夜な夜なシネマ

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「ぴったしパンツ」の謎

2010年05月05日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
職場に「そら、あれだな、ぴったしパンツだな」と言うオジサンがいます。
直接聞いたわけではなく、そのオジサンの秘書さんから
「ぴったしパンツって、知ってます!?」と聞かれ、
数カ月前、私たちの間でちょっと話題になりました。

「ぴったりパンツ」ではなく、「ぴったしパンツ」なんだそうです。
隙間がないというのか、ぴたっと合っているというニュアンスはわかりますが、
いきなり「ぴったしパンツだな」と真顔で言われると。(^^;

ネットで調べてみたら、財務省で使われる業界用語として、
「ぴったしパンツ」が挙げられているではありませんか。
予算書を校正するさいに金額をつき合わせ、
まちがいがなかったら「ぴったしパンツ!」と叫ぶんだそうな。
ホンマの話ですか、これ。

検索に引っかかってきた映画もありました。
『ナチョ・リブレ 覆面の神様』(2006)。
「大人には、ぴったしパンツを穿きたくなるときがあるんだ」。

メキシコの孤児院併設の修道院で育ったナチョことイグナシオ。
料理係を担当していますが、料理の腕前は酷いもの。
また、修道院に十分なお金がなくて食材を調達できないため、
子どもたちが喜ぶような料理を提供することもできません。

ある日、町で有名なプロレスラーを見かけたナチョは、
その豪勢な暮らしぶりを羨ましく思い、
自分もあんなふうになろうと心に誓います。

実はナチョは幼いころから大のプロレス好き。
しかし、神のもとではプロレスは罪とされているため、
秘密にしていたことでした。
プロレスラーになると決めても、修道院では言えません。
相棒としてチップス泥棒のヤセことスティーヴンをスカウトし、
覆面レスラーとして出場するのですが……。

「ぴったしパンツ」が台詞に登場するのは2カ所。
ひとつめは、自室でコスチューム着用中に孤児の一人に見られたときの言い訳。
「大人になると、ピチピチのパンツを穿きたくはるときもあるんだ」。
ふたつめは、お祈りの席にて。
「神よ、なぜ俺をプロレス好きにしておいて、弱っちい選手にしたのですか。
シューズやぴったしパンツに凝ったからですか」。
元の英語は、“stretchy pants”でした。

おバカな映画ですが、
ファイトマネーでバスを買ってみんなで遠足に行くぞ!なんて泣かせますし、
ぴったしパンツを穿いたときの心意気は伝わってきました。

でも。
オッサンのぴったしパンツ姿は見たくない。想像したくない。

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