夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『16ブロック』

2008年05月07日 | 映画(さ行)
『16ブロック』(原題:16 Blocks)
監督:リチャード・ドナー
出演:ブルース・ウィリス,モス・デフ,デヴィッド・モース他

「いつ何時も困った顔」の両雄(?)と言えば、
ニコラス・ケイジとブルース・ウィリス。
さらに、どちらも進行しつづけるハゲですが、
最近のブルース・ウィリスにはメタボまでプラスされ、
本作ではそのヨレヨレ度がぴったりハマっています。

酒浸りの日々を送っているNY市警の刑事ジャックは、
昨日も夜勤中に酒をかっ喰らい、二日酔いでヨタヨタ。
帰途につこうとした朝8時すぎ、上司から仕事を命じられる。
市警からわずか16ブロック(=約1.6km)離れた裁判所へ、
ある事件で収監中の証人エディを10時までに送り届けろというもの。
ヘロヘロのジャックは断ろうとするが、
15分もあれば終わる仕事だと言われ、仕方なく引き受ける。

お調子者の青年エディは、護送車を運転中のジャックに
のべつ幕なしに喋りかける。
うんざりしたジャックは途中で車を停め、
エディを車内に残して、いきつけの店に酒をあおりに立ち寄る。

ところが、その間にエディが何者かに襲われる。
エディを間一髪で救い出したジャックは、
酒店に駆け込み、応援を要請する。

異様に早く現場に到着した同僚刑事フランクたちは、
ジャックが予想だにしていなかったことを口にする。
「そのガキは我々に不利な証言をする。消してしまおう」と。
エディが射殺されかけたそのとき、ジャックが先に発砲。
ジャックはエディを連れてその場から逃げる。
大陪審が終了する予定の10時までに
エディを送り届けることはできるのか。

アル中、メタボなうえ、片足の不自由なジャックが、
ちんけなお調子者エディのために体を張り、
さっきまでは仲間だったはずの悪徳刑事軍団に立ち向かいます。

とってもわかりやすい直球の娯楽映画ですが、
こういう作品はたまに観るとやっぱりスッキリ。
ラストシーンでは思わずホロリとさせられて、
人生を明るくすらしてくれます。

エディが車中でジャックに問いかける性格診断がありました。
「これで性格がわかるよ」とエディ。

「嵐の中、運転してると、バス停で3人待っている。
 1人はばあさん。病気で死にそう。
 次は親友。あんたの命の恩人だ。
 最後はあんたの理想の女性。
 皆乗せたいが、車に乗れるのはあと1人だけ。誰を乗せる?」

あなたならどうしますか。
私が思わず唸ったジャックの答えは明日にでも。

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