『悪魔を見た』(英題:I Saw the Devil)
監督:キム・ジウン
出演:イ・ビョンホン,チェ・ミンシク,オ・サナ,チョン・グクァン,
チョン・ホジン,キム・ユンソ, チェ・ムソン,キム・インソ他
韓国の男優、四天王のうちの一人、イ・ビョンホン。
素朴な疑問なんですけれど、韓流好きの女性たちは、
なんぼ彼が出演しているとはいえ、
こんなエグい映画も喜んでご覧になるのですか。
観終わったあと、しばらく放心状態に陥った『チェイサー』(2008)。
あれでも相当だったのに、あっちはR-15。こっちはR-18。
スプラッタシーンが数多くあると予想できたため、
劇場の大画面で観る勇気がなくて、DVD化を待っていました。
結果、TV画面の大きさでも直視できず、
ほとんど晩年の桂枝雀師匠のような横向き姿勢で鑑賞、なんとか耐えました。
けれど、そこまでして観た甲斐はあります。
国家情報院の捜査官スヒョンの妻ジュヨンは、出先でタイヤがパンク。
すぐに業者を呼ぶが、ちらつく雪のせいで待ち時間が長くなりそう。
前方に停まった車から降りてきた男が、手を貸してやると言ってしつこい。
ジュヨンからの電話を受けたスヒョンは、
ドアにロックをかけて業者を待つように指示すると同時に、
不安であろう妻に歌を聴かせる。笑顔になって電話を切るジュヨン。
ところがその直後、車のガラスは叩き割られる。
目の前に現れたのはあの車の男で、猟奇殺人犯だった。
無惨にも切り落とされたジュヨンの頭が河原で発見される。
葬儀が済み、上司の計らいで休暇を取ったスヒョンは、
すでに4名に絞り込まれている容疑者のもとを次々と訪れる。
ギョンチョルという男がジュヨンを殺した犯人だと知り、
スヒョンは完全な復讐を誓うのだが……。
追跡用のGPSカプセルを入手したスヒョンは、
ギョンチョルへの復讐第一弾のさい、ヤツの体内にそれを放り込みます。
このGPSのおかげで、144分のうちの大半はスヒョンが優位。
だから、まるっきりホラーなシーンもなんとか凌げます。
あいにく、最後まで優位のままとは行きません。
スヒョンの仕返しがいかに恐ろしいものであろうとも、
その矛先があの卑劣極まりないギョンチョルだと、
歯を食いしばりながら「もっとやれ」と心の中で思ってしまう自分が恐ろしい。
この気持ちは『親切なクムジャさん』(2005)を観たときと似ています。
復讐したってジュヨンは帰ってこないんだよと言われても、
彼女が受けた怖さも痛みも何千倍にして返してやると誓い、
冷徹なまでにそれをやり遂げようとするスヒョンに、
親族を殺された人の気持ちって、こんなふうじゃないの?と思ったり。
犯人を罰することを願わずになんていられるの?って。
「おまえには、死んでからも苦しんでほしい」。
迎える凄絶なラスト。慟哭するイ・ビョンホンに参りました。
トップスターであることに大納得。好きになっちゃったかも~。
監督:キム・ジウン
出演:イ・ビョンホン,チェ・ミンシク,オ・サナ,チョン・グクァン,
チョン・ホジン,キム・ユンソ, チェ・ムソン,キム・インソ他
韓国の男優、四天王のうちの一人、イ・ビョンホン。
素朴な疑問なんですけれど、韓流好きの女性たちは、
なんぼ彼が出演しているとはいえ、
こんなエグい映画も喜んでご覧になるのですか。
観終わったあと、しばらく放心状態に陥った『チェイサー』(2008)。
あれでも相当だったのに、あっちはR-15。こっちはR-18。
スプラッタシーンが数多くあると予想できたため、
劇場の大画面で観る勇気がなくて、DVD化を待っていました。
結果、TV画面の大きさでも直視できず、
ほとんど晩年の桂枝雀師匠のような横向き姿勢で鑑賞、なんとか耐えました。
けれど、そこまでして観た甲斐はあります。
国家情報院の捜査官スヒョンの妻ジュヨンは、出先でタイヤがパンク。
すぐに業者を呼ぶが、ちらつく雪のせいで待ち時間が長くなりそう。
前方に停まった車から降りてきた男が、手を貸してやると言ってしつこい。
ジュヨンからの電話を受けたスヒョンは、
ドアにロックをかけて業者を待つように指示すると同時に、
不安であろう妻に歌を聴かせる。笑顔になって電話を切るジュヨン。
ところがその直後、車のガラスは叩き割られる。
目の前に現れたのはあの車の男で、猟奇殺人犯だった。
無惨にも切り落とされたジュヨンの頭が河原で発見される。
葬儀が済み、上司の計らいで休暇を取ったスヒョンは、
すでに4名に絞り込まれている容疑者のもとを次々と訪れる。
ギョンチョルという男がジュヨンを殺した犯人だと知り、
スヒョンは完全な復讐を誓うのだが……。
追跡用のGPSカプセルを入手したスヒョンは、
ギョンチョルへの復讐第一弾のさい、ヤツの体内にそれを放り込みます。
このGPSのおかげで、144分のうちの大半はスヒョンが優位。
だから、まるっきりホラーなシーンもなんとか凌げます。
あいにく、最後まで優位のままとは行きません。
スヒョンの仕返しがいかに恐ろしいものであろうとも、
その矛先があの卑劣極まりないギョンチョルだと、
歯を食いしばりながら「もっとやれ」と心の中で思ってしまう自分が恐ろしい。
この気持ちは『親切なクムジャさん』(2005)を観たときと似ています。
復讐したってジュヨンは帰ってこないんだよと言われても、
彼女が受けた怖さも痛みも何千倍にして返してやると誓い、
冷徹なまでにそれをやり遂げようとするスヒョンに、
親族を殺された人の気持ちって、こんなふうじゃないの?と思ったり。
犯人を罰することを願わずになんていられるの?って。
「おまえには、死んでからも苦しんでほしい」。
迎える凄絶なラスト。慟哭するイ・ビョンホンに参りました。
トップスターであることに大納得。好きになっちゃったかも~。