夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ヴィンセントが教えてくれたこと』

2015年09月08日 | 映画(は行)
『ヴィンセントが教えてくれたこと』(原題:St. Vincent)
監督:セオドア・メルフィ
出演:ビル・マーレイ,ジェイデン・リーベラー,メリッサ・マッカーシー,
   ナオミ・ワッツ,クリス・オダウド,テレンス・ハワード他

土曜日の朝イチで1本だけ。
TOHOシネマズなんばのセレクトスクリーンにて。
年季の入った別館とはやはりちがって美しい。

映画を10本観れば、5割以上の確率で泣いているのは相変わらずですが、
これはひさしぶりに「ひぃぃぃっく」としゃくりあげて泣きそうになるのをこらえました。
め~っちゃよかった。

酒とギャンブルまみれの初老の独身男ヴィンセント。
筋金入りの偏屈で、ご近所の嫌われ者。彼を好きだという人などいない。
ときに借金取りが訪れ、ときに腹ボテのロシア人娼婦ダカが訪れるのみ。

そんなヴィンセントの隣に越してきたマギーと息子オリバー。
マギーは夫と離婚調停中だが、自身が弁護士である夫は手強く、
離婚に至る原因が夫の浮気であるにもかかわらず難航。
レントゲン技師のマギーはなんとかオリバーとの生活を向上させて、親権を得たい。

小学生のオリバーは、転校先に上手く溶け込みたかったのに、初日から失敗。
いじめっこに目をつけられてさんざんな目に遭う。
携帯、財布、鍵が入った制服まで盗まれて、家にも入れずに困り果てていたところ、
隣家のヴィンセントが帰宅。オリバーは電話を貸してほしいと声をかける。

ヴィンセントは嫌な顔をしつつも、オリバーを家に上げる。
勤務中のマギーに電話をかけると、マギーはヴィンセントにオリバーを預かってほしいと頼む。
借金取りに追われるも稼ぐすべがなかったヴィンセントは、マギーに報酬を提示。
ほかにあてもないマギーは、仕方なくオリバーの子守りとしてヴィンセントを雇うことに。

翌日からオリバーを学校へ迎えに行くようになったヴィンセント。
オリバーがいじめられていると知るや、速攻で相手を撃退。
酒場や競馬場へ連れて行き、ダカにも会わせる。
ぶっきらぼうなヴィンセントと毎日をともにするうち、
彼のさまざまな面をオリバーは知るようになり……。

あばたづらが憎めないビル・マーレイ
今回は画面から汚臭が漂ってきそうなほどだらしない彼ですが、やはり憎めません。
ナオミ・ワッツの娼婦役がまた驚きの素晴らしさ。

喧嘩の極意を習ったオリバーがいじめっこに喰らわすパンチは強烈で、
また、そのあとのオリバーといじめっこの関係がイイ。
みんなこうなれたらいいのにと思わずにはいられません。

学校で聖人について調べる宿題を出されたオリバー。
丁寧に調べ上げた宿題の結果は。
泣いた泣いた。

見た目の印象が当たっていることって多いけど、
人を見た目で判断することなかれ。

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