夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ミュンヘン』

2006年08月22日 | 映画(ま行)
『ミュンヘン』(原題:Munich)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:エリック・バナ,ダニエル・クレイグ,キアラン・ハインズ ,
   マチュー・カソヴィッツ,ハンス・ジシュラー他

二日酔いの頭にはキツそうな163分、
スピルバーグの話題作がレンタル開始となりました。
ネタが重すぎてかえって頭すっきり。
周知のとおり、実話にインスパイアされた作品です。

1972年、ミュンヘン・オリンピックの選手村。
武装したパレスチナのテロ組織「黒い九月」が
イスラエル選手団の11名を人質に立てこもる。
「黒い九月」の要求は、イスラエルに囚われの身の
パレスチナ人234名を釈放せよというもの。
しかし、イスラエル側はこれを拒否。

「黒い九月」はドイツ政府と交渉。
用意させた旅客機で国外への脱出を図るが、
空港で待ち伏せていた狙撃手と激しい銃撃戦となる。
その結果、人質全員が犯人らの手によって殺害される。

イスラエルのメイア首相は怒りを露に復讐を誓う。
欧州で活動するパレスチナの指導者11名を
極秘に追跡、暗殺することを決定。

暗殺者チームとして招集されたのは5名。
リーダーに抜擢されたのはメイア首相の元ボディーガードで
人殺しになど無縁の平々凡々な生活を送るアヴナー。
爆弾製造、文書偽造、事後処理など各方面に長けた
スティーヴ、カール、ロバート、ハンスの4名を従え、
暗殺プロジェクトが始動する。

内容の是非についてはさんざん論議されていますのでここではなし。
私が気になるのは毎度同じ、食卓を囲むシーン。
かなりの料理の腕前を持つアヴナーはメンバーの食事も担当。
顔合わせの日の緊張した中にも和やかな食卓は
『ブレイキング・ニュース』(2004)とも似ています。
自分を見失ったアヴナーが作る大量の料理は狂気を帯び、
情報源のボスと台所で肩を並べるシーンは不思議な空気が漂います。
そのボスが土産にと寄越す豚の血入りのソーセージ、ブーダンノワールと
ロワール地方のチーズはいますぐ食べたい!

『パイレーツ・オブ・カリビアン』のバルボッサ船長、
ジェフリー・ラッシュがイスラエル情報機関の管理官役で登場。
終盤、彼とアヴナーの間で交わされる会話と、
その後に映し出される世界貿易センタービルにもご注目。
『ハルク』(2003)では、どんなに巨大化しても決して破れない(なんで?)パンツを穿いていたエリック・バナ。
何を着ていようとも、あのパンツ姿が目に浮かぶ。

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