新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

民主主義の悪用か

2024-05-21 07:20:13 | コラム
政治資金規正法改正案の審議に思う:

ここに取り上げることは「マスコミ情報から得た知識に基づいている」とお断りしておく。

自由民主党の改正案作成は遅れに遅れたかと思えば、公明党との協議も成立しないままに単独で自党の改正案を提出した。私は先日某大学教授が「自由民主党が自らの資金源を断つような案を作る訳がない」と皮肉っぽい口調で語っておられたのが、自由民主党の目指すところを指摘していると思って受け止めていた。一般人である私が考えても「自発的に政治資金パーティーを止めましょう」と言い出す訳がないだろうくらいは読める。

果たせるかな、国会の審議では野田佳彦元総理がかなり思い切った口調で岸田文雄総理を攻め立てているところを部分的に聞いたが、答えはマスコミが言う所の「ゼロ回答」だったと思う。岸田総理は一応苦しそうな語り口ではあったが、野党の批判や攻勢に対しては「何処吹く風」の落ち着いた姿勢で対応されていたのも予想通りだった。

私は既に指摘しておいたことで「自由民主党は衆議院で多数を占めている以上、その改正案は野党とマスコミ連合がどれ程攻め立てようと可決されるだろうし、参議院では単独過半数ではないにしても『何とかしてみせる』と、多寡を括っていないまでも民主主義の『多数決の論理』を活用して押し切ってみせると目論んで(決意して)いるのではないか」と見ている。

恐らく、こういう形で岸田文雄総理/総裁率いる自由民主党が悪評サクサクの改正案を成立させれば「こんな事がまかり通るのであれば民主主義の冒涜である」という類いの非難の声が上がってくるだろう。当方でも、このような非難を全面的には批判は出来ないとは思う。だが、忘れてはならない事がある。それは、民主主義政治の下で自由民主党に多数を与えたのは我々国民なのである。

それは自由民主党に多数で支配する権限を与えた(委譲した)のと同じなのではないのか。「ワイワイ」言っているマスコミもそれくらいのことを承知していても、ここでは誰かに迎合して自由民主党が「民主主義を踏みにじった」とか「宜しくない」とか言う事になって行くのではないのか。自由民主党は経済界が「それでも政治資金パーティーの券は買い続ける」との姿勢を貫くと期待しているのか自信があるのではないのかな。

大体からして「裏金だ」、「裏金作りだ」と攻め立てるが、「野党が政治資金パーティーを開催して、ノルマ以上に売れた分のキックバックがあって裏金が出来た」などという話を聞いたことがない。私は「何故、野党もマスコミも自由民主党がそういう手段を以て資金を作り上げて地方での選挙を有利に展開している手法が宜しくない」というような批判を展開しないのかなと密かに考える時もある。妄言多謝。



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