましたが、あの道中の車や人込みのすごさにはいつも疲れました。

今はこの静かな箕面の森の中で一人、心ゆくまで存分に秋の紅葉を楽し

める事が、なんとも贅沢でとても嬉しい限りです。

 

箕面の森のなかで紅葉するもみじやカエデは、最も多いイロハモミジから 

オオモミジ、ヤマモミジ、そしてウリハダカエデ、コハウチワカエデ、

ウリカエデ、エンコウカエデ、イタヤカエデ、トウカエデ、ハウチワカエデ・・・

などがあると聞きました。

 

私はやがてゆっくりと腰をあげて水沢コースへと入りましたが、この山道

沿いにあるイロハモミジはまだ緑濃く、まだ当分色付きそうにない状態

でした。

更に上ってゴルフコース沿いの山道に入ると、オオモミジの葉が色づき

始めていました。

 

そこからゆっくりと前鬼谷を下り、落合谷から箕面の滝道にでてきました。

すると、すごい沢山の人たちがまだ緑濃いもみじを見上げながら歩いて

おられる姿にビックリしました。

まだ滝道の紅葉は早いようです。

でも、野口英雄像の前のもみじは紅葉を始めていましたし、瀧安寺の

境内のもみじも色づき始めていました。

 

もみじの種類にもよりますが、今年の箕面の滝道の紅葉は11月下旬

から12月初めが見頃のようですよ。

しかし、TV報道にもありましたが温暖化の影響で今年は全国的に色づき

もうひとつとの事ですね。

それだけに、早々に一人だけでたっぷりと紅葉狩りを楽しんだ私としては、

後ろめたい気持ちになりました。

それにしても今年の滝道のもみじは大丈夫でしょうか? 

 

この時期に各地から箕面の紅葉を楽しみに来られると言う沢山の方々

には是非、きれいな箕面の森を堪能して頂けたら・・・と、願うばかりです。

’11 11・17 


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年間120万人訪れる滝道とは

2020-08-26 | *編集・秋/11月
年間120万人が訪れる瀧道とは・・・?
 昨夜TVを何気なく見ていたら、”箕面の紅葉” の特番を
やっていました・・・  
約30分ばかりの紹介でしたが、なぜか自分の庭を改めて見直した
ような感じになりました。
そこで今日は、紅葉最盛期の瀧道を、大滝まで歩いてみる
事にしました。
 
箕面駅前には沢山の人々で溢れています・・・もうそれだけで
ビックリです!
滝上の大日駐車場から勝尾寺方面へは、臨時バスが出ている
ようです。
沢山の人並みにつられるように、歩調を合わせてゆっくりと
歩いていく、昆虫館前で川面を見る人が沢山います・・・
何事?  人でも落ちたのかな?
私もやっと前に出て下を見ると、いつものアオサギが、岩の間を
見つめまま魚狩りをしている最中でした。
賑やかな人々の騒ぎやフラッシュをよそに、じっと動かずに集中して
います・・・
ところが何を思ったのか、急に大きな羽根を広げたかと思うと、
下流の方へ優雅な舞いで飛び立っていきました・・・ 
   あ~あ~ という残念な声がこだまします・・・
川面にはまだ緑のもみじ、黄色く色づいたもの、鮮やかに紅葉した
もみじ、そしてもう枯れ散るもみじが、それぞれにうつし出されて
います。
それまで、前で陣取って眺めていた子供たちはガッカリですが、
アオサギも余りの煩さに、逃げ出したくなった気持ちも分かります 
 
山本珈琲館を過ぎても、人並みは道頓堀並みで、途切れる事は
ありません。
たまに見上げて美しい紅葉に立ち止ると、後ろの人がぶつかる
ので、ゆっくりと紅葉狩りに浸るどころではなく、ただ前の人の頭を
見ながら、前を向いて歩くのみです・・・ 
落合橋を過ぎ、修行の古場休憩所に着くと、WC前には長い列が
できています・・・
いつも暇そうな茶店も、この日ばかりは かき入れどきの様相です。
 
やがて、唐人戻岩から大瀧の近くに着くと、上の大日駐車場に車を
置いた沢山の人々と合流して、もう茶店の前でニッチモサッチモ動か
ない、満員の通勤電車状態です。
いつもの茶店のオバサンは、カップ酒を両手に持って、汗だくで
店内を駆け回っているのが見えます。
 
やっとこさ遠くに大瀧の見える前に来ると、さすが人々もホッとし
か、やっと着いた!  ああしんど!  と いった表情です。
しかし、大滝の流れる渓流の岩場には、その両岸も含めて
ものすごい人々が座り込み、お弁当を広げたりしています・・・
こんな光景を見るのは初めての事でビックリです・・・
私の前後左右に英語、韓国語、ロシア語?、・・・?語 が
入り混じって会話が聞えます・・・  
目を閉じると、一瞬ここがどこか分からなくなってしまい
ましたよ。
 
 「なんや! 小さい滝やんか・・・ 33m?  そんなもんか・・・」
 「滝のもみじが紅葉してへんな!  写真とえらい違いやな・・・」
 「電線が邪魔やな! こんな観光地で電線なんか、地中化したら
  ええのにな・・・」  
 「それにしても人が多いな! 今年のもみじはもうひとつやな!  
  こんなんやったら京都へ行ったほうが良かったな・・・」
そんなマイナス会話ばかりがしっかりと私の耳を捉えます。
 
箕面ドライブウエイは、この時期一方通行となり、ガードマンも沢山
配置されていますが、駐車場に入りきれない車がびっしりと
路上駐車をしてるので、余計に渋滞して、車で来ても身動き
できない状態です。
 
私はなぜこんな日に、こんな所へわざわざ出かけてきたのかと
後悔です。
しかし、郷にいれば郷に従え・・・ で、こうなったら・・・ と、
私も皆さんと同じく滝下の川岸に下りて、川べりの一ヶ所空いている
ところを見つけて、やっとこさ腰を下ろしました・・・ 
余りの人の多さに、 疲れた・・・!
 
左隣には8人の家族連れ・・・ 
前の岩間で遊んでいた子供が滑って川にポチャン! ずぶ濡れに
なって寒い! と泣いていて・・・ そんな孫を叱りながら着替え
させている二人のおばあちゃん・・・ 
パパ、ママの母親達のようで手馴れたものです。
右隣には6人連れのコテコテの大阪のおばちゃん達です・・・ 
この大音響の笑い声や賑やかさには、私はいつまでたっても
慣れません。
前にも後にも、モレ聞えるそんな人々の会話に一人クスクスしながら
私も、やっとリュックからおにぎりを取り出して食べていました。
 
見上げると、大瀧から流れ落ちる水音、水しぶき・・・ 紅葉した
もみじ、青空に白い雲、左側にそそり立つ絶壁・・・ 思わず喧騒を
忘れて、自然に浸ります・・・
    あれ?  アレは何んだろうか?
その絶壁の岩陰に、丸いサッカーボールのような物が・・・ 
早速、おにぎりを双眼鏡に持ち替えて覗いてみると・・・
大きな蜂の巣だ!
スズメバチのような蜂が飛び回っているのが見えます・・・ 
この下界の喧騒をよそに自然は生きづいているな・・・ 
今日はさすがにお猿さんたちはいないな・・・
そう思いながら双眼鏡を覗いている時でした・・・
 
    * これ食べません?
隣に座るあのオバサン連からミカンの差し入れです・・・
  ・  どうもありがとうございます・・・ いただきます!
(うるさいけど、いい人たちなんだ! 頂くとすぐに気持ちが
  変ります)
 
 
    * それにしてもごっつい人でんな! 
      みんなオジンとオバンばっかしやんか!
    * (別の人が・・・) アンタはクソババやんか!  
       アハハハハ?
  ・  私もジジですが・・・  ハハハハ!
 
そんなたわいもない会話が温かい!
年間120万人が訪れるというこの箕面の大瀧ですが、やっと本当
なんだな・・・ と、実感しました・・・  と 言うのも、このブログでも
紹介ましたように、何度かこの瀧道でも、大滝前でも、
私一人だけ・・・ と、いうことがよくあったので、本当にそんなに
沢山の人々が訪れる所なのか?  と思っていたからですが・・・ 
納得です!
  来週はまた、一人静かに晩秋の箕面の森を楽しみたいものです・・・
 
   人ごみに 紅葉忘れ 見る頭
   見上げれば 紅葉舞う滝 秋の風
   ふと見れば 渓流にのる 紅もみじ 
   人ごみに 温かさしる 紅葉狩り       (花詩)
'13  11/28
 
 

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外院の山里風情!

2013-11-07 | *編集・秋/11月

外院(げいん)の山里風情!

 

 

今日は箕面駅前からバスに乗り 「外院」へ向います。

 

10分少々ですぐに到着するものの、以前 私がこの山麓線の

バス道を歩いたら、何しろドンカメでゆっくりですから

100分以上もかかり、それ以来 「外院」へはバスに乗ることに

しているのです。

 

降車してすぐ東側の「帝釈寺北信号」を北へ折れると、

もうそこから外院の山里が開けています。

里道に入る所に小さな表示板があり・・・

 

   この先行き止まり!  (箕面市役所)

 

何ともアイソもクソもない表示ですね・・・

初めて来るハイカーにとっては、ここから山越えをして勝尾寺へ

向う旧参道、古参道へ続く山道ですから、せめてその案内も

一言欲しい所です。

道を間違えたり、迷われないように・・・ と心配になります。

また、その下には・・・

 

  ・・・この先には釣り用タメ池はありません  (水利組合)

 

との表示も。

わざわざこの先にはタメ池がありますよ! と告知しているよう

なもので適切な表現なのかな? と考えてしまいました。

 

山里の散策を楽しみにきたのに、いらぬことは考えないで

おきましょう!

 

 

草刈りされた土手沿いや畦道をゆっくりと歩きながら、

山里の散策を楽しみます。

柿の木が沢山の実をつけていて、賑やかなヒヨドリたちがそれを

ついばみながら井戸端会議をしているようです。

 

稲株の残った田んぼにセグロセキレイたちが落穂をついばんで

います。

 

旧参道沿いの小さな池の横を通ると・・・

何かがいる・・・?

よくみると、置物かと思うぐらいに動かないアオサギが、魚を

狙って狩りをしているところでした。

やがてすばやく長いクチバシを池面に入れると、小魚を加えて

木の上に舞い上がりました・・・すごい早業にビックリです。

 

私は大きな農業池の土手を上がり、一休みにしました。

ここからは大阪市街地が遠望でき、外院の山里も一望です。

腰を下ろし、リュックのポットから温かい珈琲をそそぐと、

もう私の至福の時間です。

 

下の田畑では、作物の手入れをする年配のご夫婦がいて、

仲良くよく働いておられる様子に羨ましい思いがしましたよ。

枯れ葉を焼く煙が3ケ所から上がっていて、それはそれは実に

晩秋の画になる光景です。

 

東側の木立の間からは 大阪大学・箕面キャンパスの学舎が

見えています。

 

私の後方の農業池では一人の若者が釣りをしています。

その前には「釣り禁止」の看板があるものの、躊躇する様子も

ありません。

 

池面の波紋をよく見ると、大きなカメがゆったりと浮かんでいます。

カメには近親感を覚えます。

風が吹くたびに池淵の木の枯れ葉が舞い踊り、やがて池に

着地していきます・・・ 

穏やかな秋の風景です。

 

暖かい穏やかな風が吹いていると思ったら、やがて思わず

エリを立てるような冷たい風が吹き、暖寒交互に吹くような風に

今の季節そのものを肌で感じます。

 

足元にはもうホトケノザが、早くも緑の葉を覗かせています。

ナズナもハルジオンも横に葉を広げていて、これから寒い冬を

迎えるというのに、もう早春の準備をしているようですね。

 

目の先に濃紫色の野菊のような花が二輪咲いていて、

秋風に揺れながら、晩秋の落陽を感じさせるような雰囲気が

とても印象的です。

 

私は山里の小さな営みごとを肌で感じながら、

秋の散策を存分に楽しみました。

 

 


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