夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『のぼうの城』

2012年11月11日 | 映画(な行)
『のぼうの城』
監督:犬童一心,樋口真嗣
出演:野村萬斎,榮倉奈々,成宮寛貴,山口智充,上地雄輔,山田孝之,平岳大,
   西村雅彦,平泉成,夏八木勲,中原丈雄,前田吟,市村正親,佐藤浩市他

このところ、朝の出勤前にUPするのが習慣になっているため、
こんな時間に書くのは妙な感じ。しかも酔っぱらっていますし。(^o^)
ヨレヨレせずに最後まで書けますかどうか。

ほいで、そもそもチョンマゲに惹かれないので、時代劇は苦手です。
けれどもここ数年はカワイイ若手俳優を起用していたり、
「サムライ・シネマキャンペーン」があったりして取っつきやすく、
避けずに観ようかなと思えるものが増えました。

本作はアホほど予告編を見せられていましたから、嫌でも気になります。
佐藤浩市の「ガキか、テメェは」が聞きたくて参上。(^O^)

天下統一目前の豊臣秀吉は、関東最大の勢力である北条氏の領に攻め入ることに。
北条氏政は各地の支城の城主に、本城=小田原城での籠城に参加せよと通達。
支城のひとつ、忍城(おしじょう)を守る成田家当主の成田氏長も小田原城へと向かう。
しかし、この戦に勝ち目はないと踏んでいた氏長は、
籠城に参加と見せかけて、豊臣氏への降伏を内通しようとしていた。

さて、浮き城とも呼ばれる湖に囲まれた忍城では、
氏長の内通の決意を受け入れつつもどこか釈然としない思いの侍たちが留守番中。
成田家一の家老、正木丹波守利英に、その丹波の良き張り合い相手、柴崎和泉守、
まだ若くしばしば和泉にからかわれている酒巻靱負などなど。

氏長の叔父で、当主を代行していた成田泰季が病に倒れ、
どうしたものかとさらに思い悩んでいるところへ、
忍城を討てと秀吉から命ぜられた石田三成が軍を率いてやってくる。
三成は、氏長の内通の件をまだ知らされておらず、戦する気満々だが、
忍城の者どもに開城か開戦かを尋ねなければならぬ。
そのために三成が送り込んだ軍使の長束正家は酷く傲慢な態度。
氏長の意向を汲んで開城するつもりだった丹波たちも憮然。

そこでいきなり「開城はしない」と声を上げたのが、泰季の息子である成田長親。
運動は苦手で腕っぷしは弱く、農作業を好む彼はおよそ侍とは言えず、
「でくのぼう」から取った「のぼう」とみんなが呼んでいる。
それでも領民たちはいつも穏やかでドジな彼のことが大好きだ。
三成の軍勢は20,000人、こちらは500人、領民をありったけ集めても3,000人。
どう考えても勝てると思えない戦だったが、長親の一声に奮い立ち……。

震災時の津波を想像させるシーンがあることから延期され、ようやく公開。
芦田愛菜ちゃんの幼さを見ると、ずいぶん年月を経たんだなとわかります。
前述の『終の信託』とほぼ同じ上映時間の145分。
エンターテイメント性に富んだ本作もまた飽きることがありませんでした。

かしこいんだかアホなんだかわからない「のぼう」が見せる、
どこまで考えてのことなのだかこれまたわからない数々の作戦。
敵も味方も彼に魅せられ、戦場に豪快な笑いが巻き起こるシーンは、
死をも覚悟した作戦のひとつなのだとわかったときにジンワリ。
野村萬斎の田楽踊りを堪能できるのも楽しいです。
敵は誰かというよりも、味方が誰かということを熟知していた彼はあっぱれ。

佐藤浩市がとにかくカッコいい。
年を取ってちょっと汚くなってからのほうがいいのって、
佐藤浩市と真田広之じゃないでしょか。
ってこれ、なんべんも言うてるか。(^^;

ちょっとズレてるほうがいい。

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