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映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ロボジー』

2012年02月06日 | 映画(ら行)
『ロボジー』
監督:矢口史靖
出演:五十嵐信次郎,吉高由里子,濱田岳,川合正悟,川島潤哉,
   田畑智子,和久井映見,小野武彦,田辺誠一他

前述のナナゲイ3本より前に観ていたのですが、
メジャー系はついつい載せるのが後回しになり、
すでに公開後ずいぶん経ってしまった感があります。

御年73歳のミッキー・カーチスが「五十嵐信次郎」を名乗って初仕事。
これが本名なのかと思いきや、ちがうのですね。
長年「五十嵐」という姓に憧れていたゆえの芸名なのだそうな。

弱小家電メーカー、木村電器の3人のエンジニア、小林、太田、長井は、
一発逆転を狙うワンマン社長から、二足歩行ロボットの開発を命じられる。
1週間後に開催されるロボット博はテレビ中継される予定。
それに映れば会社の宣伝がタダでできるというのが社長の目算。

その1日だけちゃんと歩くロボットを用意できればいいわけだが、
ロボットの外装を用意するだけで3人は精一杯。
しかも、製作途中に中身のデータが飛び、再生は無理だと判断する。

3人はロボットの外装にぴったりサイズのバイトを雇うことに。
着ぐるみショーへの出演と偽って募集をかけたところ、
応募者の中に73歳の爺ちゃん、鈴木がいた。

腰痛持ちでヨタヨタ歩く鈴木はもちろん採用不可。
しかし、採用された若者が金属アレルギーであることがわかり、
3人は急遽鈴木に連絡を取って採用を告げる。

バイト内容を素直に信じた鈴木は、
二足歩行のロボット“ニュー潮風”としてロボット博で熱演。
ところが、その模様が大々的に報道されたため、人気者になってしまい……。

1日だけ世間の目を欺くはずが、
何にも知らずにウハウハの社長をはじめとするほかの社員をも騙し、
鈴木にもすぐには打ち明けられない。
この間、ちょっと呼ばれればバレたかとドギマギする3人。
ゲロ吐くところまで見せんでもええやろと思いますが、なかなか愉快。

娘や孫ともうまくつきあえない偏屈な爺ちゃんは、
真相を知るや3人に悪魔のような交渉(?)もしますが、
“ニュー潮風”になることを目一杯楽しんでいます。

ロボット博で“ニュー潮風”に助けられるロボットオタクの女子学生に吉高由里子。
これがまたいつになくカワイイ。特に、髪の毛を振り乱してクマをつくった顔が。(^^;

矢口監督作品の常連がちょい役で姿を見せるのも嬉し。
竹中直人が一瞬だけ登場して笑わせてくれますし、
同監督作品では私がいちばん好きな『ひみつの花園』(1997)の西田尚美が施設の職員役で、
『パルコ フィクション』(2002)の田中要次は白バイ隊員役で登場。
そのほか、森下能幸や徳井優も顔を見せています。

エンディング曲は1980年代を代表するヒット曲、“Mr. Roboto”。
スティクスではなくて、「五十嵐信次郎とシルバー人材センター」の演奏でした。

冴えないエンジニアが窮地を切り抜けるために使う方法は、
たまたまツイていたと言うしかないことがほとんどで、
世間を騙したまま終わっていいのだろうかと思っていたら、そう来ましたかのオチ。
4人分、4つの強力磁石でがっちり、ぴたっとくっついて。

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