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『10億分の1の男』

2004年06月17日 | 映画(さ行)
『10億分の1の男』(原題:Intacto)
監督:ファン・カルロス・フレスナディージョ
出演:レオナルド・スバラグリア,ユウセビオ・ポンセラ他

昔から、私はツイてて、人の運を奪ってるのではと思ってました。
たとえば、うちの弟は、絶対大丈夫と言われていた高校をすべり、大学にも2浪。
私のほうは浪人覚悟だったのに、適当に受けた大学になんでか合格。
入学後つきあい始めた現ダンナはといえば、卒業までに8年を費やす始末。

以前、弟にそれを話したら、アホかと笑われました。
それでなんとなくホッとして、
最近は、私といるとエエことあるで、と思ってます。
宝くじが当たるなんてことはなし、
めっちゃちんまいエエことですけど。

で、これは「運」についての映画です。
昨年公開の2001年のスペイン作品。

砂漠のカジノ。
ルーレットで勝ちまくる男性客。
その様子をモニターでチェックする警備員。
知らせを受けたフェデリコは、客のもとへ向かう。
そっと客の肩に手を置き、「すみません、人違いでした」。
すると、その瞬間から客は勝てなくなる。

フェデリコはツキのある人に触れることで
その人の運を奪い取る能力を持っているのだ。

カジノの地下にはボスのサムがいる。
彼はフェデリコにこの能力を与えた男。
ところがフェデリコは、ここを出ていくと言う。
恩知らずのフェデリコに近づいたサムは、フェデリコを抱きしめて能力を奪う。
荒野に放り出されるフェデリコ。

7年が経過した日、飛行機の墜落事故が起こる。
唯一の生存者は強盗犯のトマスだった。
警察が監視するなか、保険会社員を装ってフェデリコが訪れる。
獄中では保険金の使い道もないだろうから、一緒にゲームをしないか、
もし話に乗るなら逃がしてやる、と。
こうして、運だめしのゲームへの参加を決めるトマス。

アイデアがあっぱれ。
ゲームの参加資格は強運であることのみ。
一度も怪我をしたことのない闘牛士も登場。
賭けるのは現金以外。指なんてのもあり。
ゲームの内容もすごいです。
密室で頭に糖蜜を垂らし、巨大な虫が誰の頭に止まるか。
林の中を目隠しをしたまま全力疾走で競走。

サム役のマックス・フォン・シドーは『エクソシスト』(1973)のメリル神父。
そらツキも味方するでしょ。

強運ゆえの人生いろいろ。
愛してないと言えなくて、家族を救えなかった人、
愛してないと言うことで、恋人を救った人。
無償の愛に勝るものなし。

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