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ついに発見! 行方不明の彗星着陸機“フィラエ”

2016年09月20日 | 彗星探査 ロゼッタ/フィラエ
彗星に着陸した後に行方不明になり、
今年7月末に運用を終えていた着陸機“フィラエ”が見つかったんですねー

“フィラエ”は親機“ロゼッタ”が撮影した画像から見つかったのですが、その“ロゼッタ”もミッション終了まで残り1か月…
ギリギリのタイミングでの発見でした。

  彗星着陸機“フィラエ”の復旧を断念… 交信用システムはオフへ


ロゼッタの画像に写っていたもの

画像はヨーロッパ宇宙機関の彗星探査機“ロゼッタ”がとらえたものでした。

チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星を周回していた“ロゼッタ”は、
彗星表面約2.7キロの高度から“オシリス狭角カメラ”により撮影。

9月2日に撮影され、その2日後に地球に届いた画像には、
3本脚のうちの2本を伸ばした“フィラエ”の機体がはっきりと写っていました。
岩陰にとらえられた“フィラエ”。
機体の角度から着陸後に通信困難となった理由も見てとれる。


どうやって発見したのか

“フィラエ”は2014年11月に“ロゼッタ”から分離され、
史上初となる彗星への軟着陸を果たすのですが、
機体の固定に失敗し弾みで飛ばされてしまいます。

岩陰に入ってしまった“フィラエ”は太陽光発電が出来なくなり、
着陸の3日後にはバッテリーを使い果たして冬眠モードに入りことになります。

それでも、彗星が太陽に接近した2015年6月と7月には、
“フィラエ”は短いながらも目を覚まし“ロゼッタ”と交信するんですねー
  彗星着陸機“フィラエ”と6月24日以来の通信に成功! また途絶えることに…

でも“フィラエ”の正確な位置は分からず…

電波を使った捜索により、ある程度の範囲まで絞り込まれていたのですが、
離れたところから撮影された低解像度画像には、
あまりにも多くの候補物体がありすぎたんですねー

ただ詳しい画像解析によって、ほとんどの候補が外されていくと、
ある1つのターゲットが“フィラエ”である可能性が高まっていきます。

そして、1ピクセルあたり5センチという高解像度の画像の中に、
脚やパネル、カメラといった“フィラエ”の特徴が見え、
このターゲットが間違いなく“フィラエ”であると分かりました。
“フィラエ”のクローズアップ


“ロゼッタ”の最終ミッション

“ロゼッタ”は2014年夏から、
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の周回探査を続けてきましたが、
そのミッションも間もなく終わることになります。

“ロゼッタ”は9月30日に、彗星の表面へと降下して至近距離から観測を行い、
彗星の内部構造の秘密に迫る予定です。
  彗星探査ミッション延長へ、“ロゼッタ”は彗星に着陸するかも…

そう、二度と戻ることのない片道ミッションを実施することになります。

ミッションも残すところ1か月を切った今、
“フィラエ”の姿がとらえられ、驚くほど詳細にその機体を見ることができました。

着陸機“フィラエ”の捜索が終わったことで、
“ロゼッタ”に残されたのは彗星への着地だけとなりました。

最後に楽しみなのは、彗星にさらに接近した“ロゼット”から送られてくる画像ですね。


こちらの記事もどうぞ ⇒ 彗星探査機“ロゼッタ”がガス噴出と地すべりを観測



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