夜な夜なシネマ

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ちょっと涼しい話でも。

2007年08月16日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
映画ネタからちょっと離れますが、暑さしのぎに。

大学卒業後、某博物館に勤めてあと数年で20年が経ちます。
前述の『ナイトミュージアム』では、
舞台である自然史博物館の展示品たちが動き出しました。
そのアイデアはめちゃくちゃ楽しくて心が躍ります。
ホンマにそんなことがあったら怖いやろ!と思いますが、
博物館の収蔵品は、人びとが現地で実際に使用していたものを
わざわざ選んで集めたものがほとんどなのですから、
そこに霊が取り憑いていたとしても不思議ではありません。

ホラー映画は苦手ですけど、
こんな環境での仕事はなぜか平気です。むしろ好きです。
ホラーの中でも、血の飛び交うスプラッタ系は苦手で、
心理的にゾクゾクするものは結構好きなせいかもしれません。

ん?これはこの環境の仕事が平気だという理由にはなりませんね。
平気なのは、幽霊の存在を基本的には信じていないからなのかも。
幽霊とは、人の心が生み出すもので、
何の関係もない人の前に化けて出ることはないと思っています。
仮に幽霊が存在するとすれば、
日本の幽霊は恨みのある人の前に現れる、
外国の幽霊はその場所に住み着いて現れるとも勝手に思っていて、
どちらも関係ない人を傷つけることはないと信じています。

こんなふうに思い込んでいるのは、父の影響でしょうか。
昔からこの世に幽霊はいないと断言していた父は、
いるなら是が非でも見てみたいと、
若い頃は「出る」と評判の場所へ、ひとりでよく出かけたそうです。

父が遭遇したものの中で、最も怖かったのは
怨念に取り憑かれた人間の姿でした。
ある晩、真っ暗な寺のお堂に泊まった父は、
夜中の境内に人の気配を感じ、
窓の隙間から目を凝らして外を見たそうな。

まさに草木も眠る丑三つ時。
白装束を着た女性が大木に藁人形を打ち付けている姿が。
さすがの父もあまりの怖さに背筋がゾーッ。
「見た」と話せば、自分も呪われるような気がして、
何年もの間、誰にも話すことができなかったそうです。

「いちばん怖いのは人間だ」。
父はそう話していました。
確かに、いちばん怖いのは人間。
映画でも、一見普通の人が狂ってゆくさまは
凍りついてしまうほど恐ろしいです。
『シャイニング』(1980)もそうでした。
この作品は真冬のホテルが舞台ですが、猛暑にうってつけですね。

博物館の怪談話について書こうと思っていましたが、
次回に続く。

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