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モバライダー mobarider

月の砂に含まれる水は、太陽風で作られていた

2014年10月14日 | 月の探査
月の砂に含まれる水は、どこから来たのか?

これまで月の水の起源は、
「彗星や隕石の衝突によってもたらされた」と考えられてきました。

でも今回の研究で水の起源は、
太陽風の中の陽子が、砂の中にある酸素に衝突することで生成されたものがほとんどで、
彗星や隕石由来のものは少ないと分かってきたんですねー
NASAの月探査機
“ルナー・リコナサンス・オービター”が、
2009年6月に撮影した月。

NASAの宇宙飛行士が、
初めて月から石と砂を持ち帰った頃。
月面は乾いた場所で、水など存在しないと考えられていました。

でも、その後に進歩した技術によって、月面の一部の領域に水が存在すること、
さらに月面の砂の中にも、
少ないながらも水が存在することが
明らかになってきます。

そうした水の起源は、彗星や隕石の衝突であると考えられてきたのですが、
今回の研究では、違う結果が出たんですねー

それは、太陽風の中の陽子と、
月の砂に含まれるケイ酸塩中の酸素が衝突して、
化学変化を起こし水が作られるというものでした。

研究では、月面で採取された斜長石のリチウム同位体比率から、
水素の同位体比率(重水素と水素の比率)を計算し、
実際にサンプルに含まれる水と比較しています。

すると、砂粒に含まれる水のうち平均して15%が、
おそらく彗星や隕石によって外部からもたらされたもので、
それ以外が、太陽風との相互作用で生成されたものであることが、
明らかになりました。

さらにサンプルの中には、
太陽風との相互作用で生成された水のみのものもありました。

ただ今回の研究結果は、
あくまでも月の表面で発見された水に関するものなので、
表面下に存在する水の起源については、まだ分かっていないんですねー


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